文:ラリーズ編集部
1月28日から2月2日にかけて、2020年最初のワールドツアーとなるドイツオープンが開催された。日本勢は水谷隼(木下グループ)が男子シングルスで、伊藤美誠(スターツ)が女子シングルスでベスト8に入った。また女子ダブルスでは平野美宇(日本生命)/石川佳純(全農)ペアが、混合ダブルスでは水谷/伊藤ペアがそれぞれ準優勝。五輪に向けていいスタートを切った。
また国内では2月1日、2日にノジマTリーグ2019-2020シーズンの試合が各地で行われた。プレーオフファイナルが間近に迫る中、全日本王者の宇田幸矢(木下マイスター東京)らがハイレベルな戦いを繰り広げ、会場を沸かせた。
ドイツOP 男子シングルス
写真:水谷隼/提供:ittfworld
五輪代表の水谷隼が18歳の林昀儒(リンインジュ・チャイニーズタイペイ)を逆転で破り、ベスト8に入る活躍を見せた。準々決勝では中国の林高遠(リンガオユエン)に挑み、0-3からの猛追で3-3と追いつき、2戦連続の大逆転劇となるかと思われたが、一歩及ばず敗戦。それでも中国のトップレベルを相手に互角の戦いを見せ、五輪に繋がるいい内容だったと言えるだろう。
また、及川瑞基(専修大学)、丹羽孝希(スヴェンソン)がベスト16入り。丹羽は水谷にも勝った林高遠相手にマッチポイントを握り追い詰めるも、あと一点が遠く3-4で惜敗した。
ドイツOP 女子シングルス
写真:伊藤美誠/提供:ittfworld
女子では伊藤美誠が橋本帆乃香(ミキハウス)との日本人対決を制してベスト8に入った。準々決勝ではリオ五輪金メダリスト・丁寧(ディンニン・中国)と対戦。各ゲームとも競り合ったものの、経験豊富な丁寧の粘りが伊藤を上回り、1-4で敗れた。
石川、橋本、早田ひな(日本生命)、芝田沙季(ミキハウス)がベスト16となった。石川は中国期待の若手・孫穎莎(スンイーシャ)と対戦したが、ドライブの猛攻に苦しみ、0-4で苦杯を喫した。
ドイツOP ダブルス
写真:平野美宇・石川佳純/提供:ittfworld
高校生ペア・戸上隼輔(野田学園高)/宇田幸矢が男子ダブルスに出場。予選からのスタートだったが、破竹の勢いで連勝。準々決勝では韓国の趙大成(チョデソン)/張禹珍(ジャンウジン)ペアに2-3で惜しくも敗れたが、堂々のベスト8となった。
女子ダブルスには五輪代表の2人、石川/平野が出場。準決勝では中国の丁寧/孫穎莎を3-1で破り、決勝進出を決めた。決勝では陳夢/王曼昱(中国)に1-3で惜敗したものの、中国ペアを下しての価値ある準優勝となった。
混合ダブルスには同じく五輪代表の水谷/伊藤が出場した。初戦から林高遠/孫穎莎の中国ペアという厳しい組み合わせだったが、第4シードの意地を見せ、3-1で撃破。そのまま勢いは衰えず、決勝進出を果たした。決勝は許昕(シュシン)/劉詩雯(リュウスーウェン)の世界王者ペアとの対戦となったが、中国ペアの巧みな戦術に屈し、1-3で敗れた。しかし、中国ペアとも互角に渡り合い、東京五輪に向けて世界に存在感を示す結果となった。
Tリーグ男子
写真:宇田幸矢・田添健汰(木下マイスター東京)/提供:©︎T.LEAGUE
今シーズンの試合も残りわずかとなったTリーグ。2月1日に琉球アスティーダとT.T彩たまが対戦した。ビクトリーマッチまでもつれる白熱した展開となったが、神巧也らの活躍で彩たまの勝利となった。
続く2月2日には琉球と木下マイスター東京が対戦した。3位の琉球としてはぜひ勝利したい試合であったが、全日本王者の宇田幸矢らを擁するKM東京が強さを見せ、4-0で勝利。琉球を上位2チームが突き放す形となった。
Tリーグ女子
写真:長﨑美柚(木下アビエル神奈川)/提供:©︎T.LEAGUE
Tリーグ女子は2月1日に日本ペイントマレッツと日本生命レッドエルフ、トップ名古屋と木下アビエル神奈川が対戦。両試合とも上位の日本生命、KA神奈川が勝利し、リードを広げた。
続く2月2日にはニッペMとKA神奈川が対戦。長﨑美柚、木原美悠の“みゆうペア”らの活躍で接戦をものにしたKA神奈川が3-2で勝利し、プレーオフ進出に向けて大きな一勝をあげた。
同日、トップと日本生命が対戦。各試合とも激しく競り合い、ほぼ互角の内容だったが、ホームのトップが意地を見せ、3-1で勝利。首位を独走する日本生命相手に金星をあげた。