文:ラリーズ編集部
全日本卓球選手権は大会最終日、女子シングルス準決勝で前回女王の早田ひな(日本生命)が、ライバル伊藤美誠(スターツ)にゲームカウント3-4で敗れ、ベスト4で今年の全日本選手権を終えた。
試合後、早田がオンライン会見で報道陣の質問に答え、“みまひな対決”を振り返った。
早田ひな、試合後のコメント
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
伊藤戦を振り返って
今回、7ゲームとも接戦の試合で、お互いの良いところが出まくって、最後の最後、どっちが決められるか、コースを突けるか、緩急をつけられるか、など最後の1本で決まる試合だった。
去年対戦して4-3で勝った時よりもお互いがレベルアップして、最後お互いが自分を信じて戦うという境地までいっていた。この半年間、お互いにレベルアップしていて、去年決まっていたところがお互い決まらない。去年よりも1つ上のレベルで試合が行われていたような感覚。
写真:試合は伊藤美誠(スターツ)に軍配/撮影:ラリーズ編集部
レベルアップした点は
サーブレシーブからの3球目、打たれてからの守備、そこから粘って反撃などすべてのことがレベルアップしていると感じたし、今後自信を持ってやっていっていいのかなと思いました。
伊藤のリベンジの思いは感じたか
感じてましたし、絶対私も負けたくないという思いでコート上でバチバチしていた。サーブをどこに出すかなどの読み合い、駆け引きをしていた。そういう駆け引きが卓球は面白い。7ゲームずっと考えて戦っていました。頭が本当に疲れました。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
伊藤のラリー力
ラリーは伊藤選手も結構練習して来てたと思いますし、私のスピードで今日は抜けないなと思って、何本も打つ気持ちで試合していましたラリー中、どっちが両サイドを突くか、ミドルを突くかというそういう駆け引きをしていた。
伊藤選手もラリー力があがっていたし、私もラリーに持ち込むまでのサーブレシーブを強化してきた。お互い全力を出せていい試合ができたんじゃないかなと思います。
試合後の伊藤との会話
私がラッキーな部分が多かったのと、汗が結構落ちてたりして「何回も止まっちゃってごめんね」と。
写真:審判に台上の汗拭きを要求する伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
今回は(台上の)汗を自分で拭けないので(ゲームが止まる。)流れで点を取ることがなく、1本1本が実力勝負という試合だった。
終始、自分らしく楽しく試合ができた。自信を持つ部分と練習しなきゃという部分もわかりましたし、もっと自信を持って自分の卓球を創り上げていきたいなと思いました。
練習しなければならない課題とは
ラリーの中で追い込まれている状況だったり、逆に追い込んでいる状況で何本もラリーが続いているときにコースを突いて、最後仕留める部分が必要だなと思いました。
サーブの駆け引きだったり、迷ったときでも自信を持って、技術の精度を上げて行かないといけないなと思いました。
自信になった部分とは
レシーブで伊藤選手が予想していないレシーブをできたり、競っている場面で勇気を出してバックに深くツッツキできたり、1ゲームの中で自分の頭で考えてコースを変換できたりです。
自分で1ゲームの中で展開を変えることが少しできるようになったかと思いました。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
1ゲーム目の連続ポイント
最初から(ラリーが)入ってくる前提で試合をしていた。1ゲーム目は上手く振れた。(伊藤は)最終的には入れてきて対応してくる選手なので2ゲーム目が勝負だったのかなと思った。
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
2ゲーム目のポイントとは
4-1リードで焦って抜きに行ってしまって、そこで5-1にできなかったのが痛かった。
実力がついてきた今、海外選手と試合をしたいか
めちゃくちゃやりたい。
伊藤選手は中国でのW杯で銅メダルを獲って帰ってきていて、その選手とこれだけ試合できた。中国の同世代の孫穎莎(スンイーシャ)選手や王曼昱(ワンマンユ)選手、陳夢(チェンムン)選手とどれだけできるかが楽しみ。
女子シングルス準決勝
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
早田ひな 3-4 〇伊藤美誠
11-4/9-11/9-11/7-11/11-9/8-11/8-11
早田ひなインタビュー
写真:早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
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