石川、平野組ワールドツアー初優勝 東京五輪に向け弾み<卓球ハンガリーオープン> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:石川佳純(左、全農)・平野美宇(日本生命)/提供:ittfworld

大会報道 石川、平野組ワールドツアー初優勝 東京五輪に向け弾み<卓球ハンガリーオープン>

2020.02.23

文:ラリーズ編集部

<ITTFワールドツアー・ハンガリーオープン 2020年2月18日~2月23日>
22日、卓球ハンガリーオープン女子ダブルス決勝で石川佳純(全農)/平野美宇(日本生命)が香港の杜凱琹(ドゥホイカン)/李皓晴(リホチン)を3-0で破り、ペア結成以来初となるワールドツアー優勝を決めた。

決勝では石川のフォアハンドと平野のバックハンドが見事に噛み合い、また第2、第3ゲームともにリードされた場面からの逆転勝ちで勝負強さも見せた。

ドイツOPでも準優勝の石川/平野組は今夏の東京五輪団体戦でもペアを組むことが有力視されており、日本女子チームにとって明るい材料が増えた。

「石川のフォア」「平野のバック」に加え、台上の安定性光る


写真:石川佳純(左)・平野美宇/提供:ittfworld

決勝では、第1ゲームは石川のフォアハンド、平野のバックハンドが面白いように決まり、香港ペアを圧倒した。第2ゲームは6-9、第3ゲームは7-9とリードされた場面からの逆転勝ちとなった。

日本ペアは試合を通じて、サーブ、レシーブ、台上処理の精度が高く、香港ペアのミスを誘い続けたことが勝因の一つだ。

また、杜が木下アビエル神奈川、李が日本ペイントマレッツと、ともにTリーグでプレーする香港ペアは、石川/平野の長所を出させないよう戦術を工夫するが、日本ペアは見事に対応した。特に、日本ペアの得点源である石川のフォアハンドを封じようと、香港ペアが石川のバックを突く場面では、石川がコンパクトなフォームでライジングを捉えた攻撃的なバックハンドで対抗しラリーを優位に進める場面が多く見られた。

第3ゲームでマッチポイントを握った場面では、ラリーの末、最後は平野が倒れ込みながら打ったフォアハンドで勝負を決めた。

試合後、石川と平野は笑顔で抱擁を交わし、ペア結成以来初となるワールドツアー優勝の喜びを噛み締めた。

石川佳純、平野美宇優勝コメント


写真:石川佳純(左)・平野美宇/提供:ittfworld

試合後のヒーローインタビューで優勝の感想について、平野が「二人で石川さんとペアを組んで初めての優勝なので嬉しい」と答えると石川も「私も美宇ちゃんと初優勝できて嬉しいです。優勝を目標に一戦一戦苦しい試合乗り越えてきたので嬉しい」と回答。

また、ペアを組む相手の長所については、平野が「フォアで強打を決めて下さるのでいつも隣にいてすごく心強い」とコメントすれば、石川は「バックハンドが美宇ちゃんはすごく上手い。勝負どころ緊張したところでいいプレーをしてくれたので、気持ち的にも思い切ってできました」と双方の技術的な長所とメンタルが噛み合っての初優勝であったことを伺わせた。

ハンガリーオープン女子ダブルス決勝 スコア詳細


写真:杜凱琹(奥・左)/李皓晴(中国香港)/提供:ittfworld
◯石川佳純/平野美宇 3-0 杜凱琹/李皓晴(中国香港)
11-6/11-9/12-10