「平野美宇選手や長﨑美柚選手(ともに木下グループ)をはじめ、トップ選手へのサポートはもちろん、ジュニア選手も同等に、同じ熱意でサポートし、我々ミズノと共に成長していって欲しい」。
写真:平野美宇(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
開口一番そう語ったのは、ミズノのプロモーション担当、左右田颯斗氏だ。
「コロナ禍では、普段の生活でも、外出が制限されるなど制約が多かった。そのもどかしさを払拭する意味も込めて、何か少しでも、ジュニアの成長に貢献できる取り組みができないか、考え始めました」。
写真:左右田颯斗(ミズノ)/撮影:ラリーズ編集部
左右田氏をはじめミズノの熱意が形となった3月5日。天王山卓球場にて、第1回目となるミズノジュニアキャンプが開催された。
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第1回ジュニアキャンプ開催
「イベントに参加したジュニアの選手達には将来、日本代表として世界に羽ばたいてほしい。そのための道づくりをしていきたい」。
以前から若い世代を積極的に支援してきたミズノが、コロナ禍以降の新たな試みとして行う、このジュニアキャンプ。
開催地である天王山卓球場の生徒をはじめ、久御山明伸館、壱球卓球場、綾部紫遊クラブのジュニア選手約40名が生徒として集まった。
写真:ジュニアキャンプの様子/撮影:ラリーズ編集部
ミズノアドバイザリースタッフの村田雄平氏と、全日本カデット王者の岡本翼(木下アカデミー)という、第1回から豪華な講師陣を招き、イベントは幕を開けた。
写真:岡本翼(木下アカデミー)/撮影:ラリーズ編集部
写真:アドバイザリースタッフの村田雄平氏/撮影:ラリーズ編集部
「みんなの目が輝いていた」岡本翼の技術を間近で
イベントの第1部では、岡本選手がフォアハンドドライブやチキータレシーブ、しゃがみ込みサービスなど、自身の得意技術を披露。岡本選手と村田氏が技術のポイントを解説した。
岡本選手が普段行っている練習メニューも公開し、中学生離れした威力と安定性を兼ね備えた、岡本選手の技術の秘訣を余すところなく明かした。
写真:アドバイザリースタッフの村田雄平、岡本翼/撮影:ラリーズ編集部
解説後はすぐに、ジュニアの生徒達が実践。村田氏、岡本選手が生徒一人ひとり丁寧にアドバイスを行った。
岡本選手が直接指導する場面も見られた/撮影:ラリーズ編集部
アドバイザリースタッフの村田氏も直接指導/撮影:ラリーズ編集部
参加した綾部紫遊クラブの岩田巧氏は、「同世代のトップ選手である岡本選手の技術を間近で見て、アドバイスまで貰うことが出来て、生徒みんなの目が輝いていました」とコメント。
その言葉通り、生徒一人ひとりが岡本選手の技術を目に焼き付け、すぐにメモを取り素振りを行いながら自分に落とし込んでいく姿が見られた。
写真:岡本翼(木下アカデミー)/撮影:ラリーズ編集部
講習中は熱心にメモを取る生徒も/撮影:ラリーズ編集部
第2部では、岡本選手とのチャレンジマッチ、村田氏によるサービス講習会を実施。村田氏のサービス講習では、巻き込みサービスや、順横回転サービスのポイントをそれぞれ伝授。
サービスのポイントを解説する村田氏/撮影:ラリーズ編集部
質疑応答形式で、回転のかけ方から普段のサービス練習で意識することなど、サービス上達には欠かせない知識が丁寧に解説された。
またチャレンジマッチでは、岡本選手と8-8から実際に対戦。
「回転量が凄かった!」「めっちゃ強い!」岡本選手と対戦した生徒一人ひとりが、ジュニア世代のトップを走る岡本選手の質の高い球を肌で感じる、貴重な時間となった。
チャレンジマッチの様子/撮影:ラリーズ編集部
壱球卓球場の中川利幸氏は「現役のトップ選手である岡本選手と試合をすることは、これからの成長にとって貴重な経験。自分達との技術の違い、自分に足りない部分が良く分かったと思う」とコメント。
コロナ禍で長らく制限された卓球イベントの一つである、トップ選手との交流。今回再び実現されたことは、ジュニアの成長を願う指導者にとって、そしてジュニア選手達の将来にとって代え難い経験となっただろう。
岡本選手にサインを貰う生徒も/撮影:ラリーズ編集部
「人としても選手としても成長を感じた」
また今回のイベントに参加した綾部紫遊クラブは、岡本選手の出身クラブでもある。同クラブ代表の岩田巧氏は、岡本選手を小さい頃から指導していた。
「今回講師を務めることを初めて聞いた時、小さい頃から(岡本)翼を見ていた自分としては想像が出来なくて、正直少し不安でした。ですが講習会では、子供たちに丁寧に分かりやすく教えてくれて、何も言うことが無い位、良い講師だったと思います」。
「少し寂しい親心のような気持ちもありますが、人としても選手としても大きく成長してくれて、とても嬉しいです」。過去を思い返しながら、岩田氏は成長した教え子を称えた。
写真:綾部紫遊クラブ 岩田巧氏/撮影:ラリーズ編集部
「ジュニア世代に勧めることが出来るラバーであるか」試打会も開催
またイベント後には、ミズノ製品の試打、シューズの試履も行われた。ラケットは、ミズノの人気製品アルティウスシリーズ、ラバーは「Q QUALITY」「Q1」が用意され、試打が行われた。
写真:試打用ラケット/撮影:ラリーズ編集部
生徒だけではなく、各クラブチームの代表者の方々も試打を行い、「ジュニア世代に勧めることが出来るラバーであるか」という目線からも試打が行われた。
写真:試打会の様子/撮影:ラリーズ編集部
「講師として恩返しができた」
地元での凱旋となった講習会で、初めて講師を務めた岡本選手。イベント終了後に、自身の出身クラブへの思いと共にイベントの感想を語ってくれた。
写真:アドバイザリースタッフの村田雄平、岡本翼(木下アカデミー)/撮影:ラリーズ編集部
「初めて講師を務め、思ったよりも緊張しましたが、自分の卓球技術をしっかり伝えることが出来たかなと思います。
また自身の出身チームである、綾部紫遊クラブの生徒、指導者の方々も参加してくれました。今まで教えて頂いた分、講師として恩返しをすることが出来て良かったです。
ミズノさんはブランドアンバサダー一人ひとりに手厚くサポートして下さるので、とても感謝しています。これからもミズノの用具を使って、結果を出せるように頑張ります」。
アドバイザリースタッフの村田雄平氏は「今回参加してくれたジュニアの子達は、とても真剣に僕たち講師の話を聞いてくれて、上達しようという意識がとても高かったです。
ミズノとしては、技術をしっかりと教える講習会は新しい試みなので、これからも有意義な講習会を、どんどん開催していけたら良いと思います」とコメント。
写真:アドバイザリースタッフの村田雄平氏/撮影:ラリーズ編集部
イベントを終え左右田氏は「第1回となる今回のイベントは小規模での開催でしたが、今後は各地方で、参加人数を増やした形で、第2回、第3回とイベントを行っていきたいと考えています」と締めた。
ミズノは今後も、ジュニア世代をサポートする取り組みを継続的に行っていく。
写真:第1回ミズノジュニアキャンプ/撮影:ラリーズ編集部