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誰もが羨むボールタッチセンスと、巧みな試合展開、そして涼し気なスタイルを身に纏う松平健太(ファースト)。
松平健太らしい率直な表現で、自分の卓球を変えた契機や、全日本実業団に向けての意気込みを語ってくれた。
写真:松平健太(ファースト)/撮影:ラリーズ編集部
この5年くらい「絶好調」はない
――今年の全日本選手権で2位になったあたりから絶好調の状態を維持している印象ですが、ご自身ではいかがですか。
松平健太:正直、この5年くらいは絶好調って思ったことなくて。実際、全日本のときも思わなかったです。ただ、ずっと状態をキープはしていますね。
写真:松平健太(ファースト)/撮影:ラリーズ編集部
――そうなんですね。
松平健太:ただ、調子というより、自分の卓球自体が良くなってきたのはあります。
T.T彩たまに入ってシーズン通して戦っていく中で、色々変えることができたんですよね。
一昨年の3rdシーズンくらいから。
写真:Tリーグ4thシーズン時の松平健太(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部
“馬龍の足”がきっかけ
――具体的に一つ挙げるとすると、何を変えたんでしょう。
松平健太:うーん。自分の卓球が良くなったと一番感じたのは、足を変えたことですね。
――足、ですか。
松平健太:自分は出てないですけど、国際大会は観ます。トップ選手を観ていると、いろんなことをやっぱり変えてるんですよね。
例えば、馬龍は昔、左足前だったのが、今は右足前くらいになっているんです。あんな選手でも変えているっていうことは、何か理由があるんだろうなと思って。ま、わからないんですけど(笑)。
ただ、変えてみると、フォアの打球点が高くなり、バックはもちろんよく振れます。
これで一回やってみようと思ってから、わりと良い感じになった気がします。
写真:馬龍 /提供:ittfworld
オーダー前半が重要な今回の全日本実業団
――いよいよ2年ぶりの全日本実業団が開幕しますね。前回の2019年はファーストはベスト4でした。
松平健太:あのとき僕自身は全然ダメで、準々決勝・準決勝で僕が1点も取れなかった。
チームに貢献できず、悔しい思いが今もずっとあります。
写真:松平健太(ファースト)/撮影:ラリーズ編集部
――悲願の初優勝のために、何が鍵になりそうですか。
松平健太:前半に出た選手は、最低でも1点必ず獲るということでしょうね。
今回、ダブルスは3ゲームスマッチで、どうなるかわからないので。
いつも以上にオーダーの前半が重要になると思います。
写真:松平健太(左)と大矢英俊(右)/撮影:ラリーズ編集部
簡単には行かないけれど
――特に意識しているチームはありますか。
松平健太:僕らは、ダブルスなどは他の実業団チームと比べて絶対的な練習量は少ないので、本当に初戦から気を抜けないし、どこと当たっても簡単には行かないと思ってます。
――組み合わせも発表されました。強いて言えば(しつこい)。
松平健太:協和キリン、クローバー歯科ですね。準決勝までに当たるので。それ以外にも強いところいっぱいありますけどね。
写真:ベンチから松平健太を見つめる浜野浩 総監督/撮影:ラリーズ編集部
――浜野社長の、今年に懸ける思いはかなり強いですね。
松平健太:僕は契約してない頃からお世話になっていて、ずっと全日本実業団への熱い思いを聞いていました。
僕自身、今年こそはという思いです。
前回の悔しい借りを返すために、個人としては全勝しなければいけないと思ってます。
チーム一丸となって戦って、浜野社長と一緒に初優勝の喜びを分かち合いたいですね。
写真:ファースト卓球部のメンバー/撮影:ラリーズ編集部