文:ラリーズ編集部
早田ひな(日本生命)は昨年、準決勝で伊藤美誠(スターツ)、決勝では石川佳純(全農)と、五輪代表を連破して全日本初優勝を果たした。その後もレベルの高さを見せ、Tリーグ3rdシーズンでは12月の試合を終えて、全選手で1位の14勝を挙げている。好調を維持したまま臨む2021年の全日本。早田の2連覇への道のりを見ていこう。
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森さくら、佐藤瞳らが待ち受ける準々決勝
写真:森さくら(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
早田が準々決勝まで勝ち上がった場合、その相手は森さくら(日本生命)や佐藤瞳(ミキハウス)らのブロックを勝ち上がった選手となる。
森さくらは早田と同じく日本生命所属。昨季のTリーグでは最多勝&MVP獲得を果たしている。今季も石川佳純をストレートで破るなど好調だ。さらに12月上旬にはヨーロッパチャンピオンズリーグに参戦し7戦7勝。海外でも腕を磨いてきた森は早田にとって脅威となる。
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
佐藤は世界ランク17位と、日本選手では4番手につけるカットマンだ。昨年の準々決勝では早田と佐藤が対戦し、その時は早田がストレートで勝利しているが、国内最強とも称されるカットマンの実力は侮れない。
早田にとっては誰との対戦となっても、準々決勝は1つの関門と言えるだろう。
準決勝 伊藤美誠との再戦か
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
早田は準々決勝を突破すると、伊藤美誠らのブロックを勝ち抜いた選手と対戦する。仮に早田と伊藤がともに準決勝まで勝ち上がれば、昨年の準決勝の再現となる。
昨年の対戦では手に汗握る接戦となったが、最終第7ゲームを早田が奪い、決勝進出を決めている。あれから1年。伊藤は中断期間でその技に磨きをかけ、再開後の女子W杯で3位、ITTFファイナルでベスト4と好成績を残した。
今年はダブルスが中止となったが、伊藤と早田は昨年までダブルスで全日本3連覇を達成していた、言わば戦友だ。今年、そのダブルスパートナーとの再戦が実現すれば、熱戦が期待できる非常に楽しみなカードとなる。早田としては2年連続で伊藤を下し、存在感を示したいところだ。
Tリーグでは勝利数でトップを独走中 好調のなか2連覇へ挑む
早田は11月に開幕したTリーグ3rdシーズンでも強さを見せ、シングルス勝利数ではトップの14勝(3敗)と、好調だ。
写真:村上恭和監督(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
所属する日本生命の村上恭和総監督は早田を「身体能力もあるが、強さの秘訣は戦術を研究する研究家であること」とその強さを評している。巧みな戦術と持ち前のパワーを発揮して、実力者がそろう全日本での2連覇達成に期待だ。
早田ひなインタビュー
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
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