文:寺西ジャジューカ
1月10日、卓球スクールのTACTIVE自由が丘本店にて日本代表男子監督の倉嶋洋介氏を招いての講習会が開催された。
今回は上級者から初心者に近いプレイヤーまで幅広く参加しており、メニューの中心は基本練習。特に倉嶋監督が言及したのは、下回転(カット。バックスピン)のボールに対するドライブ攻撃だ。
倉嶋監督ががトッププレイヤーのノウハウを愛好家に提供
「人間が重いもの持つ時、遠くではなく体の近くで持ちますよね。ということは、体の近くで打つのが大事になります。あと、重いものを手だけで持ち上げるのは大変。膝を使って持ち上げますよね? 卓球も一緒で、膝を使って持ち上げる。荷物の下に入って持ち上げるのと一緒で『ボールの下に自分が入って持ち上げる』というイメージを持たれると、結構簡単に上がります」
写真:倉嶋洋介氏(卓球男子ナショナルチーム監督)/撮影:寺西ジャシューカ
「ボールの下に膝を入れるイメージです。で、そこから上に持ち上げる。そうすると、あまり一生懸命ドライブを掛けなくてもフッと入ります。トップ選手よくがボカーン!って打ってますけど、あれは回転に負けないように強く打ってるわけではなく、膝の反動をうまく使い、持ち上げる力と一緒にスイングしてるから簡単に入るんです。ボールの下に入って打つことを意識しながらやってください」
このアドバイスを胸に、各台でそれぞれ練習に励む参加者たち。会場全体を回り、その都度、参加者たち1人1人に助言を与えていく倉嶋監督。そんな流れでこの日の講習会は行われた。
時には倉嶋監督自ら球出しをすることも
写真:倉嶋洋介氏(卓球男子ナショナルチーム監督)/撮影:寺西ジャシューカ
倉嶋監督が誰かを指導していると、他の参加者もそのアドバイスを吸収しようと集中している光景が印象的であった。日本代表の監督からアドバイスを受ける貴重な経験を活かそうと参加者のモチベーションがとにかく高い。
お年寄りから子どもまでできるのが卓球
写真:倉嶋洋介氏(卓球男子ナショナルチーム監督)/撮影:寺西ジャシューカ
こうして、1時間半にわたるこの日の講習会は終了。参加者は皆、感激の表情だ。
「ずっと棒立ちだったので、膝を使っていないとアドバイスしていただきました」(40代女性)
「体重が後ろへ行ってるのでもっと前に出すように指導してもらいました」(60代男性)
「ラケットが寝ているので、下回転の球が当たっても下に落ちてしまう。下回転を持ち上げるためにラケットを縦に、持ち上げやすく。そして、ボールにもっと近付いて振るようにアドバイスしてもらいました」(20代男性)
ファンサービスも忘れない倉嶋監督
最後は、倉嶋監督提供のサイン入りユニフォームを賭けたジャンケン大会と、参加者へのサイン、記念撮影が行われた。
写真:倉嶋洋介氏(卓球男子ナショナルチーム監督)/撮影:寺西ジャシューカ
「今日の短い時間で少しでもお役に立てるアドバイスができていたら幸いです。卓球はお年寄りから子どもまでできる競技です。こんなスポーツ他にはなかなかないと思いますので、この競技を人生の中でしっかり楽しんでいただければと思います。こういう機会がありましたら、またぜひ来ていただけたらうれしいです」(倉嶋監督)
イベント終了後、講習会の感想と全日本卓球選手権大会の注目ポイントを倉嶋監督に伺った。その内容は後編の記事で紹介する。