文:ラリーズ編集部
5月20日から開幕した、世界卓球2023ダーバン大会。26日には大会7日目が終了した。
早田ひながメダル確定
女子シングルス準々決勝では、早田ひな(日本生命)が世界ランク3位の王藝迪(ワンイーディ・中国)との大一番に臨んだ。
第1ゲームでは、王の勢いのある両ハンドに圧倒されて先制を許すも、緩急のあるボールで相手のミスを誘った早田が、1-3から驚異の10連続得点で第2ゲームを奪取。
写真:王藝迪(ワンイーディ・中国)/提供:WTT
ラリー戦での粘り強さを見せた早田が第3ゲームを連取するも、そこからは一進一退の攻防が続き、ゲームカウント3-3で勝負は最終第7ゲームに突入。お互いに一切の油断もないハイレベルな攻防が展開される中で長いデュースが始まる。
幾度となくチャンピオンシップポイントの握り合いが続くも、20-19の場面で早田の鋭いバックハンドがノータッチで王のフォアサイドを抜き去り試合終了。
1時間15分に及ぶ激闘を制した早田は、世界ランキング1位の孫頴莎(スンイーシャ・中国)が待つ準決勝へと駒を進めた。
写真:早田ひな(日本生命)/提供:WTT
早田は試合後インタビューでは「試合に勝てない時期に自分を支えてくれたサポーターや、応援してくれたファンのみんなに恩返しができたと思います」と語った。
女子シングルス準々決勝には伊藤美誠(スターツ)も出場し、東京五輪王者の陳夢(チェンムン・中国)との対戦となった。伊藤のバックハンドが炸裂する場面も見られたが、終始陳の安定感のある両ハンドに圧倒され、0-4で敗退となった。
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:WTT
張本智和は無念のベスト8敗退
男子シングルス準々決勝では、張本智和(張本企画)が出場。44年振りの世界卓球男子シングルスメダル獲得を懸け、梁靖崑(リャンジンクン・中国)との一戦に臨んだ。
序盤から壮絶なバックハンドのラリーが繰り広げられ両者互角の試合展開を見せるも、ゲーム終盤で安定感を見せた梁が2ゲームを連取。
第3、第4ゲームでは、速いテンポでの返球で競り勝った張本が、長いデュースをものにしてゲームカウントは2-2と並ぶ。
写真:張本智和(張本企画)/提供:WTT
第5、第6ゲーム共にラリー戦はさらに白熱し9-9まで迫るも、梁の巧みな返球にあと一歩及ばず、惜しくも準々決勝敗退となった。
10代最後の大会を終えた張本は、試合後インタビューでは「20代は今までよりも厳しい時期が続くと思います。たとえ乗り越えられない壁が現れても、自分を信じて頑張りたいと思います。」と涙ながらに語った。
張本/早田は惜しくも2位
混合ダブルス決勝では、張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)が出場し、因縁の相手である王楚欽(ワンチューチン)/孫頴莎(スンイーシャ・中国)との決勝戦に臨んだ。
写真:張本智和(張本企画)/早田ひな(日本生命)/提供:WTT
第1ゲーム序盤では、張本/早田のコンビネーションが炸裂し、互角の試合展開となることが予想されたが、6-6から5連続得点で中国ペアが先制すると流れは一変。第2ゲームからは中国ペアが連続得点を重ねる。
第3ゲームでは張本/早田も追い上げを見せるも、中国ペアの猛攻を抑えることは出来ず、ゲームカウント0-3で敗退。張本/早田は準優勝という結果でこの種目を終えた。
女子ダブルス準決勝には、木原美悠/長﨑美柚(木下グループ)が出場し、王藝迪(ワンイーディ)/陳夢(チェンムン・中国)との対戦となった。
写真:木原美悠/長﨑美柚(木下グループ)/提供:WTT
格上相手に臆することなく先手を取った木原/長崎が先制するも、中国ペアの巧みな返球に苦しめられて2ゲーム連取を許す。第4ゲームではデュースにもつれる接戦となるもあと一歩及ばず、惜しくも準決勝敗退となった。
日本選手の試合結果、27日の試合予定は以下の通り。
26日試合結果
男子シングルス準々決勝
張本智和(智和企画)2-4 梁靖崑(リャンジンクン・中国)〇
女子シングルス準々決勝
〇早田ひな(日本生命)4-3 王藝迪(ワンイーディ・中国)
伊藤美誠(スターツ)0-4 陳夢(チェンムン・中国)〇
女子ダブルス準決勝
木原美悠/長﨑美柚(木下グループ)1-3 王藝迪(ワンイーディ)/陳夢(チェンムン・中国)〇
混合ダブルス決勝
張本智和(智和企画)/早田ひな(日本生命)0-3 王楚欽(ワンチューチン)/孫頴莎(スンイーシャ・中国)〇
27日試合予定
女子シングルス準決勝
早田ひな(日本生命) – 孫頴莎(スンイーシャ・中国)