文:ラリーズ編集部
<T2ダイヤモンド2019マレーシア 2019年7月18日~7月21日>
19日、T2ダイヤモンド2019マレーシアの女子シングルス1回戦に石川佳純(7月世界ランキング6位・全農)が登場。先日のオーストラリアオープンでは陳夢(チェンムン・同1位・中国)を破っている。対戦相手は元世界ランキング1位の朱雨玲(ジュユリン・同4位・中国)となった。
T2ダイヤモンドは、4ゲーム先取の7ゲーム制だが、通常のルールと違ってデュースなしの1ゲーム11点先取で行われる。また試合時間が24分を越えた場合は1ゲーム5点先取のFAST5形式での試合となる。勝ち上がれば高ポイントを獲得できるため、世界ランキングに大きな影響を持ち、世界ランキングによって東京五輪の出場資格が決まる日本人選手にとっては重要となる。
石川佳純 VS 朱雨玲
写真:石川佳純(全農)/撮影:ラリーズ編集部
試合の序盤は、中国選手の特徴でもある質の高いサーブレシーブに苦しみ、石川は1ゲーム目を落とす。2ゲーム目はしっかりと調整し、石川がバック対バックでラリーの主導権を握って5-1とリードした。しかしそこから朱がバックハンドで緩いボールを混ぜ、緩急をつけることでミスを誘い、石川は2ゲーム目も落としてしまった。
続く3ゲーム目、朱は2ゲーム目の中盤から徹底して行ったストップレシーブを続け、石川に先手を取らせず、ミスのない攻撃で石川をさらに突き放し、11-0で3ゲームを連取。
後がなくなった4ゲーム目、石川はストップレシーブと、朱のバックサイドに速いツッツキレシーブを混ぜ、再び早い打点でバック対バックに持ち込んだ。ラリーの主導権を奪うと、リスクを負ってバックストレートを突き、1ゲームを返した。
5ゲーム目も連取したい石川は、回転量の多い擦るバックドライブと、ミート気味のバックドライブを混ぜながら相手のミスを誘ったが、朱はフォアハンドで対応。終盤まで一進一退の攻防が続いたが、最後は朱雨玲に軍配が上がった。
試合後コメント
写真:石川佳純(全農)は朱雨玲(中国)の堅守の前に屈した/撮影:ラリーズ編集部
これまで朱とは何度も対戦してきた石川は「(朱雨玲は)いつも緩急はつけてくるが、それでも先に自分が攻めていければどんどん甘くなってくる。2ゲーム目の最初はそれができていた。レシーブミスと凡ミスが多すぎて、台上でも先にコースを振られてしまった。今までストップすると打たれていたイメージがあった。今日はそんなに打たれなくて、4ゲーム目はストップから入って取れたがその切り替えが遅かった」と通用する技術があった反面、中国の壁の高さを感じたようだ。
また今年の前半を振り返って「前半ずっと苦しい時期を過ごしてきたので、これからは勢いに乗ってどんどん上っていく番だと思っている。今はレベルアップしてオリンピックの切符を掴みたいという気持ちなので、辛いという気持ちはそんなにない。毎日充実した練習をして信じてやるだけ」と話し、今後の抱負を述べた。
詳細スコア
写真:朱雨玲(中国)/撮影:ラリーズ編集部
石川佳純 1-4 ○朱雨玲
6-11/7-11/0-11/11-7/8-11