文:ラリーズ編集部
国際卓球連盟(ITTF)は、2020年シーズン、快調にスタートを切った卓球スロベニア代表のダルコ・ヨルジッチ(最新世界ランキング34位)を紹介する内容をホームページに掲載した。
スロベニアを東京五輪に導いたヨルジッチ
2020年1月、ヨルジッチは東京五輪団体予選のインド戦で、サイチヤン・グナナセカラン(同32位)、カマル・アチャンタ(同31位)とインドを代表する実力者を打ち破った。結果、第11シードだったスロベニアは、第5シードのインドを下し、東京五輪男子団体戦の出場権を獲得した。
「僕たち全員の夢は東京五輪出場権を得ることだった。チームスピリッツは素晴らしいものだったし、良い試合をすることができた」と振り返った。
写真:ダルコ・ヨルジッチ/提供:ittfworld
続くドイツオープンでも予選で趙大成(チョデソン・韓国)やルボミール・ピシュテイ(スロバキア)を下し予選を突破。本戦初戦で水谷隼(木下グループ)に敗れたもの、好調を維持していた。
さらにヨーロッパTOP16カップでは、元世界1位のブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)、ポルトガルのエース、マルコス・フレイタスを破り、準優勝に輝いた。
決勝ではティモ・ボル(ドイツ)に苦杯を喫したが、「これまでで最高の結果だ。多くの人が声援を送ってくれて、高いレベルでプレーするための力を与えてくれて、今までで最高のプレーができた」と快挙を振り返っている。
写真:ダルコ・ヨルジッチ/提供:ittfworld
2月末のハンガリーオープンでも予選を通過を果たしたが、3月のカタールオープンでは中国選手を破るも宇田幸矢(明治大学)に敗れ、予選敗退を喫した。
課題はサウスポー対策?
ITTFは、ヨルジッチが敗れた相手の共通点に注目している。水谷隼、ティモ・ボル(ドイツ)、クリスチャン・カールソン(スウェーデン)、宇田幸矢とサウスポーに立て続けに敗戦を喫しているのだ。
ヨルジッチも「左利きの選手は本当に悪夢のようだ。左利きと練習して、今後はこの悪夢を終わらせるよ」とサウスポー対策を行うとコメントしている。
2019年末の43位から現在はキャリアハイの世界ランク33位に位置するヨルジッチ。「2020年の最初の3ヵ月間で飛躍したときと同じように、彼は解決策を見つけるだろう」とITTFは締めくくっている。