【頭で勝つ!卓球戦術】タイムアウトを取るべき3つのタイミング


卓球にはタイムアウトというルールがある。一試合に一度だけ好きなタイミングで1分間の作戦タイムをもらえるというものだ。

今回はそんな貴重なタイムアウトについて、試合の中のどのタイミングで取るべきなのかを考えてみる。

なお、一般の地方の大会ではタイムアウト制を採用している試合は少ない。だがトップレベルの試合を観戦する際など、タイムアウトの使い方で試合の情勢ががらりと変わることもあるので、より卓球を面白く観戦するためにも、ぜひ読んで欲しい。

タイムアウトを取るべきタイミング

劣勢から流れを変えて逆転したい

タイムアウトを取る意義、それは「試合の流れを変える」ということだ。以前から伝えているように、卓球とは流れのスポーツである。それまで一方的な展開で試合が進んでいたかと思えば、ほんのちょっとしたミスがきっかけで形成は大きく逆転、なんてことが非常によくある。そういった、微妙な精神状態の変化などが試合に影響するからこそ、タイムアウトは面白い。

そこでまず有効な使いどころとしては、やはり劣勢のときだ。たとえばあなたが、5セットマッチでセットカウントが1-2で負けているとする。後がなくなった4セット目での出足のリードに失敗、カウントが1-3に。そろそろタイムアウトを使うことを考えるべきだう。

ただし、次にサーブ権がどちらになるかによっても若干変わってくる。よっぼどレシーブに自信を持っている選手でない限りは、やはりサーバーが有利だと考えるのが一般的だ。となると、次にサーブ権があなたに来て、しっかり2点取って3-3に出来る自信があるならば、タイムアウトはもう少し温存しておいても構わない。

しかし、その自信がないのなら、タイムアウトを取ってしまった方が良い。なにせ相手は王手をかけているのだ。3本以上離されたら、勢いそのままに11点目をもぎ取られてゲームセット、という事態にもなりかねない。

もしサーブで2本取る自信があっても、作戦がうまくいかず、1-4になったら、その時点で必ずタイムを取らないといけない。相手がセットカウントのリーチをかけた状態での3点差は、まさに背水の陣だ。

また、1-3で次に相手のサーブとなるのであれば、もう間違いなくタイムを取るべきだ。ここで使わないと、相手のサーブから攻められて1-4、さらにリードした相手は強気で攻め立てて、1-5という具合にぐんぐん点差を離されてしまう恐れがあるからだ。

1-3でタイムを取って、次のポイントをなんとか取って2-3となれば、また相手の攻める気持ちは若干変わる。1-4か2-3か、この差は小さいようでとても大きい。

絶対に取られてはいけないセットで、序盤から主導権を相手に渡すことだけは避けたい。ただ、本来はこういったタイムアウトの使い方はベストではない。もうすでに攻め込まれた後にもがくような使い方だからだ。せっかくなら早めに使って、常にリードする形で試合を運びたい。次に紹介するのはそんな使い方だ。

優勢から追い上げられて逆転されそうなとき

卓球を長くやっていると、たとえ実力が拮抗していようとも試合の中で相手がポンポンと連続得点していくときもあれば、逆にこちらが連続で点数を積み重ねるときだってある。例えばポイントが2-2だったところから、一気に7-2まで来た。

「よし、今はこちらに流れが来てる。このセットはもらった。」

そう思った瞬間、一気に逆転される。それが卓球だ。

そのような逆転はなんとしても防がなければならない。そこでタイムアウトを使うのだ。7-2から、7-4に追い上げられたくらいでタイムを取るべきだろう。もしもう少し粘るとしても、7-5まで来たら絶対にタイムを取るべきだ。

試合会場で、リードしている場面で、追いつかれるまで余裕をかましたプレーをする選手をたまに見る。しかし、それは言わずもがな非常に危険な行為だ。5点連続で得点したのならば、そのまま1点も与えずに11点目まで突っ走る気持ちでいくべきだ。なので、相手が息を吹き返しかけたと思ったら、早めにタイムアウトを取って、相手の反撃をなんとしても食い止めなければならない。

確実に次の1本を取りたいとき

ここまで2つは、「試合の流れを変える」という意味合いでのタイムアウトの使い方を考えてきた。そして3つ目は、「流れを変える」というよりも、「絶対に次の1点を取る為にどうするか」という作戦を考える目的でタイムアウトを使うやり方だ。

たとえば、セットカウント1-1でデュースの場面。11-10と一本リードしたタイミングで、なんとしても次の一本を取る作戦を練る為のタイムアウト。セットカウントが2-1となればその後はかなり優位に試合を運べる。

あるいは1セット目を確実に取ってスタートダッシュを決めたいときにタイムアウトを使うことも有効だ。1セット目を取った選手が勝つ確率の方が高いというデータも出ているし、それは5ゲームマッチであればさらにその確率は高まる。

「え、もうタイムアウト使っちゃうの?」という声が出そうでもあるが、出し惜しんでいたあげくタイムアウトを使うタイミングなく負けてしまうよりは、早めに使って序盤から優位に試合を進める方がよっぽどいい。

中国男子の劉国梁監督も、タイムアウトを取るタイミングが早いということで有名だ。それだけ序盤に優位に立つことが重要だということである。

タイムアウトを取った後のプレー

さて、タイムアウトを使うタイミングは分かったとして、そのタイムが終わって最初のプレーをどうすべきかという課題が残るであろう。

あなたがタイムを取って1分間の猶予が与えられたのならば、同様に相手にも1分間が与えられる。(ただしタイムを取ったあなたが1分を使い切らず30秒でコートに戻ったら、相手も同様に30秒で戻らなければならない。)

相手もあなたが次にしてくるであろうプレーを予測出来るわけなので、当然あなたはその予測を外さなければならない。

また中国の話になるが、中国選手はひと昔前まで、必ずといっていいほどタイムアウト後にはロングサーブを打ってきた。もうそれが卓球協会レベルでの「命令」に近いものがあったのであろう。

それまで使っていなかったサーブを急に出す。あるいは、それまでで効いているサーブや3球目攻撃を、よりコースを厳しく行う。
とにもかくにも、相手の予測を一歩上回るプレーが、タイムアウト後では必要になってくるのだ。

まとめ

今回はタイムアウトの取るべきタイミングや取った後のプレーについて考えてみた。

「タイムアウトが取れる試合なんかに出ることがない」という人も多いかもしれない。しかし、テレビやネットでプロ選手の試合を観る際には、タイムアウトは必ず登場する。それも、試合の中でかなり重要なポイントとなる。「なぜこのタイミングでタイムを取ったのか」「どういう意図があったのか」というのを想像しながら観戦すればより楽しめるだろうし、自身のプレーにおいても参考になることだろう。

文:若槻軸足(卓球ライター)

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