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公開日 2018.12.23

【卓球・Tリーグ】首位・神奈川の勝因は石川の闘気と若手新鋭2人の攻め気か<12/22 KA神奈川vs名古屋>

石川佳純(KA神奈川)

写真:石川佳純(KA神奈川)/撮影:寺西ジャジューカ

<Tプレミアリーグ2018/19シーズン 12月22日(土)アリーナ立川立飛>

12月22日、アリーナ立川立飛で木下アビエル神奈川(以下、KA神奈川)とトップおとめピンポンズ名古屋(以下、名古屋)が対戦した。1,380人の観客が見守る中、試合は熱戦の連続。しかし、結果的に木下アビエル神奈川が4-0のストレートで勝利を収め、首位の勢いを見せつけた格好だ。KA神奈川の勝ち点は28に。

敗軍の将となった名古屋の新井周監督は、“対・石川佳純”に言及。「先手を取れないんですよね。レシーブがちょっと甘かったというか単調になってしまったので、そこを攻められると厳しいですね」と、率直に反省点を口にした。

一方、KA神奈川の劉燕軍監督は「5人ともすごくいい調子。特にダブルスの木原(美悠)選手と長崎(美柚)選手、あと杜(凱琹)選手がすごく良いプレイができていた」と、チーム全体の好調を再確認した模様。満足げな表情を見せた。

石川佳純(左)と劉燕軍監督
写真:石川佳純(左)と劉燕軍監督(ともにKA神奈川)/撮影:寺西ジャジューカ

12/22 KA神奈川vs名古屋 各マッチの解説

1番:長﨑美柚/木原美悠2-0 サマラ/安藤みなみ

長崎美柚(左)と木原美悠
写真:長崎美柚(左)と木原美悠(ともにKA神奈川)/撮影:寺西ジャジューカ

高校1年の長崎と中学2年の木原による若きペアがストレート勝ち。実はこの試合、1つ気になる場面があった。第1ゲームで、リードしているKA神奈川がタイムアウトを取ったのだ。この意図について劉監督は「リードしていたが、3点連続でポイントを取られた。1ゲーム目を取れれば有利になると思ったので、大事を取ってタイムアウトを取った」と説明する。一方、当の長崎は「正直、あんまりいらなかったんですけど(笑)」とあっけらかんだ。

とにかく、長崎&木原ペアが終始強気である。攻め気が凄い。若さゆえだろう。長崎は「自分たちは若いし、思い切って挑戦者の気持ちで自分たちから仕掛けて攻めていったことが勝利に繋がった」と振り返る。加えて、2人の相性の良さも見逃せない。年齢が2歳違いの2人は小さい頃から一緒。姉妹のような間柄だ。しかも“攻撃型”の長崎と“守備型”の木原は能力的にも補い合っている。「2人はいつも組んでいるので息が合うし、長崎はチキータがうまいので相手へのプレッシャーになる。あと、2人は連続攻撃ができる」と、劉監督もこのペアには全幅の信頼を寄せているようだ。

若手2人の息の合ったプレーを見逃すな

2番:石川佳純 3-0 呉穎嵐

石川佳純
写真:石川佳純(KA神奈川)/撮影:寺西ジャジューカ

まさに、圧巻だった。呉を寄せ付けない石川の好調が目を見張る。呉もなんとか突破口を見出そうとするが、どうしても石川にねじ伏せられてしまった。闘気漂う石川の目つきは、コートを挟んで怖さを感じるほどだ。
実は石川の今日の出来、本人が「Tリーグで今日が一番良く、最高のプレイができた」と胸を張るほどだった。この隙のなさの理由として石川が挙げたのは「ボールへの慣れ」である。グランドファイナルとは異なるボールをTリーグでは使用するが、ハードスケジュールでのTリーグの連戦が逆に石川にはプラスに作用した。「最初はボールに慣れていないから調整しながらだったが、今日は出だしから振り切って行けてよかった」とは本人の弁。「すごく積極的で、最後まで焦らずにすごく良かった」と、劉監督も石川の好調ぶりに目を細めていた。

3番:杜凱琹 3-1 鄭怡静

杜凱琹
写真:杜凱琹(KA神奈川)/撮影:寺西ジャジューカ

12月9日のTリーグでもこの2人はシングルで対戦しており(その時は3-1で鄭が勝利)、今回はその再戦にあたる。

第1ゲームは、ほぼ互角の戦いだった。両者ともに、あまり感情を顔に出さない。闘志を内に秘めている。特に鄭は感情を消すことを自分に課しているようにさえ見える。結果、僅差でこのゲームは鄭が取った。
しかし、第2ゲーム以降は杜が波に乗る。それまでにKA神奈川が2つ先取しているからか、思い切りの良いプレイができているようだ。ポイントを取るごとに、「チョー!」と叫ぶ杜の声が館内に響き、客席からは「カッコいい……!」と声が漏れるほど。逆に、鄭の表情には戸惑いの感情が浮かんできた。基本的には一進一退なのだが、思い切り良くプレイする杜が競り勝つ展開が目立ち始める。チームの好調さが杜に攻め気をもたらしたか。 今回は、杜が雪辱を果たした。

4番:浜本由惟 3-0 安藤みなみ

浜本由惟
写真:浜本由惟/撮影:寺西ジャジューカ

KA神奈川の勝利がすでに決定している状況での両者の対戦。しかし、ファンの熱は冷めない。試合前から、両陣営のファンによるハイテンションな応援が交錯するのだ。一方が「ゆいちゃーん!」というコールを響かせれば、対抗するかのように「みなみ! みなみ!」の連呼が聴こえてくる。このゲームほどコートと客席が一体になった試合はなかった。

しかし、結果は3-0のストレートで浜本が勝利。これは、実力差というより「浜本が安藤より持ち味を出せた」という印象だ。冴え渡る浜本のドライブ攻撃。一方、安藤は得意のバックハンドやスマッシュを駆使してもなかなか点を取ることができない。KA神奈川のいい流れをバトンとして受け取った浜本が、そのまま突っ切ったという感じだろうか。

そういえば、この日はKA神奈川の邱建新総監督が会場に来ていた。“流れ”がKA神奈川へ傾いたのは必然だったかもしれない。Tリーグは団体競技である。

12/22 KA神奈川 4-0 名古屋

◯長﨑美柚/木原美悠 2-0 サマラ/安藤みなみ
11-9/11-8

◯石川佳純 3-0 呉穎嵐
11-4/11-3/11-4

◯杜凱琹 3-1 鄭 怡静
11-13/11-6/11-6/11-6

◯浜本由惟 3-0 安藤みなみ
11-6/11-4/11-9

文:寺西ジャジューカ

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