文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアープラチナ・ドイツオープン 2019年10月8日~10月13日>
大会3日目を終えた10月10日、男女シングルス1回戦および男女ダブルス・混合ダブルス1回戦が行われた。
男子では予選を勝ち上がった松平健太(T.T彩たま)が丹羽孝希(スヴェンソン)と対決。10日に誕生日を迎えた丹羽が松平を下した。同じく予選を勝ち上がった宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)と神巧也(T.T彩たま)は、それぞれ林高遠(リンガオユエン・中国)と梁靖崑(リャンジンクン・中国)に敗れ、姿を消すこととなった。
一方女子では、早田ひな(日本生命)が陳幸同(チェンシントン・中国)と対決。8月のブルガリアオープンとチェコオープンで優勝している陳をフルゲームまで追い詰めるも、一歩及ばず1回戦敗退となった。また平野美宇(日本生命)も香港オープン優勝の王藝迪(ワンイーディー・中国)に敗れる結果となった。
11日は大会4日目となり、男女シングルス2回戦、男女ダブルス・混合ダブルス準々決勝・準決勝が行われる。
男子試合 組み合わせと見どころ
写真:スウェーデンオープンでの丹羽孝希(スヴェンソン)/提供:ittfworld
男子シングルス 2回戦
丹羽孝希 - 鄭栄植(韓国)
張本智和 - ブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)
水谷隼 - ティモ・ボル(ドイツ)
男子シングルスは上位進出に向けた正念場となる。丹羽孝希が韓国の鄭栄植(チョンヨンシク)と対戦。直近の対戦は2018年チームワールドカップで、丹羽は敗れている。1年越しにリベンジなるかに注目だ。
張本智和(木下グループ)は大ベテランのブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)と対戦する。通算4勝0敗と好成績を収めているが、サムソノフもヨーロッパで第一線を走り続けている選手で、何世代にもわたり名だたる強敵と渡り合ってきている。油断は禁物だ。
中国選手を破った水谷隼(木下グループ)はドイツの皇帝ティモ・ボルと対戦。リオ五輪団体では水谷が勝利しているものの、国際大会では2勝15敗で何度も跳ね返された相手である。ヨーロッパのチャンピオンズリーグでも何度も対戦しており、ともに手の内を知り尽くした両者のハイレベルな試合に期待だ。
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女子試合 組み合わせと見どころ
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
女子シングルス 2回戦
佐藤瞳 - シャンシャオナ(ドイツ)
石川佳純 - YANG Xiaoxin(シンガポール)
伊藤美誠 - 銭天一(中国)
加藤美優 - 陳幸同(中国)
女子ダブルス 準々決勝
木原美悠/長﨑美柚 - 呉穎嵐/蘇慧音(中国香港)
女子シングルスでは、伊藤美誠が銭天一(チェンティエンイー・中国)と2014年以来の対戦となる。両者1勝1敗だが、伊藤は2014年以降大舞台での経験も豊富で、銭天一よりも経験値で勝るだろう。先日のスウェーデンオープンではベスト8となった銭天一に対して、伊藤は準優勝。果たして実力通りのプレーを発揮して勝利できるか必見だ。
混合ダブルス 準々決勝
写真:水谷隼(木下グループ・写真左)と伊藤美誠(スターツ・写真右)/提供:ittfworld
張本智和/早田ひな - 黄鎮廷/杜凱栞(中国香港)
水谷隼/伊藤美誠 - 許昕/孫穎莎(中国)
混合ダブルスでは、張本/早田が、中国香港の黄鎮廷(ウォンチュンティン)/杜凱栞(ドゥホイカン)と対戦。ワールドツアーで優勝経験のある香港ペアは格上ペアだ。対する張本/早田ペアは1回戦で、3-10から9連続得点し、逆転でゲームを奪う場面もあり、爆発力を随所に見せる。持ち前の勢いのあるプレーで中国香港ペアを破れるか期待がかかる。
一方、水谷/伊藤は、許昕(シュシン)/孫穎莎(スンインシャ)と対戦。許昕はスウェーデンオープンでは劉詩雯とペアを組んでいたが、今回は若手の孫穎莎と組んでのエントリーだ。水谷(10月世界ランキング13位)/伊藤(同7位)ペアは、スウェーデンオープンで林高遠(同4位)/王曼昱(ワンマンユ・同4位)とシングルスではランキングが格上の相手でも勝利できることを証明した。今回こそ許昕の高い壁を超えられるか注目だ。