写真:健闘を称え合う宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)と張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
大会報道 宇田幸矢と早田ひな、ともに初V 10代王者誕生<全日本卓球2020・最終日>
2020.01.20
文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 2020年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)1月13日~19日>
19日、全日本卓球選手権大会は最終日を迎え、男女シングルスの準決勝と決勝が行われた。男子は宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)、女子は早田ひな(日本生命)がそれぞれ初優勝を果たした。東京五輪開催年の全日本となった今大会、10代の選手たちが数多く活躍し力強いプレーで観るものを魅了した。東京だけではなく、さらに4年後のパリ五輪まで楽しみになる大会となった。
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大会最終日女子シングルス総括
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝
準決勝第一試合は、昨年の準決勝と同じカードである伊藤美誠(スターツ)と早田の一戦。
台を幅広く使い最初の2ゲームをとった早田に対し、伊藤が緩急のついたサーブとラリーを駆使して2ゲームを取り返した。第5,6ゲームを互いに取り合い迎えた第7ゲーム、サーブから攻勢に出る伊藤であったが、その攻撃に対応しきった早田がゲームを取り勝利した。
早田は昨年の雪辱を果たし初の決勝進出、伊藤は3年連続の3冠を逃したが3位となった。
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝第二試合は五輪代表争いを勝ち抜いた石川佳純(全農)と、今大会4試合を戦い1ゲームしか落としていない橋本帆乃香(ミキハウス)の組み合わせ。
第1ゲームは橋本がカットマンながら積極的に攻撃を仕掛け、石川が対応する前にゲームを取る。しかし第2ゲーム以降は石川が対応力をみせ、カットマン対策の定石であるミドル攻めからサイドに揺さぶる戦術でゲームを連取し勝利した。
石川は3年ぶりの決勝進出、多彩な戦術をみせた橋本は3位となった。
写真:橋本帆乃香(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
決勝
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
サウスポー同士の対戦となった石川と早田の対戦。第1ゲームから早田が前陣で積極的に攻め続け、石川のミドル攻めを上回り3ゲームを一気に連取する。追い込まれた石川は、緩急を使い早田の得意の展開に持ち込ませず第4ゲームを取るも、最後まで力強い両ハンドで圧倒し続けた早田が第5ゲームを取り初優勝を果たした。
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大会最終日男子シングルス総括
写真:宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝
準決勝第一試合はここまで圧倒的な試合運びしてきた張本智和(木下グループ)と、五輪代表の丹羽孝希(スヴェンソン)に4-0で勝利し勢いのある戸上隼輔(野田学園高)の一戦。
張本は戸上が得意とする台上攻撃からの展開をさせない上手さをみせ、第1ゲームを取る。先手を取る戦術を封じられた戸上だったが、ラリーで粘りながら随所に強力な両ハンドを決め3ゲームを連取する。あとがなくなった張本は攻撃に転じると、戸上の勢いを押し戻し最終ゲームまで接戦ながら勝利を収めた。
張本は2年ぶりの決勝進出、最後まで自らの攻撃的なスタイルを貫いた戸上は3位となった。
写真:戸上隼輔(野田学園高)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝第二試合は男子シングルス一般の部では共に初めて準決勝まで勝ち上がってきた、宇田と吉田雅己(FPC)の組み合わせ。
吉田がサーブで展開の早い攻めが持ち味の宇田を抑え、落ち着いた試合運びで第1ゲームを取る。第2ゲームからは宇田がサーブで先手を取る展開が続き、2ゲームを連取。その後は吉田も攻めに転じ第4ゲームを取るも、宇田がレシーブからの攻めも吉田を上回り第5,6ゲームを連取し勝利した。
宇田は初の決勝進出、巧みな試合運びを随所でみせた吉田は3位となった。
写真:吉田雅己(FPC)/撮影:ラリーズ編集部
決勝
写真:張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
2年前の全日本卓球選手権大会ジュニアの部の決勝と同じ相手である、張本と宇田のカード。
守りのプレー中心の試合入りだった張本に対し、前陣で攻め続けた宇田が2ゲームを連取する。第3ゲームから張本が攻勢に出て1ゲームずつを奪い合ったところから、第5ゲームで宇田が一時チャンピオンシップポイントを握るも決めきれず最終ゲームにもつれ込む。張本3-0でリードした最終ゲームの場面、タイムアウトをとった宇田は思い切りを取り戻しサーブから得点を重ねると、食らいつく張本を下し初優勝を果たした。
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全日本卓球選手権大会最終日 結果
女子シングルス 準決勝
伊藤美誠(スターツ)3-4〇早田ひな(日本生命)
9-11/7-11/11-6/11-9/10-12/11-4/7/11
〇石川佳純(全農)4-1橋本帆乃香(ミキハウス)
11-13/11-8/14-12/11-9/11-4
男子シングルス 準決勝
〇張本智和(木下グループ)4-3戸上隼輔(野田学園高)
11-4/9-11/7-11/7-11/11-7/11-8/11-9
〇宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)4-2吉田雅己(FPC)
8-11/11-6/11-8/9-11/12-10/11-9
女子シングルス 決勝
〇早田ひな(日本生命)4-1石川佳純(全農)
11-7/11-9/11-4/9-11/11-8
男子シングルス 決勝
〇宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)4-3張本智和(木下グループ)
13-11/11-9/8-11/12-10/11-13/6-11/11-9