文:ラリーズ編集部
2020年1月6日、日本卓球協会は東京五輪日本代表候補選手として水谷隼(木下グループ)を選出した。水谷にとって自身4度目となる五輪の舞台は東京、団体戦と混合ダブルス(ペア伊藤美誠)の2種目への出場が決まった。
ロンドン、リオと2大会連続団体戦無敗の男は、「東京でも全勝して自ら引退の花道を飾ります」と決意を綴った。
今回は、苦しい選考レースの日々、過去3大会の五輪の足跡、「もう嫌気がさした」という4年間など、日本卓球界の歩みと等しいと言っても過言ではない水谷の歩みを紐解いていく。
(4月2日から順次公開予定です)
このページの目次
第1話 苦しい選考レースと東京五輪に懸ける思い
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
水谷は「シングルスの代表権を得るために勝たなきゃならないっていうプレッシャーがあった」とこの1年の苦しさを漏らす。
12月のグランドファイナルで敗れた後、「今までにないぐらい卓球を嫌いになったというか、卓球をしている時が何よりもつらかった」と珍しく後ろ向きな言葉をこぼした。
だが、1月6日「男子選手の団体候補選手は水谷隼」と卓球日本代表候補発表会見の席上で倉嶋洋介監督が発表し、無事水谷は4大会連続の五輪代表権を掴みとった。
三十路を迎え、一線を退くことを明言して臨む大舞台。決して万全とは言えない。
「代表に選ばれて、やっとスタート地点に立った。これから本番まで、どれくらい強くなれるかな」。
日本の卓球界を牽引してきた男が最後の大舞台に臨む。
>>第1話「全盛期の7割あれば十分」 水谷隼、最後の大舞台へ懸ける思い
第2話 伊藤美誠との“日本最強ペア” 打倒中国のゲームプラン
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
2020年東京五輪の代表が内定している水谷隼。注目は東京五輪から採用される新種目である男女の混合ダブルスだ。
水谷と伊藤美誠(スターツ)がペアを組み、世界の卓球ファンが期待する“日本最強ペア”は世界でどこまで通用するのか。
水谷に聞くと「メダルの可能性は65〜75%」と力強い答えが返ってきた。
その真意に迫る。
>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン
第3話 北京、ロンドン五輪を経て日本卓球界の夜明け
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
水谷の歩みは日本卓球界の歩みと等しいと言ってもいいかもしれない。
19歳、2008年北京五輪に初出場、23歳、2012年のロンドンでの苦難、27歳、2016年のリオデジャネイロの初メダル。波乱万丈の3大会を経て迎える東京五輪。
第3話では、過去3大会の五輪のうち、北京、ロンドンの2大会について聞いた。
>>第3話 北京からロンドン、飛躍の4年間 きっかけは“中国武者修行”
第4話 「もう嫌気がさした」ロンドン五輪後の4年間
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
東京五輪の代表に選ばれた水谷隼は、過去3回五輪に出場し、日本卓球界の先頭に立って切り拓いてきた。
今回は水谷が「もう嫌気がさした」という、ロンドン五輪後の4年間について話を聞く。
そして最後に水谷が考える東京五輪団体戦の戦い方についても語ってくれた。
>>第4話 水谷隼「一人で強くなってやる」すべては卓球界を変えるために