伊藤美誠、石川/平野ペアが新大会WTTで戴冠 次大会は水谷隼、丹羽孝希も参戦 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:WTTコンテンダードーハで優勝した石川佳純・平野美宇ペア/提供:AFP/アフロ

卓球ニュース 伊藤美誠、石川/平野ペアが新大会WTTで戴冠 次大会は水谷隼、丹羽孝希も参戦

2021.03.07

文:ラリーズ編集部

2月28日からカタール・ドーハで卓球新大会WTT中東シリーズが開催されている。WTTとは、2021年から開催されている新大会で、3月6日までWTTコンテンダードーハ、現在は、2大会目のWTTスターコンテンダードーハが行われている。日本選手は、東京五輪代表の伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)、張本智和(木下グループ)らがWTTコンテンダーから参戦している。

WTT中東シリーズとは

まずは改めて今回のWTT中東シリーズで開催される2大会の概要を整理しておこう。


写真:各大会優勝時の世界ランキングポイント/作成:ラリーズ編集部

WTTコンテンダーは、シングルスの本戦は男女各32名、ダブルスは男女混合各16ペアで争われる。予選は、シングルスでは男女各96名、混合ダブルスでは男女各32組の選手が出場する。賞金総額200,000ドルが割り当てられており、世界ランキングポイントはシングルス優勝者に400ポイントが付与される。

WTTスターコンテンダーは、シングルスの本戦で男女各48名、ダブルスの本戦で男女混合各16ペアで争われる。予選は、シングルスでは男女各64名、混合ダブルスでは32ペアで構成される。賞金総額は400,000ドルとなっており、世界ランキングポイントはシングルス優勝者に600ポイントが与えられる。

上記のように参加者、賞金総額、獲得ポイントなどに差がある大会となっている。

隔離のある中、試合に臨んだ日本選手

今大会は、空港到着後PCR検査があり、その後、指定ホテルにて48時間の隔離期間が設けられている。WTTスターコンテンダーから参加する水谷隼(木下グループ)は「部屋はベランダ広いしきれいなのでのんびりできそうです」とツイートしており、精神的負荷は幾分か軽減されているようだ。

隔離期間中は、食事の時間指定とメニュー指定が可能となっているようで、森薗政崇(BOBSON)がその様子をTwitterに掲載している。

また、食事面においては、全国農業協同組合連合会(以下、全農)によるサポートが今大会も行われている。全農は2019年度から日本代表の海外遠征時に食事サポートを本格的に開始しており、補食用のおむすびの提供などを実施している。


写真:遠征時に提供された食材

ほとんどの選手にとって、1年ぶりの国際大会となる今大会でも、普段通りのパフォーマンスを発揮できように、パックご飯やふりかけなどを出国前に提供したという。隔離期間も含めると半月以上となる遠征においては心強い味方となったことだろう。


写真:食品を手に笑顔の左から平野美宇、石川佳純、張本智和

WTTコンテンダーが終了 日本勢が大活躍

今シリーズは、開催直前に中国選手の棄権が発表され、2大会ともで張本智和(木下グループ)、伊藤美誠(スターツ)がそれぞれ男女シングルスの、石川佳純(全農)/平野美宇(日本生命)ペアが女子ダブルスの第1シードとなった。


写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld

中国選手が棄権したとは言え、各国のトップ選手がこぞって参加しており、ハイレベルな戦いとなっている。そんな中、1大会目のWTTコンテンダーでは、女子シングルスで伊藤と早田ひな(日本生命)が決勝まで駒を進め、同期の“黄金世代”対決が実現した。結果は、ゲームカウント4-2で伊藤が勝利し、2021年初の国際大会で栄冠をつかみ取った。


写真:早田ひな(日本生命)/提供:新華社/アフロ

また、女子ダブルス第1シードの石川/平野ペアも、決勝でチャイニーズタイペイペアにゲームカウント3-0で圧倒し、見事戴冠となった。

一方、男子シングルス第1シードの張本は、準決勝で今大会優勝のドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)に惜敗し、ベスト4で1大会目を終えている。


写真:張本智和(木下グループ)/提供:ittfworld

3月8日からは2大会目のWTTスターコンテンダーの本戦がスタートする。1大会目に参戦していなかった東京五輪男子代表の水谷隼(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)も登場する。2大会目でも日本勢の活躍が見られるのか注目だ。

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