文:ラリーズ編集部
<ライオン卓球ジャパンオープン荻村杯(札幌) 2019年6月12日~6月16日>
16日、ジャパンオープンは最終日を迎えた。女子シングルス準決勝に、日本勢で唯一最終日に勝ち残った平野美宇(6月世界ランキング9位・日本生命)が登場。世界卓球女王の劉詩文(同2位・中国)との試合に臨んだ。
第1ゲーム、平野のフォア前に徹底して順横回転サーブを集める劉詩文。「対策してきた」という平野は8-8の場面で、フォア前に来たサーブをフリックでレシーブエース。9-9からも連続得点した平野が大事な1ゲーム目を先取した。
続く第2ゲーム、いきなり平野がロングサーブでサービスエースを奪うも、劉詩文は動じず得点を重ねる。1ゲーム目とは打って変わって平野のフォア前に巻き込みサーブを集める劉詩文。「(巻き込みサーブは)予測してなかったので対応できなかった」という平野。ゲームカウントは1-1の振り出しへ。
第3ゲームも、平野はフォア前に出される劉詩文の巻き込みサーブに苦しむ。対応しようとチキータやツッツキ、フリックなどいろいろなレシーブを試みるが、有利な展開を作れず、4-11でこのゲームも落としてしまう。第4ゲームも同様の展開になり、ゲームカウント1-3と平野は後がなくなった。
第5ゲーム、フォア前に来る劉詩文のサーブに対し、「負けてるので思い切ってやるしかない」と開き直った平野のストップやフリックが決まりだす。サーブからの展開もよくなった平野がこのゲームの主導権を握る。ゲームポイントを平野が先に握るも、そこから劉詩文が逆転で奪い万事休す。平野は、世界卓球女王の徹底した戦術の前にゲームカウント1-4で敗れた。
試合後のコメント
写真:平野美宇(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝・劉詩文戦について
「2ゲーム目からサーブレシーブが上手くいかなかったので簡単に負けてしまった。もっと早く対応できていれば変わっていたと思う。順横回転サーブをイメージして練習していたので、1ゲーム目はすごく良かったが、(巻き込みサーブに対しては)レシーブをあまり練習していなくてイメージもできていなかった。最後のゲームはよかったが、その前の3ゲームを同じようにとられてしまった。そこを2ゲーム目、3ゲーム目から変えていかないとチャンスはないなと思った」
ジャパンオープンを振り返って
「今回のエントリーを見て、ここまで来ることはすごく厳しいことだと思っていたので、運も重なってものにできたのはすごく良かった。プラチナでベスト4に残れたのはすごくうれしいことだなと思うが、もっともっと上に行きたいなと思う」
ワールドツアー3連戦を振り返って
「すごく大事な3連戦と思っていたが、終わってみて自信がついた。思ったよりも良くなっているなと感じた。ちょっと未来が見えたなと思った。未来が全く見えず、トップの選手とやっても厳しいと思っていたが、ジャパンオープン終わってみて、ちょっと変えてみたらチャンスがあるかもしれないなと前よりは思えるようになった」
五輪選考について
「2枠に入りたいとすごく思っているので、今回で満足せずにもっと上を目指してぶっちぎりでいくくらいの気持ちで行きたい」
女子シングルス準決勝結果
写真:劉詩文(中国)/撮影:ラリーズ編集部
平野美宇 1–4 〇劉詩文(中国)
11-9/5-11/4-11/3-11/10-12
〇孫穎莎(中国) 4-1 陳夢(中国)
5-11/11-8/11-7/14-12/11-6