卓球動画 【卓球動画解説】松岡 優香(東京富士大)vs 奥下 茜里(日本大)|今日の1試合
2020.03.18
文:ラリーズ編集部 解説:板垣孝司
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は2019年秋季関東学生卓球リーグ戦 女子1部の「松岡 優香(東京富士大)vs 奥下 茜里(日本大)」。
>>プレイしている時間は2割。残りの8割は「掛け声」「表情」を見るべし
両選手の特徴
左腕から多彩なサーブを出し質の高いフォアドライブで攻めていく松岡選手。特にフォアサイド半面に来たハーフロングボールを見逃さずにドライブで攻めていくことができ、左利きの長所をよく発揮できているプレーが印象に残ります。
ハイレベルな関東学生新人戦で優勝した実績を誇る奥下選手。フォア面の表ソフトを使ったツッツキや細かい技術で先手を取り、テンポの速い両ハンド攻守へつなげるのが得意な選手です。強打は少ないもののボールをしっかりとコントロールし、失点を防いでいくプレースタイルは見事です。
見どころ
質の高いフォアドライブでポイントを取っていく松岡選手に対し、攻守バランスのとれた奥下選手がどのように対応していくのか楽しみな試合です。レシーブでしっかり対応できれば奥下選手。サーブを変えながら最後に打ち込むことができれば松岡選手にもチャンスがあると思います。
勝負を分けたこの一本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第5ゲーム1対3での逆回転と7対6でのサイドに出した松岡選手のサーブです。
松岡選手としては奥下選手に落ち着いてレシーブされてしまうと3球目で攻撃していくチャンスが少なくなってしまいます。少しでも迷わせながら最後の最後に最も自信のあるサーブから攻め込みたいところだと思います。
第4ゲームまで松岡選手の斜め下回転サーブに対し奥下選手は長短を混ぜたツッツキで3球目をしのぎましたが、第5ゲームのこの場面では逆回転サーブで切ったツッツキの選択肢を消しました。また、得点には繋がりませんでしたが7対6ではサイドを切ってサーブを出すなど、回転の変化だけでなくコースにも変化をつけて強敵に勝利しました。見事です!
板垣’s EYE
奥下選手のバックサーブからの展開は凄く安定感がありました。ただ5ゲームの最後まで使い続けると相手に慣れられてしまうので、もう一つサーブがあれば、試合運びが全く変わっていくと感じました。
松岡選手はフォアのドライブは打球点が高くて申し分ないと思います。バック系の台上技術が切ったツッツキに頼ってしまうので、フリックや横回転を入れたツッツキなど、得意のフォアドライブに結びつけられるレシーブテクニックが備われば、自分の得点パターンが増えると思いました。両選手共ナイスゲームでした!
試合情報
大会名:2019年 秋季 関東学生卓球リーグ戦 女子1部 第1戦
選手名:松岡 優香(東京富士大)vs 奥下 茜里(日本大)
試合結果:松岡 3-2 奥下