丹羽孝希「求められるのは勝利。メディアへの露出じゃない」丹羽節に秘めたTリーグへの決意<琉球アスティーダ特集#1> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球×インタビュー 丹羽孝希「求められるのは勝利。メディアへの露出じゃない」丹羽節に秘めたTリーグへの決意<琉球アスティーダ特集#1>

2018.10.01 取材・文:武田鼎(ラリーズ編集部)

Tリーグ・琉球アスティーダへの加入がいち早く発表された丹羽孝希。天才卓球少年ともてはやされ、2016年のリオデジャネイロ五輪では団体での銀メダル獲得に貢献、いわずとしれた「日本の若きエース」である。丹羽はなぜTリーグ入りを決したのか。「尊敬する松下(浩二)さんからの誘いだった」ときっかけを明かす。

生まれの北海道から、沖縄の地に降り立つことを決めた若きエースはいつもどおり今日も淡々としている。「Tリーグだからといって僕は普段と変わらない。いつもどおりプレーするだけです」。丹羽は何を思うのか。

Tリーグとワールドツアーの掛け持ち

明治大学を卒業し「プロ卓球選手」として活動する丹羽。10月以降、Tリーグとワールドツアーの両立に励む。試合の方式も違えば使用するボールも異なる。なかなかハードなスケジュールだ。「ヨーロッパ選手は当たり前のように掛け持ちでやってるんで。それは言い訳にできないですよ。でもポジティブに考えて、毎週強い人と試合ができる。その中で自分の力を高めていきたい。僕の場合、試合数が少なかったんです。プロリーグとかに入っていなかったんで、実戦感覚が少なかった。それが増えるっていうのはいいことだなって」。

丹羽の中ではTリーグとワールドツアーは「同じ勝負」でありながら少し異なる受け止め方をしている。「海外のプロリーグの方がプレッシャーがない。実践で試せるんで。ブンデスとかフランスは(世界ランクに影響がないから)試合では試せないような技術を試しているんです。でもTではそれはできない。期待に答えるために勝って貢献したい。今できる最大のプレーをして、どんなプレーでも勝てればいいかな」。

ここまで丹羽が勝ちにこだわるのにはわけがある。世界ランキングや知名度に目を向ければ琉球の中で丹羽は突出している。実質エースであることは間違いない。チームの主軸として何を思うか。「他の3チームは相当なメンバーが揃っている。自分が出た試合に勝たないとチームは厳しい。でもチームをまとめるのは監督にやってもらえばいいかなって思ってます」。ぶっきらぼうな物言いに聞こえるが、これが「丹羽節」である。つねに己の勝利の最短ルートを考えているのだ。

ファンサービスよりもプレーに集中。「中国選手と試合がしたい」


ただ、正直ちょっと心配だ。Tリーグが地域密着を掲げている以上、ファンサービスやPR活動などある意味「タレント」としての活動も求められる。寡黙な丹羽にはそぐわぬイメージだ。「本音を言うとなるべくそういうのは減らして、プレーに集中したいと思っている。僕に求められているのはプレーに集中して勝つこと。バラエティ番組に出ることじゃない」。

間もなく迫る開幕戦、丹羽がTリーグに期待するのはただ一つ。「中国人選手と試合がしたい。僕がいち早くTリーグに参戦を決めたのは中国人選手と戦えるって聞いたから。今のところ参戦の発表はないですが…」。見据えているのは2020年だ。「今考えているのは東京五輪。すべてはそこ。卓球界のこととか、自分の選手としての露出は2020年に出場して、結果を残してから。そのためにはTで勝ち続けること」。

23歳にして勝ちへの意識を研ぎ澄ませる。舞台は整った。10月26日の初陣、丹羽の躍動が楽しみだ。

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