長﨑美柚「自分でもやればできる」パリ五輪に向け"勝ち続けられる選手"に＜卓球・LION CUP TOP32＞

写真：長﨑美柚（日本生命）/撮影：ラリーズ編集部

大会報道長﨑美柚「自分でもやればできる」パリ五輪に向け“勝ち続けられる選手”に＜卓球・LION CUP TOP32＞

2022.03.07

文：ラリーズ編集部

＜2022 LION CUP TOP32　日時：3月5日～6日　場所：アリーナ立川立飛＞

6日、第1回パリ五輪選考会となるLION CUP TOP32の2日目、女子シングルス決勝で長﨑美柚（日本生命）は早田ひな（日本生命）にゲームカウント3-4で惜しくも敗れ、優勝を逃した。

試合後、長﨑が報道陣の質問に答えた。

長﨑美柚コメント

写真：長﨑美柚（日本生命）/撮影：ラリーズ編集部

今の心境は

本当に自分の力を全て出し切れたと思うので、良くも悪くもこれが今の自分の実力なので。決勝ではあと一歩っていうところまで追いつめることができたんですけど、それ以上に早田選手の方が凄く強かったので。自分が追い込んでも、それ以上に凄いボールであったりとか、気持ちの強さであったりとか、自分よりも1枚も2枚も上手だったので。

それは本当に凄いなっていうか、早田選手の強さでもありますし、自分が見習わなければいけないところだなと思いました。

早田選手は後半、何を変えてきたのか

最初はフォアドライブ対フォアドライブで自分の方が勝っていたんですけど、早田選手が「そこでは勝てない」っていうふうに気づいて、それを崩してきたというか。違うことをやってきたり、いろんなことをやってきて、自分のやりたい展開にできず。そこが、最初3ゲーム取れたんですけど、その次逆転されたところかなと。

ロングサービスを多用していた意図は

写真：長﨑美柚（日本生命）/撮影：ラリーズ編集部

小学生の頃が一番ロングサービスが得意で、最近それを怖がって出していなかったので、もう一回前出来てたようにやろうと思って、ロングサービスを多く使ったりとか。ロングサービスを出すことによって、他の展開の幅が広がりますし、相手も待ちにくくなるので。

やっぱり強い選手と対戦するとラリーになるのはもちろんなんですけど、そこでいろんな自分の引き出しを持って、「どううやってラリーに持ち込むか」っていうのを少し考えていたので、練習でやったことを100%ぐらい試合で使えたので、良かったかなと。

パワー対決でも自信はあった？

パワーだったら自分の方が上回っていると思うので。そこは真っ向勝負じゃないですけど、「やってみよう」という気持ちと「やるしかない」っていう気持ちで、強気で攻めていきました。

早田選手に対して対策してきたことは？

早田選手とはアジア選手権の選考会でも世界選手権の選考会でも当たっていてストレートで負けていたので、全日本のときはまず1セット取ろうっていうのを目標で、まずそれが出来て。今回は2セット取ろうと思って試合に臨んだんですけど、3セット取れたことは正直自分でもビックリしているところがあって。

そこはすごい嬉しかったですけど、3-0でリードしていても相手は諦めていないですし。準備はしていたんですけども、やっぱりそれが今の自分の実力なので、そこはしっかり受け入れて次に活かしていきたいです。

今回の結果をどう評価するか

選考会2位っていうのはあまり何も思ってないんですけど、やっぱり大きな目標に向かう第一段階だと思うので。昨日の時点で世界選手権代表も決まって今は次の大会のことを考えていますし、今大会の良かったこと良くなかったことをしっかりと反省して、次こそは優勝して選考会を終われるようにしたいです。

日本人同士で対戦する選考会について

写真：長﨑美柚（日本生命）/撮影：ラリーズ編集部

日本選手はやっぱり、自分の特徴を最大限に活かす卓球で一人一人プレースタイルが違いますし、海外の選手に比べるとすごくチームの卓球をするので。ピッチも早いですし。でも、自分の得意なダイナミックな下がった、海外の選手のようなプレーは続けていきたいので、小さい卓球に対応しつつ、自分のダイナミックなプレーができるように、自分で組み立てていかないといけないなと思います。

正直日本人対決は得意ではないので、本当に自分と戦いでもありますし、たくさん練習してたくさん考えて苦労した人が、最後トップにいれることができるのかなと思います。

あと1本で惜しくも負けたことをどう思うか

正直、悔しい気持ちの方が強いです。でも、本当にすごくつらい一年間だったので、そのことを考えると「よくここまで這い上がってこれたな」っていう気持ちと。今は負けてしまったんですけど、昨日の試合の反省点はやっぱりあって、そこはすごく悔しいですけど、それも含めて今の自分の実力なので。悔しさと嬉しさだったら悔しさの方が強いですけど、それは自分自身で受け止めています。

パリ五輪に対する意識は変わったか

今大会がおわって結果論になっちゃうんですけど、自分でもやればできるんだっていう自信にもつながりましたし、自分ももっとできるっていうのを自分自身で証明することができたので、それを周りの方も感じてくれてたら嬉しいです。あとはやるだけだと思うんで。今回伊藤選手には勝ったんですけど、一回勝っただけにはならないように、勝ち続けられる選手にこれからもっと頑張っていきたいなと思います。