文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTシンガポールスマッシュ2022 日時:3月7日~20日 場所:シンガポール>
WTT最高峰の大会「グランドスマッシュ」のシンガポール大会の本戦が、11日より開幕する。
WTT(World Table Tennis)とは
WTTとは、ITTF(国際卓球連盟)が新たにスタートさせた、卓球の国際大会の新シリーズのこと。
WTTでは、これまで開催していたITTFワールドツアーを廃し、新たに「グランドスマッシュ」を五輪・世界選手権に並ぶ最上級カテゴリーの大会として位置づける。その他に「カップファイナル」、「チャンピオン」、「スターコンテンダー」、「コンテンダー」などのカテゴリー別大会が開催される。
図:WTT概要/作成:ラリーズ編集部
今大会は最上級カテゴリーである「グランドスマッシュ」となる。日本代表からは、男子は張本智和(木下グループ)、戸上隼輔(明治大)、宇田幸矢(明治大)、森薗政崇(BOBSON)が、女子は伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)、早田ひな(日本生命)、加藤美優(日本ペイントマレッツ)、佐藤瞳(ミキハウス)が本戦に参戦する。
戸上、インド選手に勝利で本戦出場へ
写真:戸上隼輔(明治大)/提供:WTT
男子シングルス予選3回戦に出場した戸上はハーメット・デサイー(インド)と対戦。3-0のストレートで勝利し、本戦出場の切符を獲得した。その他に、向鵬(シャンパン・中国)や林鐘勲(イムジョンフン・韓国)、リチャード・ワルザー(ドイツ)らも予選を突破した。
写真:蒯曼(クワイマン・中国)/提供:WTT
また、女子シングルスでは蒯曼(クワイマン・中国)やデヌッテ・サラウ(ルクセンブルク)、梁夏銀(ヤンハウン・韓国)らが予選を勝ち抜き、本戦出場を決めた。
男子シングルス見どころ
写真:森薗政崇(BOBSON)/撮影:ラリーズ編集部
日本からは張本智和(木下グループ)、森薗政崇(BOBSON)、宇田幸矢(明治大)、そして予選を突破した戸上の4名が登場する。森薗は初戦からワン・ヤン(スロバキア)と対戦し、勝ち上がると2回戦で樊振東(ファンジェンドン・中国)と対戦する可能性が高い。初戦を突破し、2回戦へと進めるか。
写真:張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
張本はカナック・ジャー(アメリカ)と、宇田は廖振珽(リョウシンテイ・チャイニーズタイペイ)と対戦する。戸上の対戦相手は、東京五輪で張本を苦しめたダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)となった。日本選手の勝ち上がりに注目だ。
写真:ティモ・ボル(ドイツ)/提供:ETTUofficial
海外勢では、大舞台で数々の勝利を挙げてきた馬龍(マロン・中国)やウーゴ・カルデラノ(ブラジル)、ティモ・ボル(ドイツ)らが出場し、頂点を争う。
女子シングルス見どころ
写真:佐藤瞳(ミキハウス)/提供:WTT
女子シングルスには伊藤美誠(スターツ)、早田ひな(日本生命)、平野美宇(日本生命)、石川佳純(全農)、佐藤瞳(ミキハウス)、加藤美優(日本ペイントマレッツ)の6名が出場する。佐藤の1回戦の相手は、東京五輪金メダリストの陳夢(チェンムン・中国)。初戦からハイレベルな戦いになることが予想される。
写真:伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
伊藤は、ヨーロッパトップ16を制したハン・イン(ドイツ)と、石川は世界選手権混合ダブルスベスト4のチャン・リリー(アメリカ)との対戦となった。平野、加藤、早田も初戦から難敵ではあるが、2回戦へ駒を進めることはできるのか。
写真:劉詩雯(リュウスーウェン・中国)/提供:WTT
その他にも、劉詩雯(リュウスーウェン・中国)と田志希(チョンジヒ・韓国)、王藝迪(ワンイーディー・中国)と陳幸同(チェンシントン・中国)など、1回戦から見応えのあるカードが実現。日本選手以外の試合も見逃せない。
男子ダブルス見どころ
写真:宇田幸矢/戸上隼輔(ともに明治大)/撮影:ラリーズ編集部
日本代表からは、世界選手権で3位に輝いた宇田/戸上ペアが登場する。宇田/戸上ペアは今大会2回戦からの登場となるが、準決勝まで勝ち上がると世界選手権準決勝で敗れた林鐘勲/張禹珍(チャンウジン・韓国)ペアと対戦する可能性がある。宇田/戸上ペアはトーナメントを勝ち上がり、リベンジできるか。
写真:クリスチャン・カールソンとマティアス・ファルク(スウェーデン)/撮影:ラリーズ編集部
また、男子ダブルスの第1シードには世界選手権優勝のマティアス・ファルク/クリスチャン・カールソン(ともにスウェーデン)ペアが入った。勝ち上がると準決勝で樊振東/王楚欽(ワンチューチン・中国)ペアと対戦する可能性が高く、スウェーデンペアが再び中国超えを達成するか注目が集まる。
女子ダブルス見どころ
写真:伊藤美誠(スターツ)と早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
女子ダブルスでは、全日本選手権で4連覇、世界選手権でも準優勝を飾っている早田/伊藤ペアが2回戦から登場する。日本国内、そして世界でもトップクラスのコンビネーションを誇る早田/伊藤ペアが、宿敵・中国を破っての優勝を狙う。
写真:孫穎莎(スンイーシャ)・王曼昱(ワンマンユ・中国)/提供:ittfworld
女子ダブルス第1シードには、世界選手権優勝の孫穎莎(スンイーシャ・中国)/王曼昱(ワンマンユ・中国)ペアが入った。勝ち上がると韓国ペアや、世界選手権ベスト4のルクセンブルクペアと対戦する可能性もあるが、勝利して早田/伊藤ペアの前に立ちはだかるのか。
混合ダブルス見どころ
写真:張本智和(木下グループ)/早田ひな(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
日本代表からは張本/早田ペアが1回戦から登場し、相手は張禹珍/田志希ペアとなった。アジア選手権では戸上/早田ペアで勝利しているが、張本/早田ペアも勝利を挙げられるか。なお、張本/早田ペアは勝ち上がると、準決勝で王楚欽/孫穎莎ペアと対戦する可能性がある。
写真:林昀儒(リンユンジュ)、鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)/提供:ittfworld
また、張本/早田ペアの山には、香港とドイツのエースペアなど強敵がそろっており、どのペアが勝ち上がるのか注目だ。林昀儒(リンユンジュ)/鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)ペアは、今大会第1シードから優勝を目指す。
9日 日本選手結果
男子シングルス予選3回戦
〇戸上隼輔(明治大)3-0 ハーメット・デサイー(インド)
11-8/11-7/11-5
日本選手 初戦組み合わせ
男子シングルス1回戦
森薗政崇(BOBSON) – ワン・ヤン(スロバキア)
張本智和(木下グループ) – カナック・ジャー(アメリカ)
宇田幸矢(明治大) – 廖振珽(チャイニーズタイペイ)
戸上隼輔(明治大) – ダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)
女子シングルス1回戦
早田ひな(日本生命) – デヌッテ・サラウ(ルクセンブルク)
平野美宇(日本生命) – ヤン・シャオシン(モナコ)
伊藤美誠(スターツ) – ハン・イン(ドイツ)
石川佳純(全農) – チャン・リリー(アメリカ)
加藤美優(日本ペイントマレッツ) – 鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
佐藤瞳(ミキハウス) – 陳夢(中国)
男子ダブルス2回戦
宇田幸矢/戸上隼輔 – (1回戦勝利のペア)
女子ダブルス2回戦
早田ひな/伊藤美誠 – (1回戦勝利のペア)
混合ダブルス1回戦
張本智和/早田ひな – 張禹珍/田志希(韓国)
戸上隼輔インタビュー(2020年1月公開)
写真:戸上隼輔/撮影:伊藤圭
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