地元にプロ卓球チームがある理由 産学連携協定のT.T彩たま × 共栄大学 イベント実施 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:T.T彩たまと共栄大学のみなさん/撮影:ラリーズ編集部

卓球ニュース 地元にプロ卓球チームがある理由 産学連携協定のT.T彩たま × 共栄大学 イベント実施

2022.01.17

この記事を書いた人
1979年生まれ。テレビ/映画業界を離れ2020年からRallys編集長/2023年から金沢ポート取締役兼任。
軽い小咄から深堀りインタビューまで、劇場体験のようなコンテンツを。
戦型:右シェーク裏裏

16日、卓球TリーグのT.T彩たまは、埼玉県春日部市の共栄大学にてエキシビジョンマッチイベントを含むイベントを行った。
全日本が近づくなかで、各選手とも緊張感のある試合を繰り広げ、卓球初観戦の学生たちを含む地域の人たちを盛り上げていた。


写真:松平健太(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部


写真:丹羽孝希のカラーラバーも/撮影:ラリーズ編集部

「今日、初めて卓球を見る地元の方に、ひとりでも卓球って面白いって思ってもらえれば」
T.T彩たまの坂本竜介監督は言う。
「僕らは地元で練習しているプロチームなので、このイベントに参加することに特に苦労はないんです。練習日と休養日を組み替えるくらい。全日本が近い今、練習場よりも広い体育館で試合ができますしね(笑)。学生のみなさんが熱心に企画も運営もされているので、僕らも嬉しいですよ」


写真:会場では解説を務めた坂本竜介監督(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部

“ボランティアが集まらなかったこと”が契機に

今回のイベントは、T.T彩たまと産学連携協定を締結した共栄大学の特別講義プログラム「スポラス」として、スポーツビジネスを学ぶ学生たちが企画・運営を行っている。
きっかけは2年ほど前、春日部市に共栄大学を紹介してもらったことだと、T.T彩たまの小見陽氏は明かす。

「当時、試合の運営ボランティアがなかなか集まらなくて。春日部市さんにご紹介して頂いて、共栄大学の学生さんにボランティアに来て頂いたんです。そのご縁から、スポーツビジネス学習に力を入れている大学だということを知って、じゃあ今度は僕らができることをということで、月に2回ほどスポーツビジネスの講義をするようになりました」。


写真:神巧也(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部


写真:五十嵐史弥(T.T彩たま)/撮影:ラリーズ編集部

「みんな卓球経験がなかった」

2021年11月には連携協定を結び、より活動を深めていく中で、今回のイベントが学生たちから企画された。企画・運営のリーダー、福家律樹(ふけ りつき)さんはこう振り返る。

「僕らの学科はみんなスポーツに携わりたいという集団ですが、みんな卓球経験がなかったので、始めは意見がなかなか出ずに苦労しました」。


写真:共栄大学の福家律樹さん/撮影:ラリーズ編集部

T.T彩たまのボランティアなどを通じて、卓球のボールの早さ、そしてお客さんたちの熱意に魅力を感じたという。
準備は今夏から約半年に及んだ。コロナ禍での学生生活で“一回限りのイベント“の貴重さが身にしみたと振り返る。

「たった一回だけのイベントだからこそ、唯一無二のものにしたい」


写真:会場に芝マットが敷かれていたのも学生たちの発案/撮影:ラリーズ編集部


会場では地元・春日部の名物なども学生たちが販売していた

「選手あっての僕たちだった」

「半年の準備を経て、終わってみてどうですか」と福家さんに問うと、清々しく笑ってこう言った。

「準備は僕らなりに頑張ってきましたが、でも今日やってみて、選手がいてこその僕たちだった、ということを再確認しました」

地元のプロ卓球選手たちが背中で教えてくれた、感慨である。


写真:イベントを見守るお客さん/撮影:ラリーズ編集部

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