文:ラリーズ編集部
<卓球 ビッグトーナメント 4月19日~4月22日 熊本県立総合体育館>
最終日となる22日は、女子シングルスで第2ステージの決勝戦まで行われ、世界卓球代表で今大会スーパーシードに登録されていた佐藤瞳(ミキハウス)が優勝した。
女子シングルス総括
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
女子シングルス決勝には、佐藤と前回大会女王の宋恵佳(中国電力)が登場した。佐藤は世界卓球代表として今大会に特別招待され、スーパーシードとして準々決勝から参戦した。準々決勝で佐藤と同じカットマンの浅井一恵(エクセディ)を3-1で破ると、準決勝で出雲美空(エクセディ)に3-0のストレートで勝利し、決勝に向けて調子を上げてきた。
一方、宋は準々決勝で山本怜(十六銀行)とフルゲームに。最終ゲーム12-10で取り、接戦をものにして準決勝に進んだ。その準決勝で、佐藤と同じくスーパーシードの石川佳純(全農)が棄権のため、準々決勝を不戦勝で勝ち上がってきた永尾尭子(サンリツ)と対戦。こちらもフルゲームとなり、宋が3-2で激闘を制している。
写真:宋恵佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
試合は、序盤から佐藤がリードする展開に。今大会に向けて攻撃を強化してきた佐藤だが、要所要所でドライブが決定打となり得点を重ねていた。2ゲーム目は宋が佐藤の攻撃に対応してきてはいたものの、佐藤が抜群の安定感を誇るカットで宋のドライブミスを誘っていた。
3ゲーム目で、宋の強打が決まるようになるも10-8で佐藤のチャンピオンシップポイントに。宋がフォアハンドカウンターで1点を取るも、最後は佐藤が粘り強いカットで宋のドライブミスを誘った。
写真:宋恵佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
佐藤瞳(ミキハウス)優勝インタビュー
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
優勝の感想
今回スーパーシードということでベスト8から出場させていただいて、最後まで試合ができて勝ち切ることができてよかった
大会に向けた準備は
普段は国際大会で勝つことを一番の目標としているので、実力を上げることだけを考えて強化してきた。大会に基準を合わせたというよりも実力を上げる練習をしてきた。
良かった点について
今までよりも攻める部分がすごくよくなった。前は決まらなかったところが決まるようになったり、攻撃が入ることでより相手に攻め急がせるプレーができて、すごく有利な展開に持っていきやすくなった。
石川佳純(全農)の棄権について
もともとすごく意識していたわけではなかったので、あまり気にならなかった。
ビッグトーナメント出場の理由
国際大会が無くて、私は国際大会しか試合が無いので、こういった機会を頂いて、実戦の場で今どのぐらい出来るのか試してみようという気持ちで出場させていただいた。
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
1月の全日本選手権後の強化ポイントは?
打ち方を変えたり、用具を変えたり、色々ガラッと自分の卓球を見直して当時と違った形になってきた。フォームを変えたことで、色々変わってきた部分がある。
コロナ以降、攻撃的なプレーが増えた気がするが
監督からのアドバイスもそうですし、自分としても攻撃はすごく課題として感じている部分。監督とも同じ意識でやっている。(試合が無いのは)いい時期、強化できる時期と思ってやるようにしている。
WTTの次の日程が不透明。モチベーション維持はどうしている?
5月に中国大会があるものと思って、準備していたのですごくがっかりな部分はある。でもここでもう一回ちゃんと強化しろと言われているんだと思って、技術的にもフィジカル面でももう少し強くしていきたい。
全日本から試合が無くて、その前も11月の中国の試合ぐらい。他の選手に比べて実戦の場が少ないのですごくありがたい機会でした。
今大会についての自己評価
色んなことを変えて初めて臨んだ試合だった。自分の狙いとしていたことが結構出せて通用した。
6月のアジア選手権の選考会に向けて
技術面とフィジカル面を一緒に鍛えていく。日本で一番フィジカルが強い選手になりたい。
日本卓球リーグ今後の予定
日本卓球リーグ実業団連盟が主催する大会として、6月23日(水)~27日(日)の5日間にわたって2021年前期日本卓球リーグ千葉大会が行われる予定だ。
最終日結果
女子シングルス準決勝
佐藤瞳(ミキハウス) 3-0 出雲美空(エクセディ)
11-4/11-3/11-4
永尾尭子(サンリツ) 2-3 宋恵佳(中国電力)
8-11/9-11/11-5/11-7/9-11
女子シングルス決勝
佐藤瞳(ミキハウス) 3-0 宋恵佳(中国電力)
11-5/11-7/11-9
女子シングルス結果
1位:佐藤瞳(ミキハウス)
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
2位:宋恵佳(中国電力)
写真:宋恵佳(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
3位:永尾尭子(サンリツ)、出雲美空(エクセディ)
写真:永尾尭子(サンリツ)/撮影:ラリーズ編集部
写真:出雲美空(エクセディ)/撮影:ラリーズ編集部
山本怜インタビュー
写真:山本怜/撮影:ハヤシマコ
>>強さと美しさの裏に基本技術へのこだわり インハイダブルス優勝・山本怜