文:ラリーズ編集部
<WTTスターコンテンダードーハ 3月5日~13日 カタール・ドーハ>
10日、卓球の新国際大会WTTのスターコンテンダードーハの男子シングルス3回戦で、水谷隼(木下グループ)がルーウェン・フィルス(ドイツ)にゲームカウント0-3で敗れた。
>>水谷、石川ら単で好発進 複では全ペアが準々決勝へ<WTTスターコンテンダードーハ>
水谷隼vsフィルス
リオ五輪団体銀、シングルス銅メダリストの水谷は、2021年の東京五輪代表にも選出されている。Tリーグサードシーズンでは、木下マイスター東京のキャプテンとして、チームを牽引し、レギュラーシーズン1位に貢献した。今大会2回戦では、邱党(キュウダン・ドイツ)に完勝し、好調ぶりを見せていた。
写真:水谷隼/提供:ittfworld
対するフィルスは2018年の世界選手権団体戦でドイツの準優勝に貢献した33歳のベテラン選手。バック面に粒高ラバーを使用しているカットマンとして、ドイツ・ブンデスリーガでも活躍している。
写真:ルーウェン・フィルス/提供:ittfworld
水谷、カットマンに苦杯
第1ゲームは、フィルスがレシーブでカットや流しを混ぜる変化プレーで水谷を翻弄。カットマンながら、中陣からドライブをするシーンもあり、積極的なプレーを随所で発揮する。対する水谷は、フォアで攻める姿勢は見せるものの、決定打を打ち込むまではいかない。フィルスリードのままゲームは進み、このゲームはフィルスが制する。
第2ゲームも、フィルスは序盤から積極的にフォアドライブで仕掛ける。しかし、水谷もサーブからの3球目攻撃で徐々にリズムを作り、ポイント差を広げさせない。お互いポイントの奪い合いとなるが、バックカットで粘り、フォアカウンターで仕留める戦術を取るフィルスに、水谷も最後までペースを掴み切れず、このゲームもフィルスに奪われてしまう。
後がなくなった第3ゲーム、水谷はプレーに変化をつけたいところだったが、相変わらずのフィルスの猛攻に苦しみ続ける。チャンスを見つけてはフォアドライブで攻めるも、フィルスのバックカットを打ち抜くまではいかず、逆にオーバーミスをしてしまう。
打開策を見つけられぬままゲームは進み、たまらず水谷はタイムアウト。しかし、流れは変わらず、最後はフィルスのドライブをネットにかけて試合終了。0-3の完封負けを喫する悔しい結果となった。
男子シングルス3回戦 結果
水谷隼 0-3 ルーウェン・フィルス〇
8-11/7-11/8-11
水谷隼インタビュー
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
>>第1話「全盛期の7割あれば十分」 水谷隼、最後の大舞台へ懸ける思い
>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン