文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアーグランドファイナル(韓国・仁川) 2018年12月13日〜16日>
15日、グランドファイナルは3日目を迎え、この日最後の試合、男子シングルス準決勝に水谷隼(12月度世界ランキング13位・29歳)=木下グループ=が登場した。
水谷は準々決勝で中国の新星・梁靖崑(同36位・22歳)を4-2で圧倒し、ここまで勝ち上がってきており、非常に調子が良いと言える。対するは中国のサウスポー・林高遠(同4位・23歳)だ。直近の対戦では、5月に開催された中国オープンの準々決勝で水谷が3-4で惜しくも敗北している。
第1ゲーム、水谷は林高遠の丁寧なプレーに対してミスが目立つ。回転の強いボールに対して自ら攻めに転じることができずあっさりこのゲームを落とした。第2ゲーム、水谷は林高遠のサーブに対して、攻撃をさせないためにストップを選択。これが効いたのか、点差を離す。対する林高遠は、ラリー戦で水谷のフォアを突いて大きく動かした後に空いたバックサイドに強烈なフォアハンドドライブ。水谷は防戦一方になり、9-10まで食らいつくも、このゲームを奪われてしまう。
第3ゲーム、台に近いプレーでは林高遠に分があると判断したのか、水谷はやや下がった位置からラリーをするようになる。水谷はタイミングを外したり、回転をかけてミスを誘うも、林高遠の鋭い両ハンドに対応できず、ゲームカウントは0-3となってしまう。
第4ゲーム、水谷は第3ゲームに続き、林高遠をなんとか崩そうと中陣から粘り、チャンスを伺う。7-6と水谷が1点リードの場面でタイムアウト。タイムアウト空けの1ポイントは水谷のサーブを林高遠がノータッチでレシーブエース。お互いに譲らぬ展開で10-10までもつれると、最後は林高遠が連続得点で、水谷のストレート負けが決まった。
水谷はベスト4でこの大会を終えた。しかし中国選手2人を破って準決勝まで勝ち上がったことは、水谷がまだまだ世界で戦えることを証明したと言えるだろう。
そして、明日、19:00から行われる決勝は林高遠と張本智和の対戦となった。張本は史上最年少優勝を狙い、中国の高い壁に挑む。
ワールドツアー・グランドファイナル3日目 日本男子選手の結果
男子シングルス 準決勝
水谷隼 0-4 ◯林高遠(中国)
5-11/9-11/6-11/10-12