設立9年で6人から120人超に 卓球チームCRONYが大切にする"卓球外でのコミュニケーション" | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:CRONYの皆さん/提供:CRONY

卓球×インタビュー 設立9年で6人から120人超に 卓球チームCRONYが大切にする“卓球外でのコミュニケーション”

2024.12.29

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

神奈川県川崎市を中心に活動するクラブチームCRONY(クローニー)は、2015年に設立され今年で9年目を迎える。

現在の所属人数はなんと120人超。多くの選手が集うチーム運営には、交流を大事にするCRONY代表・前田晃典さんの熱い想いがあった。

設立当初の6人から今やクラブメンバー数は120人超


写真:チームの様子/提供:CRONY

CRONYはいつ頃どういうきっかけで設立されたのでしょうか。
前田さん:元々私は愛知県出身で、中高大とプレーを続けてきました。大学卒業後、最初は愛知県でチームを作ったのですが、仕事の都合で神奈川県に転勤することに。

その後は仕事が忙しくなったものの、自分のペースで練習や試合ができる環境を作りたいという思いから、2015年にCRONYを設立しました。

現在は100人超えの大所帯のチームだと伺いました。
前田さん:チームを立ち上げてから、もうすぐ10年になるのですが、現在はおおよそ120人が所属しています。

遠方に移り、活動が難しくなったメンバーもいますが、常時100人ほどが活動に参加している状況です。

今、卓球YouTuberとして有名な卓キチちゃんねるさんとあおちゃんねるさんは、YouTuberになる前から当チームで活動しています。

関東でも有数の規模のチームですね。
前田さん:設立当初はわずか6人でのスタートでした。

そこからインターネットでの募集や、既存メンバーからの紹介などを通じて、少しずつメンバーが増えていき、徐々にチームの規模が拡大していきましたね。

就職などを機に神奈川へ来たばかりで知り合いがいなかったり、卓球ができる場所を探していたりする方々が、チームに入ってくれるケースが多いです。

大所帯チームの運営のコツは

チームメンバーの年齢層をお伺いできますでしょうか。
前田さん:年齢層は、20代~30代のメンバーがほとんどです。チームの男女比は6対4くらいです。


写真:女子メンバーで試合に出ることもある/提供:CRONY

女性メンバーもかなりいらっしゃるのですね。
前田さん:女性の中でもチームをまとめてくださる方がいるので、女子選手も安心して入ってこれるのではないかと思っています。

私以外にそういうまとめてくださるメンバーや、練習で利用する体育館の調整・確保、大会の申し込みなどをしてくれるメンバーがいるからこそ、チームを上手く運営できているのかなとは思います。

大所帯のチームを運営するために気を付けていることはありますか?
前田さん:1人1人とちゃんと接することが大事だなと考えています。

仕事や家庭の都合で練習に来られなくなるメンバーもいるのですが、そういった人たちをないがしろにしないよう、「またいつでも練習来てよ」「来れるときに来てね」と声をかけ、コミュニケーションを大切にしています。

新規で入ってきた方やクラブに入って日が浅い方との接し方で意識していることはありますか?
前田さん: 練習だけでは距離が縮まらないと感じているので、飲み会でのコミュニケーションも大事にしています。

明るく社交的なメンバーばかりなので、練習や試合後に飲みに行ったり、忘年会を開いたりすると、自然と交流が深まりますね。チームでボウリング大会を開催するなど、卓球以外でのレクリエーションも取り入れています。


写真:飲み会の様子/提供:CRONY

全国レベルの選手が所属するも楽しく仲良くがモットー

チームメンバーの卓球のレベルはどれくらいでしょうか?
前田さん:レベルとしては、基本的には卓球歴が6年以上の方をベースにしています。

Aチームのメンバーにはインターハイ出場経験者も多く、全国レベルの実力者も所属しているんです。そのため、敷居の高いチームだと思われることもあるのですが、実際にはそんなことはありません。

厳しくやろうという雰囲気はなく、みんなで仲良く楽しく練習できていますね。


写真:練習の様子/提供:CRONY

チームの活動はどれくらいの頻度で行われていますか?
前田さん:基本的には、毎週金曜日に練習を行っています。土日も不定期で開催していて、月8回程度の練習です。

参加の強制はなく、「来れる日に参加できればOK」というゆるいスタイルで運営しています。

また、大会参加は月に2回ほどのペースで、年間で30〜40試合程度出場しています。

練習内容としては、それぞれの課題に取り組むという形ですか?
前田さん:練習時間の前半は、メンバー各々がやりたい練習を、相手を入れ替えながら行っています。

後半はゲーム形式の練習を取り入れますが、さらに練習を続けたい人は続けても構いません。それぞれの目標や取り組み方が異なるため、後半は各自に任せて自由にしています。

メンバーはどのような目標で活動している方が多いのでしょうか?
前田さん:「強くなりたい」という方もいれば、「楽しみたい」「運動不足を解消したい」という方もいます。

目標は人それぞれですが、各メンバーが自分のペースで長く活動できる環境を整えることを大切にしています。

そのため、団体戦については「みんなで出ましょう」という形で多くのメンバーに声をかけて、そこで顔を合わせて交流を深めてもらって、もっとCRONYで卓球を続けたいと思ってもらえればと思っています。

楽しく卓球を続けられる環境作りを今後も大事に


写真:全国大会にも出場したCRONY/提供:CRONY

チームを運営していて、嬉しい瞬間はどういうときですか?
前田さん:たくさんあるのですが、忘年会などイベントの場にできるだけ多くのメンバーが参加してくれると、個人的にはとても嬉しいです。

また、試合に出る際のチーム編成については、メンバーには事前に伝えてはいるものの、基本的には私の独断と偏見で決めています。その結果、普段あまり交流がなかったメンバー同士がチームになって仲良くなることがあり、そういった話を聞くと、個人的にはとても嬉しく感じますね。

あとは、一昨年に新体連で男子チームが全国大会に出場することができました。全国の舞台にCRONYが進むのは初めてだったので、非常に感慨深かったです。

チームにどんな人が入って欲しいですか?
前田さん:喋るのが好きだったり、お酒を飲んだりするのが好きな社交的なメンバーが多いので、そういった性格の人は、卓球もその他の活動も楽しめると思います。

特にお酒好きなメンバーが多いので、卓球の練習で汗をかいて、美味しいお酒を飲みたい方はぜひ待ってます(笑)。


写真:飲み会の様子/提供:CRONY

最後に、今後の展望もお聞かせください。
前田さん:チームを長く続けていくのは難しいことですし、消滅してしまうチームの話もよく耳にします。

それでも、CRONYというチームを1年でも長く続けていき、メンバーが楽しく卓球を続けてもらえるような環境を作り続けていきたいですね。

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