写真:優勝後の中村煌和/萩原啓至(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部
大会報道 「大丈夫だ、おまえならできる」中村煌和/萩原啓至の“友情”ペアが男子ダブルス制す<卓球・インターハイ>
2023.08.11
文:ラリーズ編集部
<第92回全国高等学校卓球選手権大会 日時:8月8日~8月13日 場所:北海道・北ガスアリーナ札幌 46(札幌市中央体育館)>
11日、第92回全国高等学校卓球選手権大会(以下、インターハイ)は大会4日目を迎え、男子ダブルスの決勝が終了した。男子ダブルス決勝では、大分県代表の木塚陽斗/岡田空(明豊)ペアと愛知県代表の中村煌和/萩原啓至(愛工大名電)ペアが対戦し、ゲームカウント3-2で愛工大名電ペアに軍配が上がった。
写真:優勝後の中村煌和/萩原啓至(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部
試合後に、中村煌和/萩原啓至ペアが報道陣の囲み取材に答えた。
中村煌和/萩原啓至ペアコメント
今大会を振り返って
中村:最初の方は2人とも調子が悪くて、ダブルスというより個人個人になってしまっていて、上手くペアリングができておらず、ちょっと不安がありました。
自分たちは団体戦もずっと出て、今のところ全勝で乗り越えられているので、ダブルス優勝できてホッとしています。
萩原:インターハイ前に自分があんまり寮にいなくて、ダブルスの練習を実はそんなにやり込めておらず、その中でインターハイを迎えて正直不安が大きかったです。
もうやるしかないという思いで、1試合ずつ乗り越えました。
(中村)煌和とは、同級生ですし、1球ずつグータッチしながら1戦1戦乗り越えた結果が優勝になったのかなと思います。
写真:中村煌和/萩原啓至(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部
最後優勝して涙が溢れていましたが
萩原:決勝戦は2ゲーム完璧にとれたんですけど、途中から相手の応援もすごくて、挽回されつつあって、その中で自分たちが「負けたらどうしよう」と負けを思い浮かべて凡ミスが増えていました。
ただ、最後はもう開き直って友情で勝ちました。
中村:萩原とのダブルスは高1くらいからずっと組んでて、高2のインターハイはお互い鈴木(颯)さんと吉山(僚一)さんで違ったんですけど、高1の頃はここで出てすぐ負けちゃって。
そこからエースダブルスとして練習してきて、組む機会ももうあと全日本くらいしかないんで、絶対優勝したいと思ってて、最後の最後で優勝できたので良かったです。
「負けたらどうしよう」という場面でどう声をかけあっていた?
萩原:自分が結構中村に声をかけるんですけど、「大丈夫だ、おまえならできる」って本当に毎球のよう言っていて。
ダブルスは個人戦ではないので、その気持ちは忘れずにやっていて、自分に何ができるかなと考えて声かけをして、ちょっとでも自信をつけてくれたらなと思ってやっていました。
「おまえならできる」と言われてどうだった?
中村:普通の決勝戦だったら「負けたらどうしよう」ってたぶんあんまり思わなくて、「やるしかない」って思うんですけど、2ゲームが完璧すぎたっていうのもありますし、個人的には大分出身なので、明豊との試合ということで「勝ちたい、勝たないといけない」と少し力が入って上手くいかなくなりました。
そこで萩原が「大丈夫だよ」と声をかけてくれて、最後も4-7と劣勢だったんですけど、1球ずつ励まし合って勝てたので、本当に良かったです。萩原に感謝してます。
表彰式で「笑って~」と声をかけられてお互いをチラリ
男子ダブルス決勝結果
木塚陽斗/岡田空(明豊)2-3 中村煌和/萩原啓至(愛工大名電)〇
4-11/0-11/11-9/11-9/9-11