文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアーグランドファイナル 2019年12月12日〜12月15日>
13日、1年に開催されるワールドツアーの集大成とも言えるグランドファイナルが2日目を迎えた。日本からは一足先に東京五輪シングルス出場権を手にした伊藤美誠(スターツ)が女子シングルス1回戦に登場し、鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)と対戦し、ゲームカウント4−3で伊藤が勝利した。
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伊藤美誠、台湾エースとの死闘制する
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
伊藤と鄭はこれまで国際大会では6戦しており、伊藤が4勝2敗で勝ち越している。しかし、2018年グランドファイナルでは、当時中国選手を3連破してスウェーデンオープン優勝をして間もない伊藤がまさかの敗戦。1年越しに同じ舞台での対決となった。
今回の対戦では、伊藤が表ソフトでの変化ブロックや、多彩なレシーブで鄭を左右に揺さぶると、鄭はフットワークを活かして威力のあるドライブを連打する。互いに自身の強みを存分に発揮して、序盤はゲームカウント1-1で互角の展開になった。
この試合、序盤から台から少し距離を取ってプレーしていた鄭だが、3ゲーム目からこの作戦が功を奏し始める。台上から先手を取って“みまパンチ”を繰り出す伊藤の得点パターンになっても、台から距離がある分決まったと思ったボールをことごとくコートに返す。伊藤はそれを逆手にとって鄭を広角に揺さぶって追いすがるも、鄭が時折混ぜるドライブの緩急にミスをしてしまい、3ゲーム目を奪われてしまう。
4ゲーム目は伊藤の広角に振るレシーブで鄭を振り回して、あっさり奪い返したが、5ゲーム目で鄭のギアがさらに上がる。伊藤は落ち着いてコースを狙うブロックでゲームをを組み立てるも、鄭はフットワークでコートを縦横無尽に駆け回り、重要な5ゲーム目を奪った。
会場でも「鄭怡静、加油!(鄭怡静頑張れ!)」の声が響き、伊藤にとってはアウェーなムードの中1ゲームを返し、迎えた勝負の最終ゲーム。序盤は伊藤が巻き込みサーブで鄭のフォア前を徹底し、有利な展開に持ち込む。しかし5-1でチェンジコート後は鄭が粘りも見せ、7-7まで追い上げられる。ラッキーなネットインもあり、最後は伊藤のブロックが鄭のフォアサイドをノータッチで抜き去り、ゲームオールデュースの大激戦を制した。
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詳細スコア
写真:鄭怡静(チャイニーズタイペイ)/撮影:ラリーズ編集部
○伊藤美誠 4-3 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
10-12/11-6/7-11/11-4/4-11/11-3/12-10