文:ラリーズ編集部
<2020年度後期日本卓球リーグ熊本大会 2020年11月11日~11月15日 熊本県立総合体育館>
15日、後期日本卓球リーグ熊本大会は最終日を迎え、女子1部では第7試合が行われた。中国電力が、昭和電工マテリアルズにマッチカウント2-2で引き分けた。その結果、中国電力は5勝0敗2分となり、昨年の後期日本リーグに続き2連覇を達成した。
2位は十六銀行、3位はデンソー、4位は昭和電工マテリアルズとなり、1~4位の4チームが年間王者を決めるJTTLファイナル4に進出する。
中国電力が5勝0敗2分で優勝
優勝が懸かった中国電力は、1番にここまで全勝の宋恵佳を起用したが、鈴木李茄(昭和電工マテリアルズ)との青森山田OG対決に敗れてしまう。しかし、2番で同じくここまで全勝の成本綾海(中国電力)が、カットマンの牛嶋星羅(昭和電工マテリアルズ)に粘り勝ち、前半はマッチカウント1-1のタイに追いついた。
写真:全勝した成本綾海(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
3番で庄司有貴(中国電力)が敗れるも、4番で主将の土`田美佳(中国電力)が0-2と追い込まれたところから執念の逆転勝ち。その結果、今大会5勝0敗2分と無敗の中国電力の通算3度目の優勝が決まった。
写真:土`田美佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
成本はMVPに輝く
7戦全勝で最高殊勲選手賞を獲得した成本は「自分のできる限りの戦術を出し切れました」と清々しい表情を見せた。
写真:成本綾海(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
事前の取り組みが成本の快進撃を支えていた。「男子の原田鋼業さんに練習に行かせてもらったり、女子の広島日野自動車さんに練習試合もしてもらって、事前の準備ができた。(事前に行った)合宿では、今回の日本リーグの日程と同じように朝早くに準備して、(日本リーグを想定した)練習ができた」。
「今回、事前準備がしっかりできて黒星がなかったので、準備していけたら」とファイナル4に向けて意気込みを語った。
写真:成本綾海(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
主将土`田の最後の日本リーグ
選手の今後の進路については定期的に面談を持っているという中国電力の松岡俊志監督。
写真:中国電力の松岡俊志監督(写真中央)/撮影:ラリーズ編集部
「今年で最後にしますので、精一杯やります」と土`田から申し出があったと言う。「わかった」と返事をしたその後、コロナ禍がやってきた。
写真:土`田美佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
それだけではない。実は土`田は5月に腰を痛め、6月にヘルニアの手術を行っていた。
「11月に間に合わせたい」。
毎日リハビリ生活が続き、練習を再開したのは8月中旬。そして今回の日本リーグに挑み、最後の試合もゲームオール11-9で平真由香(昭和電工マテリアルズ)を振り切り、チームを引き分けに持ち込んだ。十六銀行の結果次第では首位が危うい状況の中での、値千金の勝利だった。
「本当に凄い選手です」。監督は感慨を込めた。
今年度を最後に引退を決めている土`田は「会社にリハビリ期間を作って頂き、トレーナーの方にも毎日付き添っていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。私らしくプレーすることが一番の恩返しだなと思っていました。結果でも返せて嬉しいです」と通算3回目の優勝に最高の笑顔を見せた。
写真:勝利の瞬間笑顔でガッツポーズを見せた土`田美佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
女子1部 7試合目
中国電力 2–2 昭和電工マテリアルズ
宋恵佳 1-3 〇鈴木李茄
〇成本綾海 3-2 牛嶋星羅
庄司有貴 0-3 〇田口瑛美子
〇土`田美佳 3-2 平真由香
〇十六銀行 3–1 エクセディ
〇德永美子 3-2 玉石美幸
山本怜 1-3 〇玉石幸穂
〇安藤みなみ 3-0 出雲美空
〇加藤知秋 3-2 浅井一恵
〇愛媛銀行 4–0 広島日野自動車
〇前瀧初音 3-1 高橋美帆
〇長尾美佳 3-1 三輪咲里南
〇池上玲子 3-2 伊丹風薫
〇吉田優海 3-2 切石沙織
デンソー 1–3 〇サンリツ
森田彩音 1-3 〇平侑里香
〇小道野結 3-2 秋田佳菜子
阿部愛莉 2-3 〇永尾尭子
野村萌 2-3 〇松平志穂
女子1部最終順位
写真:優勝した中国電力メンバー/撮影:ラリーズ編集部
1位 中国電力:5勝0敗2分
2位 十六銀行:5勝1敗1分
3位 デンソー:4勝3敗0分
4位 昭和電工マテリアルズ:3勝2敗2分
5位 サンリツ:3勝3敗1分
6位 愛媛銀行:2勝4敗1分
7位 エクセディ:1勝4敗2分
8位 広島日野自動車:0勝6敗1分