写真:男女チームで団体戦に出場している様子(男子は優勝)/提供:SPOTTO
卓球×インタビュー 「草の根卓球界を盛り上げたい」独自のランキング制度で競争活性化するクラブチーム・SPOTTO
2024.11.20
元世界選手権オランダ代表のG.C.Foersterさんをはじめ、全国で好成績を残している選手らが集うクラブチームがSPOTTO(スポット)だ。
所属選手も90名を超え、東京都内でも有数の規模と実力を誇るチームとして名を馳せている。
SPOTTOの代表であり主力選手でもある小山まぐまさんにお話を伺うと、卓球とチームへの熱い思いを明かしてくれた。
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社会人になって常に自己最強を更新中
写真:オープン大会で準優勝したSPOTTO/提供:SPOTTO
父親が卓球をやっていた関係で、実家に卓球台があったんです。そのため、2、3歳の頃から遊び半分で卓球をしていました。
中学、高校は卓球部に所属していましたが、弱小校で県大会にも出場できないほど。大学でも部活に入れるような実力ではなく、地元に帰省したときに大会に出る程度で卓球を続け、就職後は地元の静岡県で父親の運営するクラブチームに入りました。
2018年に転職で東京に移り、2020年にSPOTTOを設立。今は週1~2程度で練習しています。
学生時代にそこまで卓球に打ち込んでいなかったので、やればやるだけ強くなれて、常に最強を更新し続けています(笑)。
写真:SPOTTO小山まぐま代表 名古屋マスターズで準優勝した際の写真/提供:SPOTTO
何か強くなるきっかけがあったのでしょうか?
戦い方をシンプルにしたことで思考が整理され、フォアハンドに結びつける得点パターンをどんどん増やせて、勝てるようになりました。
加えて、弱点のバックハンドも年々強化し続けているので、常に進化しながら卓球ができています。
卓球へのモチベーションが高い選手が多い
私のように学生時代にやり残したことがあるのか、今卓球へのモチベーションが高い選手が多くいます。
写真:SPOTTOメンバーの集合写真/提供:SPOTTO
ただし、あまりにも実力差があるとお互いにとって良くないので、誰か1人に1ゲーム取れるということは1つの基準に考えています。
その上で1番重視しているのは、チーム内でのコミュニケーションなど人柄の部分です。副代表が2人いて、自分とそのどちらかが問題ないと判断すれば入部を認めています。
強いて言えば、若いメンバーも多いのでチームの活動にお金がかからないようには気を付けています。
例えば、ユニフォーム代も知り合いの伝手を使って5000円ほどですし、飲み会もなるべくレンタルスペースを借りて1人1000~1500円で収まるようにしています。1回の練習会も500円ほどで参加でき、入会費や年会費などの特別な費用を徴収することもありません。
写真:SPOTTO3周年記念飲み会。毎年レンタルスペースを借りてイベントを行う/提供:SPOTTO
写真:イベント時はコストを安く抑えるため、レンタルルームを利用/提供:SPOTTO
試合と同じ緊張感を出すためのランキング制度
SPOTTOの練習会では、課題を克服するための練習も多少はあるのですが、自分が一番重きを置いているのがゲーム練習です。
というのも、練習でしか使えない技術ではなく、実践で使える技術を身につけるというのを私がモットーにしているからです。
写真:貸切利用で開催する練習会の様子/提供:SPOTTO
どうすればその緊張感を作れるのかなと考えたときに、ランキング制度を思いつきました。
写真:PONNOシステムによるリーグ表/提供:SPOTTO
ランキングの順位に応じて、上位の選手は次の大会ではAチームで出られるなど、チーム分けの判断材料にしています。
加えて、下位の選手にも良い緊張感でやってもらうために、ランクに応じて2点ハンデ、4点ハンデなどハンデマッチ制度も設定しています。
これにより全体的に実力が拮抗して、負けられない試合に似た緊張感が維持できる仕組みになっています。
私が自腹で賞品を提供しているので、なるべく自分で回収しないと赤字になります(笑)。それもあって自分自身も良い緊張感で試合ができています。
チーム独自のWEBアプリで運営も
写真:PONNOシステム/提供:SPOTTO
そんなときに、SPOTTOにいるエンジニアのおのぽんさんという方が「まぐちゃんを寝かす会」というプロジェクトを立ち上げて、練習会を全て自動で運用するアプリを開発してくれました。
PONNOシステムと言って、必要な情報を入力するだけで練習会の案内がグループLINEに流れ、参加登録や試合結果の閲覧などもできる優れものです。
写真:結成当初のランキング表/提供:SPOTTO
写真:現在のSPOTTOランキング(PONNOシステム内)/提供:SPOTTO
また、最近だとチームメンバーの加入の際に嬉しいことがありました。
実はその時までクラブ選手権の予選で、個人としては1回も負けたことがなくて、その日は初めて負けた試合でショックを受けていたんです。
でも水谷さんの「小山さんのプレーを見て、SPOTTOで来年出たいと思いました」というDMで、翌年に向けて気持ちが切り替えられたので、とても印象的な出来事でした。
クラブ選手権予選敗退の翌日に全国3位に
メンバー自体は揃っていると感じているだけに悔しいですね。
しかし私がシングルスとダブルスで2敗してしまい、予選敗退。
プロコーチの菴木伸吾さんのチームに負けてしまったのですが、試合後に菴木さんが長文でアドバイスを送ってくださいました。
本当にありがたかったです。周囲の人に恵まれているなと改めて感じた出来事でした。
写真:新体連全国大会30Lの部で3位に入賞した代表の小山まぐま/提供:SPOTTO
ただ、今1番思っていることは、草の根の卓球界を1番盛り上げられるチームになりたいということです。
例えば、「あの大会、SPOTTOの選手が出るらしいから出たいね」とか「SPOTTOの選手と試合してみたいね」とか、草の根の大会や卓球界の盛り上げに貢献できるようになれるのが一番の理想です。
全国大会のような大きい大会以外で注目してもらえるくらいSPOTTOの存在感を大きくしていって、これまでお世話になってきた草の根卓球界に恩返しができるようなチームになっていけたらなと思っています。
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