【頭で勝つ!卓球戦術】寒さに打ち勝て!冬場の試合で最高のパフォーマンスを! | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球プレーヤー向け 【頭で勝つ!卓球戦術】寒さに打ち勝て!冬場の試合で最高のパフォーマンスを!

2018.02.20

この記事を書いた人
初級者、中級者向けに基本技術の説明から、戦術論や卓球コラムまでを執筆。社会人になってから5回全国に出場し、全日本卓球選手権(マスターズの部・男子30代以上の部)ではベスト64。まさに“頭で勝つ!”を体現中。
戦型:右ペン表裏

卓球は寒い。

「卓球なんて室内競技なんだから、風も雨も無いし、めっちゃ楽やん」などという言葉を浴びせられた経験はないだろうか?

私はめちゃくちゃある。

しかし、楽だなんてもってのほかだ。特に、冬場は死ぬほど寒い。草木も凍てつく日本の冬、内陸部だろうか緯度が低かろうが関係なく、問答無用で「今日の最低気温は氷点下〇〇度です」などという容赦ない寒さの日本の冬。

そんな中、二の腕と太ももを露出した大人達がわんさかむらがる場所が、卓球場だ。とにかく寒いのだ。

しかも、指先を細かく使うスポーツだ。寒いと末端まで血液が行き届かず温まらないので、指先の感覚が鈍く、力も入り辛くなる。

今日はそんな冬場の試合でもパフォーマンスをしっかり発揮出来るように、体を温める方法について考えてみる。

体の内側から温める

朝食に味噌汁

試合当日の朝食は重要である。体の内側から温める為におすすめしたいのが、味噌汁だ。味噌の主成分である大豆には、ビタミンB1が多く含まれており、体を温める作用を持つ。

熱い味噌汁を飲んで、しっかり芯から温まる。さらには一緒に納豆でも食べれば、同じ大豆なので効果は倍増、なおかつ高タンパクでエネルギー補給にもなるし、一石二鳥だ。

保温機能のある水筒に生姜湯

温かい飲み物を常に携帯しておけば、寒い試合会場でも簡単に温まれる。ドリンクを用意する際は、ペットボトルではなく、保温機能のある水筒に入れよう。わたしも使っているが、朝に90度くらいの飲み物を入れておけば、午後の15時頃まで70度程の熱さを保ってくれるので、かなり助かる。それでも、2,000~3,000円ほどで手軽に手に入るので、持っていないあなたは今すぐ買おう。

中に入れる飲み物は、しょうが湯がおすすめだ。沸騰したお湯にチューブのしょうがを2~3cmほど加え、はちみつも少々加える。生姜の辛成分による血行促進効果によって体はしっかりと温まる。さらにはちみつで甘みも加えれば飲みやすい。しかもはちみつには殺菌・保温作用があり、喉にとてもよいとされている。風邪が流行るこの時期にぴったりだ。

体の外側から温まる

アンダーウェアを着て、カイロを貼る

今回わたしが一番おすすめしたいのがこれだ。ユニフォームの下に、スポーツ用の黒くてピタっとしたアンダーウェアを着こむのだ。一度くらいは見たことがあるだろう。Tシャツタイプ、長袖タイプ、タンクトップタイプ等様々で、スポーツ量販店にいけばどこにでもあるし、試着も出来る。ちなみに“筋肉の動きを補正する”といった高機能のものでなくても構わない。そういった機能のないものなら1000円~3000円程度で並んでいる。

で、それを着たら上から「貼るカイロ」をお腹や腰に貼るのだ。少々ジジくさい感じがしなくもないが、効果は絶大だ。わたしはこの方法に気付いてから手放せなくなった。

貼る場所に関しては、下半身を温める効果があるとされる腹部がいい。が、前傾姿勢を取ったときに若干邪魔になることがある。わたしはいつも腰に貼っている。

ストレッチは入念に

冬場は筋肉が硬直しているので、ケガをしやすい。なので、試合前にしっかりとストレッチをして筋肉をほぐしておくことはとても重要だ。そして、ケガの防止だけではなく、体を温めるという観点でもストレッチは重要だ。

筋肉は収縮する際に「熱」を発する。筋肉を伸ばしたり縮めたりすれば、熱を生んで体を温かくしてくれる。なので、入念にストレッチをして、しっかりと筋肉を収縮させてあげよう。

指先を温める

卓球を行うにおいて最も繊細な感覚を必要とするのが、手の指先。それが寒さでかじかんでいるようでは、実力の半分も発揮出来ないだろう。しっかりと繊細な仕事をしてもらわないといけない。その為には、末端まで血流をしっかりと行き届かせる必要がある。

最も簡単に出来るのは、グー・パーを繰り返すやり方だ。まず親指を中にして、思いきり握りしめる。そのあとは逆に、思い切り指を反らしてパーをする。これを何回か繰り返していくと、血流がしっかりと行き届く。

あとは、カイロを2つ用意して、両ポケットに入れて常に「こたつ」状態にして手を突っ込んでおこう。そしてさらに、保温の為の手袋も用意すれば完璧だ。

ちなみに、ラバーも冷えると硬くなってしまうので、こちらもカイロなどで試合前にしっかりと温めておこう。

そもそも普段からの基礎体温を上げる

これは即効性のあるものではないが、日頃から基礎体温を上げることに務めることは、スポーツマンとしてだけでなく、健康な体づくりをするためには欠かせない。

基礎体温が上がれば、文字通り冷えに強い体になる。さらには免疫力の向上や、太りにくい体質になるなど、いいこと尽くしだ。

食生活に気を付ける

そのためにはまず食生活だ。特に良いとされているのが、大根、ニンジンなどの根菜類を多く摂ること。これも生で食べるよりは温かくして食べる方がより良い。

そして冷たいものやカフェイン、レトルト食品は控えよう。これらは体温を冷やし、代謝を低下させてしまうものなので、出来ることならなるべく控えた方が良い。

筋肉量の増加

さらには、筋肉の量を増やすことも基礎体温を上げる大きな要因となる。とくに下半身や体幹といった大きな筋肉を鍛えるのが効果的だ。日々の生活の中にスクワットを取り入れるだけでも全然違う。

また、体幹には腹筋ローラーがよく効く。文字通り腹筋を鍛える為の器具ではあるのだが、体を支える為に体幹を使うので、かなり鍛えられる。さらには手首、腕、下半身にも効くので、実は超有能なトレーニング方法なのだ。しかも1000円程度で購入可能だ。

冷え性の人はたいてい痩せている。それは体に必要な筋肉が足りていないのだ。卓球という競技には他のものと比べてそれほど筋肉は必要ないが、最低限の体をつくるという意味では、やはり筋力アップは欠かせない。

まとめ

いかがだっただろうか。今回は私がおこなっていることを例として挙げたが、他にも調べれば体を温める方法はいくらだって出てくるだろう。

「寒くて体が動かなかった」なんて言葉は、なんの言い訳にも慰めにもならない。普段からの食生活と、当日・試合前のコンディションづくりで、いかようにもなる。

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