卓球動画 【卓球動画解説】西康洋(明治大)vs 三部航平(専修大)|今日の1試合
2019.07.24
文:ラリーズ編集部
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は、2019年 春季関東学生卓球リーグ戦 男子1部の「西 康洋(明治大)vs 三部 航平(専修大)」。
両選手の特徴
三部選手は両ハンド攻撃ながら前陣でのカウンター、中陣での安定した攻守を駆使し、最後に自分の領域に相手を引きずり込むプレーのできる選手です。破壊力よりも「最後の1点を取らせない」能力を持つ選手です。
高校卓球界の名門、明徳義塾高校で鍛えられたフットワーク力と、左腕独特のサーブから攻め抜くプレーが魅力の西選手です。特に思い切って振り抜いてきた時の両ハンドドライブには威力があります。
見どころ
攻める西選手 vs オールラウンドにかわせる三部選手の試合は目まぐるしく攻守が入れ替わる試合が期待されます。
勝負を分けたこの1本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第1ゲームラブオールの三部選手のロングサーブ2本に対応した西選手と7対3の場面で西選手のロングサーブに対応できなかった三部選手。
右利き対左利き、両者ともにフォア前はチキータで先手を取りたい選手同士の試合は、バックストレートに出すロングサーブの質と、どれだけロングサーブが通用するかが勝敗の分かれ目になります。
西選手のロングサーブはモーション、タイミングともに一級品で、三部選手はどうしても反応が遅れレシーブの質が落ちていました。対する西選手はラブオールからの最初のロングサーブにしっかりと対応できたため、自信を持ってフォア前もチキータレシーブに入っていました。
板垣’s EYE
西選手の攻めきる卓球は迫力があります。三部選手が少しでも打球点を落としたり遅れたボールに対して相手の様子を見ることはせず最後まで振り切っていました。このプレーを誰に対しても貫くことができれば大活躍できると思います。
三部選手は相手を見てボールをコントロールしながら試合を組み立てていくことのできる選手ですが、最後まで押されたことで、自分が無理をして得点を取りに行かなければならない場面が増えてしまったと思います。サーブの配分、回転、組み立てに工夫があればフルゲームまでもつれた試合だったかもしれません。
試合情報
大会名:2019年 春季 関東学生卓球リーグ戦 男子1部 第7戦
選手名:西 康洋(明治大)vs 三部 航平(専修大)
大会種別:個人戦、シングルス、国内
試合結果:西 3-1 三部