文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアープラチナ・ドイツオープン 2019年10月8日~10月13日>
12日、卓球ワールドツアー・ドイツOPは大会5日目を終え、ダブルス各種目の決勝が終了。男女シングルスはベスト4が出そろった。最終日の大会6日目は、男女シングルス決勝までが行われる。
木原/長﨑は準優勝 許昕はダブルス2冠
写真:左から田志希、梁夏銀、長﨑美柚、木原美悠/提供:ittfworld
女子ダブルスでは、木原美悠(JOCエリートアカデミー)/長﨑美柚(JOCエリートアカデミー/大原学園)が決勝に臨んだ。日本の10代ペアは、田志希/梁夏銀(チョンジヒ/ヤンハウン・韓国)に対して1-3で敗れ、惜しくも準優勝に終わった。
また、男子ダブルスは梁靖崑/許昕(リャンジンクン/シュシン・中国)が、混合ダブルスは許昕/孫穎莎(シュシン/スンイーシャ・中国)が頂点に立った。許昕は2冠を達成。勝ち残るシングルスで、3冠達成をかける。
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伊藤美誠、モナコの中国出身選手を圧倒
女子シングルスでは、日本勢では伊藤美誠(スターツ)がベスト8に勝ち残り、準々決勝に臨んだ。対するはヤン・シャオシン(モナコ)。2回戦で石川佳純(全農)を4-1で下して勝ち上がってきた中国出身の帰化選手だ。伊藤は第2ゲームを奪われるものの、その後は圧倒。第5ゲームは10連続ポイントを奪うなど、ゲームカウント4-1で難敵を一蹴した。
写真:王藝迪(中国)/提供:ittfworld
女子シングルス準々決勝、他のカードは熱戦が続いた。王曼昱(ワンマンユ)と王藝迪(ワンイーディ)の中国対決は、3-3となり最終ゲームへ。世界ランク4位の王曼昱が先に10-7と王手をかけるが、王藝迪が驚異の粘りを見せ、13-11で王藝迪が勝利をもぎ取った。
また、第1シードの陳夢(チェンメン・中国)を4-0で破って勝ち上がった馮天薇(フォンティエンウェイ・シンガポール)の試合も熱戦に。準々決勝では相手のシャン・シャオナ(ドイツ)が先にゲームカウント3-0とするが、そこから馮が4ゲーム連取で勝利を手にした。
張本智和は梁靖崑に惜敗
写真:張本智和(木下グループ)/提供:ittfworld
男子シングルス、日本勢で唯一ベスト8に残ったのは張本智和(木下グループ)。準々決勝では、世界選手権銅メダルの梁靖崑(中国)と対戦。張本は先に3ゲームを奪われ、追い詰められるが、そこから2ゲームを奪い返し、2-3まで追い上げる。逆転勝利を狙った張本だったが、第6ゲームを奪われ、ゲームカウント2-4で敗れた。ベスト4は逃したが、日本男子最高のベスト8で大会を終えた。
準々決勝の他のカードでは、丹羽孝希(スヴェンソン)を下して勝ち上がった鄭栄植(チョンヨンシク・韓国)が、地元ドイツのパトリック・フランチスカを4-2で破り、準決勝進出を決めた。
女子 最終日の見どころ
写真:馮天薇(シンガポール)/提供:ittfworld
女子シングルス準決勝
伊藤美誠-馮天薇(シンガポール)
孫穎莎(中国)-王藝迪(中国)
最終日、日本選手で唯一勝ち残った伊藤美誠(スターツ)は、33歳の馮天薇に挑む。両者の直近の対戦は、5月の中国OPで、伊藤が4-0で勝利している。しかし、今大会の馮天薇は好調ぶりが伺える。伊藤は難敵を下し、2019年ツアー初優勝を狙う。
18歳の孫穎莎は今シーズン、ジャパンOP、オーストラリアOPのプラチナ2大会で優勝。さらには9月のアジア選手権でも優勝と、中国トップ選手の仲間入りを果たしている。準決勝では好調の22歳、王藝迪と相まみえる。
男子 最終日の見どころ
写真:鄭栄植(韓国)/提供:ittfworld
男子シングルス準決勝
許昕(中国)-鄭栄植(韓国)
梁靖崑(中国)-樊振東(中国)
男子シングルスベスト4は、中国の3選手と、韓国の鄭栄植という顔ぶれに。注目はやはり許昕か。直近では、9月のアジア選手権で優勝を果たし、世界ランクトップの座をキープしている。さらには今大会、既にダブルス2種目で頂点に立った。男子シングルスで大会3冠、そして、2019年4度目のツアー優勝をかける。
写真:世界卓球2018の樊振東(中国)/提供:ittfworld
7月に、許昕に世界ランク1位の座を譲った樊振東。今年は未だツアー優勝がない。2回戦では、先週のスウェーデンOP王者、勢いに乗る王楚欽(ワンチューチン)を撃破。準々決勝では地元ドイツの英雄、ティモ・ボルを下し勝ち上がった。樊振東は復活優勝をかけ、ドイツOP最終日に臨む。