2大会連続メダル獲得 集大成の東京五輪へ|五輪代表活躍プレイバック・石川佳純編 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:リオ五輪でメダル獲得 笑顔を見せる石川佳純/撮影:YUTAKA/アフロスポーツ

卓球ニュース 2大会連続メダル獲得 集大成の東京五輪へ|五輪代表活躍プレイバック・石川佳純編

2020.02.06

文:石丸眼鏡

東京五輪の卓球競技に日本代表として出場する候補選手6名が決定した。

男子は張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)、女子は伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)が候補選手となった。

この6選手の過去の五輪成績(初出場の選手はリオ五輪以降の活躍)を振り返る企画がスタート。初回は3度目の五輪出場となる石川佳純だ。

若手の激しい突き上げの中、シングルス代表の座を勝ち取った石川は女子最年長としてチームのまとめ役も期待される存在となっている。

石川のロンドン五輪を振り返る

個人戦


写真:シングルス3位決定戦では惜しくも敗れメダル獲得は逃した/撮影:アフロスポーツ

初出場ながら順調に勝ち上がり準決勝に駒を進めたが、李暁霞(リシャオシャ・中国)に1-4で敗れた。李暁霞はそのままシングルスで金メダルを獲得している。

その後、3位決定戦に回るも馮天薇(フォンティエンウェイ・シンガポール)に敗れ惜しくもメダルを逃した。だが、五輪での4位入賞は日本女子史上初、2020年現在でも歴代最高成績となっている。

3回戦:〇石川 4-2 リ・チャンビン(オーストリア)
4回戦:〇石川 4-1 リー・チェン(ポーランド)
準々決勝:〇石川 4-1 王越古(ワン ユエグ・シンガポール)
準決勝:石川 1-4 〇李暁霞(中国)
3位決定戦:石川 0-4 〇馮天薇(シンガポール)

団体戦


写真:団体銀メダルを獲得した日本女子チーム/撮影:築田純/アフロスポーツ

平野早矢香、福原愛とともに出場し、史上初の銀メダル獲得に貢献した。

メダルのかかったシンガポール戦、第1試合で福原が馮天薇を下し、チームは勢いづく。第2試合の石川も危なげない戦いを見せ、勝利に王手をかける。続くダブルスでは、これまでとオーダーを変更し、石川/平野ペアが出場、快勝を収めた。続く決勝で中国に敗れたものの、銀メダル獲得という快挙を成し遂げ、日本卓球界の歴史に新たな1ページを刻んだ。

1回戦:〇日本 3-0 アメリカ
〇石川/福原 3-0 エリカ・ウー/リリー・チャン

準々決勝:〇日本 3-0 ドイツ
〇石川 3-2 ウージャドゥー

準決勝:〇日本 3-0 シンガポール
〇石川 3-0 王越古
〇石川/平野早 3-0 王越古/リ・ジャウェイ

決勝:日本 0-3 〇中国
石川 0-3 〇丁寧(ディンニン)
石川/平野 1-3 〇郭躍/李暁霞

石川のリオ五輪を振り返る

個人戦


写真:キム・ソンイ戦で足を痛めた石川佳純/撮影:AFP/アフロ

2度目の五輪は3回戦からの出場もまさかの初戦敗退、個人戦の戦いは早々に終わってしまう。

足を痛めるアクシデントがある中、北朝鮮のカットマン、キム・ソンイに対し粘り強く戦ったが、3−4で惜敗。キムはその後銅メダルを獲得、3位決定戦では福原愛を下し日本女子初の個人戦メダル獲得を阻んだ。

3回戦:石川 3-4 〇キム・ソンイ(北朝鮮)

団体戦

福原愛さん、石川佳純、伊藤美誠
写真:リオ五輪団体で銅メダルを獲得した福原愛さん、石川佳純、伊藤美誠/撮影:YUTAKA/アフロスポーツ

伊藤美誠、福原愛とともに躍進、個人戦の悔しさを晴らす銅メダル獲得の立役者となった。団体戦での成績は全勝とエースの働きを全うした。

3位決定戦のシンガポール戦では、ロンドン五輪で敗れた馮天薇をストレートで下し、自身の雪辱を果たすとともに2大会連続のメダル獲得に貢献した。

1回戦:〇日本 3-0 ポーランド
〇石川 3-0 カタジナ・グジボフスカ

準々決勝:〇日本 3-0 オーストリア
〇石川 3-1 リュウ・ジャ

準決勝:日本 2-3 〇ドイツ
〇石川 3-2 ハン・イン
〇石川 3-0 シャン・シャオナ

3位決定戦:〇日本 3-1 シンガポール
〇石川 3-0 馮天薇

戦歴

ロンドン五輪

個人戦:3勝2敗
団体戦:4勝2敗(内ダブルス2勝)

リオ五輪

個人戦:1敗
団体戦:5勝

2大会合計

個人戦:4勝2敗
団体戦:9勝2敗

まとめ


写真:リオ五輪で銅メダルを獲得し笑顔を見せる石川(写真中央)/撮影:青木紘二/アフロスポーツ

2大会連続で団体戦メダルを獲得している石川は、団体戦では計9勝2敗と高い勝率を誇る。一方、個人戦では五輪の高い壁に阻まれ未だメダル獲得には至っていない。

キャリアの集大成として迎える3度目の五輪では、伊藤、平野の若手2人を引っ張るチームリーダーとして、3大会連続メダル獲得のカギを握る。平野とのデットヒートを制し個人戦出場枠も確保、悲願の個人戦メダル獲得にも大きな期待がかかる。