文:ラリーズ編集部
大会2日目の22日、女子シングルス1回戦に平野美宇(日本生命)が登場し、世界ランク20位の田志希(チョンジヒ・韓国)と対戦した。両者はチームワールドカップでも対戦しており、平野が3-0で勝利していた。この試合は、3-4で田志希が勝利を収めた。
T2ダイヤモンド特別ルール
T2ダイヤモンドは、7ゲームマッチのシングルス形式だが、従来の卓球のルールとは異なり、デュースなしの1ゲーム11点先取で行われる。また、試合時間が24分を越えた場合は1ゲーム5点先取のFAST5へと移行する。
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平野美宇、過去3勝の田志希に屈する
写真:田志希(韓国)/撮影:ラリーズ編集部
第1ゲームから得意のバックハンドを中心に得点を重ねていく。途中サービスエースも奪うなど完璧な立ち上がりを見せた。第2ゲームは田志希が安定重視のプレーに変えていき、ミスの数が減った。簡単にミスをしない田志希に対して平野のミスが増え、大量リードを奪われ第2ゲームを落とした。
第3ゲームは序盤まで互角の展開を繰り広げる。5-5から平野が2本連続でサービスエースを差を広げるも3連続ポイントを奪われ7-8とリードされる。平野が8-8に追いついたところでタイムアウト。タイムアウト後、サーブ権を持つ田志希が2連続ポイントを取りゲームポイントを握る。追い込まれた平野はサービスエースで1点差に詰め寄ると、今度は田志希がタイムアウトを取った。タイムアウトが明けると、平野のサーブに対してチキータレシーブをした田志希にポイントが入り、接戦の第3ゲームを獲得した。
写真:平野美宇(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
第4ゲームも平野は、サーブでチャンスボールを演出するもスマッシュをミスするなどいまいち波に乗りきれない様子。田志希のバックハンドとミドルへのコース取りに苦しんだ。しかし、平野はサーブやラリーで粘りを見せ先にゲームポイントを取る。最後は1点差に追い詰められるもゲームポイントを守りゲームカウント2-2に追いついた。
第5ゲームからは今大会独自ルールのFAST5へ移行。5点先取の短期決戦になる。平野は、田志希に先行される苦しい展開に。ミドルへの返球に対するフォアハンドがうまく入らずリードされた平野。サーブも長くなってしまい先に攻撃され第5ゲームを落とし、後がなくなった。
第6ゲームは平野が先行し、田志希が食らいつく展開。3-3から平野がバックハンドで得点しゲームポイントを握る。最後は、台から出たサーブを見逃さずドライブをかけ、田志希のミスを誘いゲームカウント3-3に追いついた。
泣いても笑っても最後のゲームとなる第7ゲーム。お互い一歩も引かず3-3となった。ここで、平野がフォアフリックをオーバーミスし、田志希がマッチポイントを握る。次のラリーでは、平野がフォアフリックを打つも田志希がうまく対応し、戻りきれなかった平野の返球が台をオーバーしゲームセット。
平野は前回大会に続いて初戦敗退となった。勝利した田志希は、準々決勝で世界ランキング1位の陳夢(チェンムン・中国)と対戦する。
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平野美宇 試合後のコメント
写真:平野美宇(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
試合後に平野は「1ゲーム目は良かった。2ゲーム目が特に凡ミスが多く、相手の調子が上がってしまった」と振り返った。チームワールドカップで完勝していた田志希に対して「(前回対戦したときと)サーブはちょっと変わっていたけど、自分が良くなかった」と自らのプレーを悔やんだ。
また、最終ゲームについては「入れにいきすぎたりチャンスをミスしたのが痛かった。どうしても勝ちたいという気持ちが強く出て試合をしすぎている」と競った場面でのミスが敗因だと分析した。五輪代表選考レースも残り2試合となり「オリンピックがかかっているので、普段の試合よりもプレッシャーがかかったときに自分のプレーができなかった。残り2戦あるので、それに向けてどれくらいできるかが勝負になる。卓球に死ぬ気で頑張りたい」とコメントを残した。
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詳細スコア
平野美宇 3-4 ○田志希(韓国)
11-3/5-11/9-11/11-9/3-5/5-3/3-5