一度はラケットを置いた男が県予選7位から下剋上 静岡学園・黄塚結空、空白の5ヶ月乗り越えベスト8<全日本卓球2026> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

大会報道 一度はラケットを置いた男が県予選7位から下剋上 静岡学園・黄塚結空、空白の5ヶ月乗り越えベスト8<全日本卓球2026>

2026.01.23

この記事を書いた人
Rallys編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

<天皇杯・皇后杯 2026年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部) 日程:2026年1月20~25日 場所:東京体育館(東京)>

1月23日、ジュニア男子シングルスは準々決勝が行われた。

静岡県予選を7枠中7位で通過した黄塚結空(こうづかゆうあ・静岡学園高)は、バック表という特徴を活かして2回戦から5回戦まで4連続フルゲームを制し勝ち上がった。


写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

準々決勝では渡部民人(JOCエリートアカデミー/星槎)と対戦し、弾いたり止めたりするバック表の変化、バックサービスや反転バックドライブなどやりづらさを極めた卓球で接戦に持ち込むもゲームカウント1-3で敗れた。

試合後に黄塚に話を聞くと、バック表に対するプライドや卓球休止期間について明かしてくれた。

バック表への誇り


写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

――今大会、かなり活躍できた要因みたいなのは何でしょうか?
黄塚:男子では異質(表ソフト)が、今大会ほぼほぼいなくて。そんな中、コーチや親に「表でプレーすることに誇りと自信を持っていけ」と言われました。

男子で表ソフトという珍しい戦型で自分のプレースタイルを作っていくっていうところに自信や誇りを持つことができました。

――フルゲームの連続でしたが
黄塚:前まで2-2以降はほぼ勝てませんでした。最終的に粘られて、表に慣れられて最後取られちゃうことがずっと課題でした。

コーチや親に言われた「今までやってきたことに自信と誇りを持って」という言葉が刺さっていたので、それを意識してプレーして頑張ったら、今大会は2回戦から5回戦まで全部3-2で勝てました。

――準々決勝では渡部選手に敗れてしまいましたが振り返っていかがですか?
黄塚:相手エリートですし(笑)。全国大会優勝してるような強い選手なんで、「向かっていこう」という気持ちと「表ならできる」っていうのを信じて戦いました。

相手のほうが試合の雰囲気にも慣れていて、相手のオーラやプレー、雰囲気にやられちゃいました。

――バック表としてのこだわりは?
黄塚:特厚を使っています。男子の強いボールは「厚」だと負けちゃって、飛んでいってしまう。特厚でちゃんと食い込ませてやると、今回の渡部選手や島田選手のボールも意外と前で捌けました。

自分も表でのプレーが楽しいし、見てる選手も楽しんでもらいたいなと思っています。

卓球してる人が似てるプレースタイルが多い中で、表を使うのは面白いし、「それできるんだ」みたいなプレーすることが結構自分は好きです。

自分にしかできないことをたくさんやっていけたら、全国の強豪の選手にも、引けを取ることなくプレーできるのかなって思います。


写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

静岡学園を選んだ理由と、一度ラケットを置いた過去


写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

――高校から静岡に行ったと思いますが、なぜ静岡学園高を選んだんですか?
黄塚:静学には表が自分以外にも2人いますし、カットマンもいます。監督の寺島先生は、いろんな面白いプレースタイルの選手を認めてくれる先生なんです。

「ちょっと変則的なプレーをしてもいい」って言ってくれて、そういうところで静学を選びました。

――以前静岡学園を取材した際に出会ったときと比べて、かなり振る舞いや受け答えもしっかりしているなという印象があるのですが、何かきっかけはありましたか?
黄塚:実は取材に来ていただいた12月もそうなんですが、去年の11月から4月ぐらいまで、卓球をしていませんでした。

卓球がちょっと嫌になって、それを先生に話して「勉強期間」ということで、5ヶ月ぐらいラケットを全く握ってなかったんです。


写真:黄塚結空(静岡学園高)/撮影:ラリーズ編集部

――立ち直るきっかけはあったんですか?
黄塚:正直あんまりなくて。先生に「いるだけでもいいから、ちょっとラケット握ってみろ」って言われて、なんとなく再開して続けてきました。

でも「勝ちたい」って途中から自然と思うようになって。

本当は辞める予定だったんですけど、引き止めてくださった寺島先生だったり親だったりに、何か返したいなと思ってまた頑張ろうと思いました。

でも正直、自分でもまさかベスト8まで勝ち上がるとは思ってなくて。静岡県7枠中7位で通ってたので(笑)。

――大躍進ですね!
黄塚:はい(笑)。三好選手、馬渕選手ら正直格上の選手ばっかりの組み合わせでしたし、中3の時に全日本ジュニアで2回勝ってたんで、そこまで行ければ万々歳かなと思ってたら、自分でもびっくりの勝ち上がりでした。

でも逆にもっと上の世界を見たいなと今は思っています。次は表で全国1位とか、そういう世界に向けて戦っていきたいなと思います。


写真:黄塚結空(静岡学園高)とベンチに入った小林修平コーチ/撮影:ラリーズ編集部

黄塚結空(静岡学園高)試合結果

1回戦

黄塚結空(静岡学園高) 3-0 石田陸(千葉経済大附高)
11-4/11-8/12-10

2回戦

黄塚結空(静岡学園高) 3-2 本多大和(福島東稜高)
11-8/3-11/6-11/11-8/11-4

3回戦

黄塚結空(静岡学園高) 3-2 島田翼(野田学園高)
6-11/9-11/12-10/11-8/11-9

4回戦

黄塚結空(静岡学園高) 3-2 三好蒼空(出雲北陵高)
8-11/11-8/7-11/11-6/13-11

5回戦

黄塚結空(静岡学園高) 3-2 馬渕煌世(遊学館高)
7-11/11-8/11-6/7-11/11-7

準々決勝

黄塚結空(静岡学園高) 1-3 渡部民人(JOCエリートアカデミー/星槎)
12-14/11-9/3-11/7-11

【動画】静岡学園の1日に密着

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