卓球五輪代表の鍵握る 2020年1月有効な世界ランキングポイント(スウェーデンOP終了時点) | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:スウェーデンOPの伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld

卓球ニュース 卓球五輪代表の鍵握る 2020年1月有効な世界ランキングポイント(スウェーデンOP終了時点)

2019.10.08

文:ラリーズ編集部

伊藤美誠がスウェーデンOP準優勝

ITTFワールドツアー・スウェーデンオープンが6日に終了した。

男子シングルスでは、優勝の王楚欽(ワンチューチン・中国)、準優勝の林高遠(リンガオユエン・中国)を含め、ベスト4を独占した中国の強さが際立つ結果となった。

女子シングルスでは、陳夢(チェンムン・中国)が優勝を飾ったが、決勝で日本の伊藤美誠(スターツ)がフルゲームの大熱戦を演じ、準優勝を果たした。

また、平野美宇(日本生命)は2回戦で伊藤に敗れ、石川佳純(全農)は、1回戦で劉斐(リュウフェイ・中国)に敗れた。

一方、男子の世界ランキング上位陣である張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)は3選手ともがスウェーデンOP2回戦敗退に終わった。

準優勝の伊藤には、世界ランキングポイント1440Ptが加算されることになる。また、先日行われたパラグアイOPで優勝した森薗政崇(BOBSON)、早田ひな(日本生命)にも1100Ptずつが与えられ、アジア卓球選手権ベスト4の張本も1170Ptを獲得している。


写真:パラグアイOPでの早田ひな(日本生命)/提供:ittfworld

>>チェコOP終了時のポイントはこちら

スウェーデンOP終了時点での五輪出場権争い展望

東京五輪シングルスの出場権は2020年1月時点の世界ランキング上位2名に与えられる。その2020年1月を見据え、「2020年1月時点で有効であるポイント」を集計し、五輪出場争いの展望をまとめた。

まずは、世界ランキングの算出方法からおさらいをしておこう。

ITTFが定める卓球世界ランキングは、以下のような規定により決定される。

・ITTFが規定する大会のうち、過去1年以内の大会結果をもとに算出
・世界選手権など一部の大会は1年以上前でも計算対象とする。同大会が次に開催されるまで有効となる。
・対象となる大会のうち、獲得ポイントが多い上位8大会でのポイント合計がその選手の合計ポイントとなる。
・T2ダイヤモンドでの獲得ポイントは上位8大会のポイント合計とは別に加算される。
(※一部記載に誤りがあり訂正いたしました)

つまり、現時点(2019年10月)の世界ランキングポイントの中から、2020年1月には失効してしまうものを考慮する必要がある。

今回は「2020年1月時点で有効であるポイント」だけをスウェーデンOP終了時点まで集計した。そのため、以下で紹介する各選手のポイントはITTFが発表する世界ランキングポイントとは異なるものとなる。

スウェーデンOPを終えたポイント結果は?


写真:張本智和(木下グループ)/提供:ittfworld

パラグアイOP、アジア卓球選手権、スウェーデンOPの獲得ポイントを含め、2020年1月まで有効なポイントだけを使用し算出した男女日本選手のポイントランキングは以下のようになる。

男子

1 張本智和 10750Pt(10660Pt)
2 水谷隼  8245Pt(8245Pt)
3 丹羽孝希 7735Pt(7690Pt)
4 森薗政崇 5085Pt(4125Pt)
5 吉村和弘 4830Pt(4810Pt)

女子

1 伊藤美誠 11405Pt(10865Pt)
2 平野美宇 10175Pt(10175Pt)
3 石川佳純 9855Pt(9855Pt)
4 加藤美優 7195Pt(7015Pt)
5 佐藤瞳  7135Pt(7135Pt)
6 早田ひな 6625Pt(5975Pt)

※Pt右の()内はチェコOP終了時の2020年1月まで有効なポイント

男子では、アジア卓球選手権ベスト4の張本がポイントを伸ばした。水谷と丹羽に2000Pt以上の差をつけている。スウェーデンOPでベスト16に入った丹羽はポイントを微増させ水谷と2位を争う。また、パラグアイOP優勝の森薗が日本人4位に浮上した。

一方、女子は伊藤、平野、石川の3強が激しく争う展開が続くが、スウェーデンOP準優勝の伊藤がポイントを大幅に増やした。早田もパラグアイOPで優勝し上位との差を詰めている。

>>【卓球】東京五輪団体戦シード争いの鍵 オリンピックランキングとは

有力選手たちの今後の出場予定


写真:石川佳純(全農)/提供:ittfworld

2枠の五輪シングルス出場枠を巡った争いも佳境を迎えている。有力選手たちの出場が見込まれる今後の大会スケジュールは以下の通りだ。

10/8~10/13   ITTFワールドツアー・ドイツオープン
10/18~10/20  2019女子ワールドカップ
11/6~11/10   JA全農 ITTF 卓球ワールドカップ団体戦
11/12~11/17  ITTFワールドツアー・オーストリアオープン
11/21~11/24  T2ダイヤモンド
11/29~12/1   2019男子ワールドカップ
12/12~12/15  ITTFワールドツアーグランドファイナル

次戦はプラチナ大会であるドイツオープンだ。ベスト4でも1465PtとスウェーデンOPの準優勝(1440Pt)に匹敵するポイントが手に入る。優勝すれば2250Pt、準優勝でも1800Ptと、全選手にとって非常に重要な大会となる。五輪出場をかけた熱い戦いから目が離せない。

>>ドイツOPシングルス見どころはこちら