文:ラリーズ編集部
29日、渋谷区主催の「THE SHIBUYA SERIES リアル観戦事業」の一環で、卓球のリアル観戦イベントが開催された。同イベントには、JOCエリートアカデミーから5選手がゲストとして登場した。
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豪華ゲストに多数の参加者
写真:右から宇田幸矢、柏竹琉、長﨑美柚、木原美悠、小塩遥菜/撮影:ラリーズ編集部
宇田幸矢、柏竹琉、長﨑美柚、木原美悠、小塩遥菜という国内トップの若手選手がゲストとあって、会場の渋谷区スポーツセンターには多くの参加者が集まった。
長﨑は先日のジャパンオープンで元世界ランク1位の朱雨玲(中国)に金星をあげたばかり。勢いにのる彼女のプレーには会場から熱い視線が注がれた。
エキシビションマッチでは応援の練習も
写真:応援練習の様子/撮影:ラリーズ編集部
同イベントは五輪に向けた応援文化の醸成も目的にされており、参加者には組み立て式のメガホンが配られた。
応援練習で掛け声の練習を行った参加者は、試合中もメガホンを使って応援をしながら、ゲストによるハイレベルなエキシビションマッチを楽しんだ。
エキシビションマッチ第1試合
写真:木原美悠/撮影:ラリーズ編集部
ゲストは2チーム(木原・宇田チーム、長﨑・小塩・柏チーム)に分かれ、各試合1ゲーム先取の形式で団体戦(女子シングルス・男子シングルス・混合ダブルスの3試合)を行った。
第1試合の女子シングルスに登場したのは、木原と小塩。前陣速攻の木原と、カットマンの小塩という特徴ある2人の試合に、会場は大盛り上がり。世界卓球解説者でもある宮﨑義仁氏のわかりやすい解説に、参加者も卓球観戦のポイントを理解しながら楽しんだ。
試合は木原が先輩の意地を見せて勝利。小塩の高いロビングを打ち抜いた。
写真:小塩遥菜/撮影:ラリーズ編集部
エキシビションマッチ第2試合
写真:宇田幸矢/撮影:ラリーズ編集部
第2試合の男子シングルスでは宇田と柏が対峙した。第1試合の女子シングルスとは異なり、男子ならではの迫力あるプレーに参加者も大満足。
宇田のチキータやコートを左右に駆け回る姿が会場を盛り上げた。時には台から3メートルほど離れた場所からフォアハンドでの引き合いを見せるなど、ファン必見のパフォーマンスも。
試合は柏がデュースの接戦を制して、団体戦のスコアを1-1に持ち込んだ。柏は世界ジュニア2位の宇田への勝利に、ガッツポーズで嬉しさを滲ませた。
写真:柏竹琉/撮影:ラリーズ編集部
エキシビションマッチ第3試合
写真:宇田幸矢(左)・木原美悠/撮影:ラリーズ編集部
勝負を決める第3試合は、東京五輪から競技種目として採用される混合ダブルス。
第1、第2試合で見た女子選手、男子選手のボールの違いを1ラリーの中でも確認できるため、参加者からの熱い視線がコートに向けられた。
木原と長﨑は今年に入り国際大会でも2度女子ダブルスで優勝しており、まさにダブルスの名手。2人がチャンスを作り、宇田と柏が決定打を放つという展開が続いたが、最終的には宇田・木原組が接戦をものにした。これと同時に木原チームの団体戦勝利が決定した。
試合を終えたゲスト選手5名は「将来、オリンピックで表彰台・金メダルを取れるように頑張ります」と力強いコメントを残して、エキシビションマッチを締めくくった。
写真:長﨑美柚(左)・柏竹琉/撮影:ラリーズ編集部
卓球体験会も大盛況
写真:卓球体験会の様子/撮影:ラリーズ編集部
エキシビションマッチのあとは、ゲストと渋谷区の代表として選ばれた小・中学生がチャレンジマッチを行った。その後は参加者がゲストと卓球をする卓球体験会に。トップレベルの選手と卓球ができるとあって、多くの参加者がラケットを手にして熱心に体を動かした。
このイベントを通じて、東京五輪に向けて卓球観戦・応援の文化が根付くことを期待したい。東京五輪の卓球競技は2020年7月25日から8月7日まで行われる。
THE SHIBUYA SERIES リアル観戦事業について
同事業は、渋谷区が2020年東京五輪での区内開催競技について、競技会場を満員にして選手を応援するために行うもの。ハンドボールや陸上競技でも同様のイベントがある他、12月14日にはパラ卓球のイベントも予定されている。五輪の前年に各種目の魅力を目の前で確認できる貴重な機会となっている。