スウェーデン卓球のレジェンドとの独占インタビューが実現した。
2020年10月に男子ナショナルチーム監督に就任した、ヨルゲン・パーソン氏だ。
ヤン・オベ・ワルドナー氏との二枚看板で1991年の世界卓球千葉大会で団体優勝、パーソン氏はシングルスでも世界チャンピオンとなった。
写真:2004年アテネ五輪にて抱き合うワルドナー(左)とパーソン(右)/提供:ロイター/アフロ
80年後半〜90年代中盤、スウェーデン卓球黄金時代のレジェンドが、次は代表監督として、圧倒的な強さを誇る中国に挑む。
スウェーデン復活の息吹は既に感じられる。
世界ランキング8位のマティアス・ファルク(2021年第14週時点)をはじめ、ドイツ・ブンデスリーガで大活躍中のアントン・ケルベリ、TリーグT.T彩たま所属の世界ジュニア銀メダリストのトルルス・モーレゴードら若手選手も台頭する。
日本が誇るグローバルカンパニー、ユニクロが「ユニクロ チーム スウェーデン」として、ファルク、パーソン氏、車いす卓球のアナ=カリン・アールクヴィストら含む13名のスウェーデン代表選手やレジェンドと、チームブランドアンバサダー契約パートナーシップを発表したことも記憶に新しい。
2000年初頭のスーパーサーキット参戦で頻繁に来日するなど“日本とは特別な関係”と語るパーソン氏に、オンラインで話を聞いた。
>>元世界王者ヨルゲン・パーソン氏、卓球スウェーデン代表監督に就任へ
東京五輪は日本にチャンスがある理由
1960年代、日本は圧倒的に強かった。当時、私たちスウェーデンも多くのことを日本から学んだんだ。
ここのところ、強い日本が戻ってきて、対戦することも、共に中国を倒そうと挑戦することも、嬉しいよ。
写真:張本智和(木下グループ)/提供:新華社/アフロ
若い張本智和、高いレベルで長年戦い続けている水谷隼がいる。若い選手と経験豊かな選手がチームにいるのはとても良いことだからね。
写真:水谷隼(木下グループ)提供:ロイター/アフロ
「日本のファンには敬意を感じている」
「ママさん卓球!」
写真:日本への思い入れを楽しそうに語るパーソン監督/提供:ラリーズ編集部
スウェーデン卓球の現在地
具体的な課題は、スウェーデンでは、合宿で一緒にもっとトレーニングを重ねていきたい。
写真:成長著しいアントン・ケルベリ(スウェーデン)/提供:ittfworld
80年代初頭と同じように、中国はいま、卓球のすべての面において圧倒的な存在だ。でも当時、私たちは倒せると信じていた。現在も、大事なことは同じ。スウェーデン、日本、ドイツ、それ以外の国も、中国にも勝つことができると信じることだ。
写真:パーソン監督「大切なのは、勝てると信じること」/提供:ittfworld
一方、中国は、卓球が国技で人気があり、才能ある選手が多く、さらに進歩を続けている。
また、ボールの変更に伴い、卓球は大きく変わった。
より回転量が少なく、パワフルなのが今日の卓球で、スウェーデンで言えば、その変更によって、回転量と創造性を失ってしまった。この状況に早くキャッチアップしなければならない。
写真:中国選手たちは圧倒的な強さを誇る 樊振東(写真左)馬龍(写真右)/提供:ittfworld
スウェーデンも含めたヨーロッパの卓球は近い将来、良い方向に変わるだろうと思う。
写真:スウェーデンのエース、マティアス・ファルク/提供:ittfworld
スウェーデンにとって卓球は伝統あるスポーツだからね。とても嬉しいよ。
写真:17年ぶりのメダルを獲得したスウェーデン男子2018年世界選手権ハルムスタッド大会/提供:ittfworld
ユニクロとのコラボレーション「とても嬉しい」
写真:ユニクロのウエアを纏うマティアス・ファルク(写真左・スウェーデン)、ヨルゲン・パーソン氏/提供:SOC
だから、このコラボレーションが始まってとても嬉しかった。
スウェーデンの四季は変化が激しいけど、ユニクロの服はあらゆる種類が揃えてあってクオリティも高いから、とても気に入っているよ。
写真:真剣に、ユーモアも交えながらインタビューで答えてくれるパーソン監督/提供:ラリーズ編集部