愛知県東郷町に拠点を構えるVito卓球場。
地域密着型の卓球場として、小学生からシニア層まで幅広いプレーヤーが集まり、競技の楽しさを学んでいる。
2023年5月にオープンしたこの卓球場は、地域の卓球環境を向上させたいという日置佳敬(ひおき よしたか)さんの強い想いから生まれた。
自身も競技者として活躍しながら、指導者として選手の成長を支えている日置さんに、Vito卓球場の成り立ちや指導方針、今後の展望について伺った。
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「Vito」に込めた想い 尾東地域での卓球を通じて人生の勝利を掴む
「いつかこの町に卓球場を作り、環境を整えたい」と考えていましたが、当初は老後の楽しみとして漠然と思い描いていただけでした。
仕事のタイミングや物件の条件が整い、さらに周囲からの助言や応援もあり、『今しかない』と26歳で決断したというのが経緯です。
物件探しに時間をかけた結果、大通りに面した現在の倉庫物件を見つけ、「ここしかない」と即決でしたね。
写真:Vito卓球場の外観/提供:Vito卓球場
「Bito」の「B」を「Victory(勝利)」の「V」に変え、卓球を通じて人生においても勝利を掴んでほしいという願いを込めています。
写真:Vito卓球場の様子/提供:Vito卓球場
指導方針の核は「考える力を育む」
写真:Vito卓球場のメンバー/提供:Vito卓球場
私自身、中学時代まで体系的な指導を受ける機会が少なく、主体的に考えて成長することの大切さを痛感していました。そこで、Vito卓球場では、ただ技術を教えるのではなく、選手自身に考えさせる指導を徹底しています。
その後、コーチの意見を聞くことでより理解が深まり、試合でも応用できる力が身につくんです。
指示を待つのではなく、自ら考え行動できる選手に成長してほしいと考えています。
卓球場経営でのリアルな苦労と喜び
写真:Vito卓球場で練習した選手らとの写真/提供:Vito卓球場
県内の強豪選手が集まる中で、開業して間もない卓球場から、県の代表選手が誕生したことは大きな誇りです。
認知度を上げるため、チラシ配布に加え、Instagramでは練習風景の動画や生徒の成長過程を積極的に発信しました。すると、県外の選手や指導者からも関心を持たれるようになりました。
練習試合や遠征の機会が増え、人とのつながりが広がったことが大きな成果ですね。
東郷町や尾東地域の「卓球の拠点」を目指して
写真:Vito卓球場のメンバー/提供:Vito卓球場
子どもたちが地元で質の高い練習を積み、全国大会を目指せる環境を整えていくつもりです。また、一般の方々にも卓球を楽しんでいただき、生涯スポーツとしての魅力を広めていきたいですね。
現在、私を含めて5名のコーチが在籍しています。元実業団選手や全国大会経験者など、さまざまなバックグラウンドを持つ指導者が揃っています。
経験豊富なコーチ陣がサポートし、それぞれの目標に合った指導を行いますので、興味がある方はぜひ一度足を運んでみてください。