文:ラリーズ編集部
<第16回全日本学生選抜卓球選手権大会 2019年11月23日(土)~11月24日(日)>
24日、全日本学生選抜卓球選手権大会(以下、学生選抜)が終了し、男子は木造勇人(愛知工業大)が田中佑汰(愛知工業大)との同士討ちを、女子では木村香純(専修大)が予選リーグに続き森田彩音(中央大)を破りともに初優勝を果たした。
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学生選抜とは
15年前、全日学(全日本学生卓球選手権大会)に外国籍選手が出場できなくなったことにより、新たに開催されることになった学生選抜。
今大会は男子38名、女子37名が参加。出場資格は全日学シングルスでランク入り(ベスト16入り)した選手、外国籍の選手、主管学連(関東学連)の推薦者4名及び各学連(主管学連以外・8学連)による推薦者1名ずつ、そして全日学ランク選手出場辞退に伴う補員として日学連強化委員会推薦者を加えた選手たちで、2日間に渡って開催された。
男子 総括
全日学優勝の及川瑞基(専修大)が欠場した男子。予選リーグでは全日学ランク入りした選手が順当に決勝トーナメント進出を決める中、全日学4位の沼村斉弥(明治大)は関東学生リーグで活躍する吉田海斗(専修大)、小野寺翔平(中央大)に敗れ予選敗退した。
外国籍の選手ではチリ国籍を持つ松原大(早稲田大)が中央大の吉田大輔をフルゲームの末破り決勝トーナメント進出を決めたほか、韓国の朴慶碩(日本体育大)も2年連続での予選突破を決めた。
写真:全日学での坂根翔大(関西大)/撮影:ラリーズ編集部
また、予選リーグでは内村英司(日本体育大)、中橋敬人(駒沢大)といった実力者を破り関西勢では唯一決勝トーナメント進出を決めた坂根翔大(関西大)だったが、その勢いは衰えず準々決勝ではTリーガーで昨年準優勝の高見真己(愛知工業大)を退けベスト4入り。最後は木造、龍崎東寅(明治大)といった全日本選手権でも上位に入る選手に力負けしたが確かな存在感を示した。
そして決勝は木造と田中佑汰(愛知工業大)という全日学ダブルス優勝コンビでの対決に。全日学2位の木造は予選リーグから決勝までの6試合でわずかに2ゲームしか相手に与えない盤石の試合運びで決勝進出。一方の田中は接戦を制し、決勝まで駒を進めてきた。
試合は2年生の木造が1年生の田中に対し先輩の意地を見せ勝利し、初優勝を果たした。
女子 総括
女子は全日学上位の選手が揃って出場した。全日学でランク入りした選手が順当に予選突破を決める中、全日学4位の鎌田那美(早稲田大)、同10位の竹本朋世(淑徳)、関東学生11位の李楠(東京富士)など私学の実力者揃いのDブロックを首位通過したのは公立大である高知工科大の河渕雅友だった。
決勝トーナメント1回戦では青山学院大のエース三條裕紀に敗れた河渕だったが、昨年の全国公ではベスト4、今年はベスト16と実績を残しており、全国のトップ選手が集まる今大会で大きな爪痕を残した。
昨年4位の李欣然(朝日大)らが敗れ、日本人選手のみとなった決勝トーナメント。ベスト8は全て関東学連の選手となり関東のレベルの高さを示した。
写真:全日学での木村香純(専修大)/撮影:ラリーズ編集部
予選リーグでは昨年の覇者・笹尾明日香(早稲田大)、全日学優勝の森田といった優勝候補の選手たちを破り、Aブロックトップ通過の木村が勢いそのまま決勝進出を決めた。2度の同士討ち(中央大学対決)を制し、決勝まで駒を進めてきた森田との対戦となった。
予選リーグではストレート負けを喫した森田も2ゲームを奪い意地を見せたが、最後は相性の良い木村が勝利して優勝。初の全国タイトルを獲得した。
最終結果
男子
優勝 木造勇人(愛知工業大)
2位 田中佑汰(愛知工業大)
3位 龍崎東寅(明治大)
4位 坂根翔大(関西大)
女子
優勝 木村香純(専修大)
2位 森田彩音(中央大)
3位 三條裕紀(青山学院大)
4位 鎌田那美(早稲田大)