文:ラリーズ編集部
<WTTコンテンダードーハ 2月28日~3月6日 カタール・ドーハ>
5日、WTTコンテンダードーハの本選がスタートし、女子シングルス準々決勝に16歳の木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)が登場。田志希(チョンジヒ・韓国)にゲームカウント3-2で勝利した。
木原が粘って大逆転勝利
田志希は2019年チームワールドカップで平野美宇/石川佳純ペアに勝利し、T2ダイヤモンド・シンガポールではベスト4に輝いた実績を持つプレーヤーだ。先日、東京五輪韓国代表にも選ばれた。
写真:木原美悠/提供:ittfworld
第1ゲーム序盤は、木原が得意の巻き込みサーブでリードを奪うが、田志希も自身のサーブから木原のミドルを狙う攻めで徐々に差を縮めていく。しかし、木原も上下の回転と長さの違う巻き込みサーブを使い分けて、田志希の追い上げを振り切って、11-8でこのゲームを制する。
第2ゲームも、木原は巻き込みサーブで田志希を翻弄。このまま木原優勢で進むかと思われたが、中盤から田志希が木原のサーブに対応しはじめ、ラリーの展開で木原のバックを徹底的に攻める展開に。木原は、回り込みやカウンターなどで変化をつけたいところだったが、バックブロックしかできず防戦一方になる。なんとかサーブでデュースに持ち込むが、勢いに乗った田志希は止められず、13-11で木原はこのゲームを落としてしまう。
写真:田志希/提供:ittfworld
第3ゲームも、序盤は木原がサーブの長さやコースに変化をつけてリードをするが、ラリーでは田志希が圧倒的な強さを誇り、あっという間に差を縮められる。8-8では、第2ゲームと同じくバックに集中的にボールを集められ、木原が失点。その後も2連続で失点し、11-8で田志希に王手をかけられてしまう。
後がなくなった第4ゲームは、序盤から田志希が怒涛の攻撃で木原を圧倒。6-2とリードし、木原の勝利は絶望的に思われた。しかし、6-2で木原がブロックで粘ってポイントを掴むと、その後サービスエースやブロックで粘り、7連続ポイント。最後は田志希の強烈なレシーブドライブをバックでしっかりブロックし、11-9で木原がこのゲームを制する。
勝負の最終第5ゲームは、序盤は田志希の猛攻を木原が粘ってブロックする展開になるが、プレッシャーからか徐々に田志希がドライブを思い切って振れなくなる。それを木原は見逃さず、カウンターで叩き、流れを完全に掴む。すると、対応されていた木原の巻き込みサーブも再び利きはじめ、最後はフォアに来たボールを飛びつきで田志希のストレートに叩き込み、11-6で木原が勝利。フルゲームの熱戦を大逆転で制し、準決勝に駒を進めた。
WTTコンテンダードーハ 女子準々決勝 結果
〇木原美悠 3-2 田志希
11-8/11-13/8-11/11-9/11-6
木原美悠インタビュー
写真:木原美悠/撮影:伊藤圭