文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアー・オーストリアオープン 2019年11月12日~11月17日>
大会4日目の15日、男子シングルス決勝トーナメント2回戦に丹羽孝希(スヴェンソン)が登場し、世界ランク9位のマティアス・ファルク(スウェーデン)と対戦した。ファルクは、今年の世界卓球で準優勝したトップレベルの選手だが、丹羽は4-2で勝利し、準々決勝進出を決めた。
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丹羽孝希、T2ダイヤモンドのリベンジを果たす
写真:オマーンOPのマティアス・ファルク(スウェーデン)/提供:ittfworld
丹羽は、決勝トーナメント1回戦で過去に張本智和(木下グループ)に勝利したことのあるベネディクト・デューダ(ドイツ)を倒して2回戦に勝ち上がった。対するファルクとは、通算成績5勝4敗と勝ち越しているものの、7月のT2ダイヤモンド・マレーシア大会では敗れている。その対戦後、丹羽は「非常にプレースタイルが完成している」とファルクを称した。
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第1ゲームは、ファルクのカウンターやバックハンドが火を吹き、丹羽を突き放す。終盤追い上げるも、力及ばずファルクが第1ゲームを制した。第2ゲームは、丹羽がファルクの球に対応し始めラリーが長く続くように。ラリー中はファルクのフォアサイドを攻め得点を重ね第2ゲームを取り返した。
ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲーム。8-4とリードを広げた丹羽は、9-7と追い上げられるもコースを巧みにつくラリーでゲームカウント2-1とリードを奪った。第4ゲームは、終盤まで競るもファルクの好プレーが続出。ファルクが2点差でゲームポイントを握るも丹羽が粘りデュースに。両者ゲームポイントを取りきれないまま14-14の場面で丹羽がタイムアウト。タイムアウト明けに好プレーを決めると、勢いそのまま第4ゲームを手中に収めた。
勝利に王手をかけた丹羽は、第5ゲーム序盤リードしたが、中盤で逆転され9-10とゲームポイントを握られた。ここで強気のチキータレシーブも、無情にもオーバーし、第5ゲームを落とした。
第6ゲームは、終盤まで一進一退の攻防を繰り広げる。ファルクは丹羽のフォアサイドを執拗に攻め得点を重ねていく。丹羽は、レシーブに苦しむファルクの隙に付け入り点差を離させない。粘る両者に差をつけたのは丹羽だ。10-8と先にマッチポイントをとった丹羽は、ファルクの返球がネットにかかってオーバーしたのを確認すると、ホッとした素振りを見せガッツポーズで喜びを表した。
今年の世界選手権銀メダリストのファルクに勝利した丹羽は、準々決勝でブラジルのエースで世界ランキング6位のウーゴ・カルデラノと対戦する。両者は過去の対戦がなく、どのような戦いになるかが全く想像つかない。魅せるプレーも併せ持つ両者の試合、必見だ。
「もっともっと強く」静かな男の熱い決意【Rallys×VICTAS#1 丹羽孝希】
詳細スコア
写真:丹羽孝希(スヴェンソン)/提供:ittfworld
○丹羽孝希 4-2 マティアス・ファルク(スウェーデン)
8-11/11-5/11-7/16-14/9-11/11-9