前回大会3冠の早田ひな、連覇狙う 張本兄妹も参戦<卓球・アジア選手権見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:早田ひな(日本生命)/提供:WTT

大会報道 前回大会3冠の早田ひな、連覇狙う 張本兄妹も参戦<卓球・アジア選手権見どころ>

2023.09.03

文:ラリーズ編集部

<卓球・第26回ITTFアジア選手権2023 日程:9月3日〜10日 場所:平昌(韓国)>

9月3日より韓国は平昌の地で、第26回ITTFアジア選手権2023が開催される。前回大会では出場がなかった中国代表も参戦し、アジア最高峰の戦いが繰り広げられる。

アジア選手権とは?

アジア選手権は、2~3年ごとにアジア各国の予選を勝ち抜いた選手によって、アジアNo.1を決める大会である。卓球の全種目(男女シングルス・男女ダブルス・混合ダブルス・男女団体)が行われ、各種目で優勝者が決まる。

日本勢の記録としては2021年に女子シングルス・男子ダブルス・混合ダブルス・女子団体の計4種目で優勝している。中でも男子ダブルスは45年ぶり、混合ダブルスは43年ぶり、女子団体は47年ぶりの優勝、早田ひな(日本生命)が3冠を達成するなど歴史的快挙が続いた。

前回大会では中国代表が不参加を表明、日本も東京五輪代表の選手は参加しなかったが、今大会は中国代表も全種目に参加するため、より一層ハイレベルな戦いが予想される。

男女団体見どころ


写真:樊振東(ファンジェンドン・中国)/提供:WTT

男女団体では、前回大会で出場を見送っていた中国代表が今大会では予選リーグから登場する。男子では、樊振東(ファンジェンドン・中国)や林高遠(リンガオユエン・中国)らが、女子では王曼昱(ワンマンユ・中国)や陳夢(チェンムン・中国)らが出場する予定だ。組み合わせ次第では早いラウンドで日本と対戦するため、要注目だ。


写真:張本智和(智和企画)/提供:WTT

日本からは、男子では張本智和(智和企画)や篠塚大登(愛知工業大)らが登場する。平均年齢が20歳と出場するチームの中でも若手主体となったチームで、前回大会のベスト4からさらに上位を目指す。


写真:張禹珍(ジャンウジン・韓国)/提供:WTT

対抗馬となるのは、前回大会で25年ぶりの優勝をつかみ取った韓国や台湾、そして予選から出場している中国となる。男子日本は、これらの強敵を打ち破れるか見物だ。


写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:WTT

一方、女子日本は前回大会の優勝メンバーから早田と佐藤瞳(ミキハウス)が出場。その2名に平野美宇(木下グループ)、伊藤美誠(スターツ)、木原美悠(木下グループ)の3名が加わった。


写真:佐藤瞳(ミキハウス)/提供:WTT

そんな女子日本に対抗するのは、中国や韓国だ。約1年後に控えるパリ五輪に向けて、中国越えで弾みをつけられるか。

男女シングルス見どころ


写真:戸上隼輔(明治大)/提供:WTT

男子シングルスでは、張本智和、篠塚、田中佑汰(個人)、戸上隼輔(明治大)、そして吉山僚一(日本大)が出場する。前回大会でベスト4に入った戸上が、準決勝の壁を越えて優勝に近づくことができるか。また、張本智和が中国超えを見せての優勝をつかみ取るか。他、篠塚ら3名の上位進出にも期待したい。


写真:王楚欽(ワンチューチン・中国)/提供:WTT

日本勢の行く手を阻む強敵は、王楚欽(ワンチューチン・中国)ら中国勢や、爆発力のある林鐘勲(イムジョンフン・韓国)、ベテランの荘智淵(チュアンチーユエン・チャイニーズタイペイ)だ。特に王楚欽は難攻不落の壁となっているが、日本勢はこれらの強敵を打ち破れるか。


写真:木原美悠(木下グループ)/提供:WTT

女子シングルスでは、団体と同じ早田ら5名が出場する。早田は日本勢初の連覇、平野は2017年以来2度目の優勝、そのほか伊藤ら3名は初の優勝に向けて戦う。


写真:申裕斌(シンユビン・韓国)/提供:WTT

対抗馬となるのは、孫穎莎(スンイーシャ・中国)ら中国勢、前回大会準優勝の申裕斌(シンユビン・韓国)、鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)らが挙げられる。


写真:平野美宇(木下グループ)/提供:WTT

7月に平野が孫穎莎に勝利、早田も今年の世界選手権で王藝迪(ワンイーディ・中国)に勝利するなど、日本勢の中国超えは現実的なものとなってきている。中国の壁を越えて日本勢が優勝をつかみ取れるか。

ダブルス見どころ


写真:写真:篠塚大登(愛知工業大)/田中佑汰(個人)/提供:WTT

男子ダブルスは、田中と篠塚、松島輝空(木下アカデミー)と吉山がそれぞれタッグを組む。馬龍(マロン・中国)/王楚欽ペアや、黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港)/何鈞傑(フージェンジェ・中国香港)ペア、林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)/荘智淵ペアが上位進出を狙う中で、強敵ペアに勝利して日本勢が優勝を飾ることができるのか。


写真:平野美宇(木下グループ)/張本美和(木下アカデミー)/提供:WTT

一方、女子ダブルスでは張本美和(木下アカデミー)/平野ペアと、木原/長﨑美柚(木下グループ)ペアの2組が出場する。国際大会でも優勝経験を持つ木原/長﨑ペアと、ラリー戦で無類の強さを誇る張本美和/平野ペアによる決勝での直接対決が実現なるか。


写真:長﨑美柚/木原美悠(木下グループ)/提供:WTT

女子ダブルスは歴代の中でも日本勢が唯一優勝をつかみ取れていない種目である。木原/長﨑ペア、張本美和/平野ペアが初優勝の偉業を成し遂げるには、前回大会優勝の田志希(チョンジヒ・韓国)/申裕斌ペアや孫穎莎/王藝迪ペアを打ち破る必要がある。この対決にも注目したい。


写真:張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)/提供:WTT

混合ダブルスは、張本智和/早田ペアが登場する。強敵となる中国からは林高遠/王藝迪ペアや梁靖崑(リャンジンクン)/銭天一(チェンティエンイ・中国)ペアも出場しているが、張本智和/早田ペアは中国超えでの優勝なるか。

日本選手一覧

男子シングルス/男子団体

張本智和(智和企画)
篠塚大登(愛知工業大)
田中佑汰(個人)
戸上隼輔(明治大)
吉山僚一(日本大)

女子シングルス/女子団体

早田ひな(日本生命)
平野美宇(木下グループ)
伊藤美誠(スターツ)
木原美悠(木下グループ)
佐藤瞳(ミキハウス)

男子ダブルス

松島輝空(木下アカデミー)/吉山僚一(日本大)
篠塚大登(愛知工業大)/田中佑汰(個人)

女子ダブルス

張本美和(木下アカデミー)/平野美宇(木下グループ)
木原美悠/長﨑美柚(木下グループ)

混合ダブルス

張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)

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