文:ラリーズ編集部
全日本選手権6日目、男女ダブルス決勝の前、会場がざわつき始めた。5000人もの観客の視線を一気に奪ったその先には、国民的人気を誇る福原愛氏の姿があった。
Tリーグ・琉球アスティーダの江宏傑との間にもうけた第2子が今春誕生予定とあり、以前よりお腹はややふっくらしてきた。鮮やかなマリンブルーの衣装に身を包んだ福原氏がコート中央に立つと、ファンから大きな拍手が送られた。
福原氏は「私にとって、リオ五輪が最後の試合となり、引退試合などがなかったので、皆様にご挨拶する機会がありませんでした。今日このような場をいただき、とても嬉しいです」と冒頭に挨拶をした。
そして、応援してくれたファンに向けて「3歳から26年間、生意気な時も、中々結果が出ない時も、どんな時でも温かく見守り、励まし、応援し続けてくださり、本当にありがとうございました」と感謝の言葉を口にし、会場は歓声に包まれた。
福原氏には、長年にわたる卓球界への貢献をたたえ、日本卓球協会から500万円が贈られた。
福原氏の引退に続くようにして、水谷隼も全日本選手権には来年出場しない意向を示している。日本卓球界を支えてきた選手たちを全日本の舞台で見ることができなくなるのは残念ではあるものの、平成の終わりと共に、水谷・福原世代が次の世代に、バトンを渡したとも言えるのではないだろうか。