文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯 2020年全日本卓球選手権大会(一般・ジュニアの部)1月13日~19日>
16日、全日本卓球選手権(以下、全日本)の男女ジュニア準々決勝・準決勝が行われ、ファイナリストが出揃った。男子は準決勝で手塚崚馬(明徳義塾高)を下した吉山僚一(愛工大名電中)と曽根翔、横谷晟(ともに愛工大名電高)という名電勢を連破した松島輝空(木下グループ)が決勝進出を決めた。女子では小塩遥菜(JOCエリートアカデミー)と大藤沙月(ミキハウスJSC)が決勝進出を果たした。
12歳のスーパー小学生として注目を集める第3シードの松島輝空(木下グループ)は、準々決勝で曽根翔(愛工大名電高)とのフルゲームの熱戦を制すると、準決勝では愛工大名電勢対決を制した横谷晟(愛工大名電高)と対戦3-1で下し、小学生ながら決勝進出を果たした。
女子は出澤杏佳(大成女子高)や木原美悠(JOCエリートアカデミー)が準々決勝前に敗れる波乱があったものの、決勝のカードは優勝候補の小塩と大藤の対戦となった。
男子ジュニア決勝の対戦カード
写真:吉山僚一(愛工大名電中) /撮影:ラリーズ編集部
準決勝の組み合わせは手塚崚馬vs吉山僚一、松島輝空vs横谷晟。第1シードを谷垣佑真(愛工大名電高)を得意のミート打法で下した手塚を全中を制した吉山が下した。
得意のチキータの展開から手塚のミート打法をうまくいなした。手塚も谷垣との準々決勝ではドライブを上からミート打ちで叩く戦術がハマり、唯一無二のプレーを展開した。
第3シードの松島は曽根とのフルの激戦を制し、準決勝でも横谷とのラリー戦を制し決勝にコマを進めた。要所要所で攻めの姿勢を見て点数を重ね、12歳にして抜群の勝
負強さを発揮している。横谷も準々決勝では鈴木颯(愛工大名電中)との愛工大名電対決を制し、見事表彰台に登った。
決勝が中学生vs小学生という例年にない決勝となった今年のジュニア男子。どちらが優勝しても初優勝、また小学生が優勝するとなると偉業だ。
女子ジュニア決勝の対戦カード
写真:小塩遥菜(JOCエリートアカデミー) /撮影:ラリーズ編集部
小塩遥菜vs横井咲桜、杉田陽南vs大藤沙月という組み合わせとなった準決勝、大阪勢vs小塩という構図が。小塩は準々決勝、準決勝では相手に粘られながらも、得意の横回転カットを生かし突き放し3-1で勝利した。横井も準々決勝では村上とのラリー戦を制し、準決勝でも小塩のカットに対し粘り強くドライブで粘ったが惜しくも敗れた。
準々決勝ではエリートアカデミーの木原を下した菅澤柚花里を杉田が後ろに下げられながらも粘り強くラリー戦を繰り広げ勝利。ここまですべてストレート勝ちを収めている大藤と対戦した準決勝では1ゲームを奪うも惜しくも敗れた。大藤は得意のパワードライブで小塩のカットを攻略するのか、小塩が横回転カットで粘り勝つか注目だ。
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ジュニア男子の結果
準々決勝
谷垣佑真(愛工大名電高) 1-3 〇手塚崚馬(明徳義塾高)
山本歩(出雲北陵) 0-3 〇吉山僚一(愛工大名電中)
〇松島輝空(木下グループ) 3-2 曽根翔(愛工大名電高)
鈴木颯(愛工大名電中) 1-3 〇横谷晟(愛工大名電高)
準決勝
手塚崚馬(明徳義塾高) 1-3 〇吉山僚一(愛工大名電中)
〇松島輝空(木下グループ) 3-1 横谷晟(愛工大名電高)
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ジュニア女子の結果
準々決勝
麻生麗名(香ヶ丘リベルテ高) 1-3 〇小塩遥菜(JOCエリートアカデミー)
〇横井咲桜(ミキハウスJSC) 3-1 村上宝(香ヶ丘リベルテ高)
菅澤柚花里(四天王寺高) 2-3 〇杉田陽南(香ヶ丘リベルテ高)
川北帆香(正智深谷高) 0-3 〇大藤沙月(ミキハウスJSC)
準決勝
〇小塩遥菜(JOCエリートアカデミー) 3-1 横井咲桜(ミキハウスJSC)
杉田陽南(香ヶ丘リベルテ高) 1-3 〇大藤沙月(ミキハウスJSC)
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