文:ラリーズ編集部
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 2月13日(土)岡山武道館>
13日、卓球Tリーグ男子では、3位の岡山リベッツと1位の琉球アスティーダの組み合わせで試合が行われた。会場は岡山リベッツのホーム・岡山武道館で、861人の観客が入った有観客試合となった。観客はコロナ対策を徹底の上、拍手や足踏みで声を出さずとも会場を盛り上げた。
試合は岡山が3-2で琉球に競り勝った。なお、1位の琉球アスティーダは既にプレーオフファイナルへの進出が確定しているが、もう1枠を争い、岡山は残り3試合木下マイスター東京との試合に臨む。
“大きな力になる”熱い応援で流れをつかんだ
写真:森薗政崇(岡山リベッツ)/提供:©T.LEAGUE
第1マッチのダブルスでは丹羽孝希/上田仁ペア(岡山リベッツ)は、木造勇人/吉村真晴ペア(琉球アスティーダ)に、ゲームオールデュースで競り勝った。続く第2マッチでは森薗政崇(岡山リベッツ)が戸上隼輔(琉球アスティーダ)にストレート負けを喫した。前半戦はマッチカウント1-1で折り返した。
第3マッチでは吉田雅己(岡山リベッツ)が宇田幸矢(琉球アスティーダ)に0-3で敗れるも、第4マッチで丹羽孝希(岡山リベッツ)が木造勇人(琉球アスティーダ)との熱戦を制し、2-2でビクトリーマッチに突入した。
岡山からは森薗が、琉球からは宇田が出場し、序盤は宇田がリードするも、森薗が観客の応援を背に気迫あるプレーで押し切り逆転勝利した。ファイナル進出を目指す岡山は、今後2位の木下マイスター東京との直接対決3連戦に臨む。
試合後の選手・監督のコメントは以下の通り。
丹羽孝希(岡山リベッツ)コメント
写真:丹羽孝希(岡山リベッツ)/提供:©T.LEAGUE
試合を振り返って
琉球のメンバーを見て、宇田くん、戸上くんが来て、彼らに勝つのは大変だと思っていたが、ラスト森薗が良く挽回して勝ってくれた。
ダブルスについて
自信はあまりなくて、琉球、彩たま、木下とダブルスが強いので何とか勝つので必死。
(今回の試合は)五分五分の良い勝負で何で勝ったかわからない。僕らも良いプレーしましたし、向こうも非常に良いプレーをしてきた。非常に苦しい試合だったんですけど、何とかゲームオールジュースで勝つことができて良かった。
第4マッチのシングルスについて
最終ゲームは6-6からなので、出だしリードしたいと思って、9-6とリードできたのが勝因。最後は、相手がロングサーブ出してきて、回り込んできたのが見えたので、最後はストレートに良いボールが打てた。
チームが1-2だったので、4番勝ってビクトリーマッチに回そうと思って頑張った。最終ゲームの出だしでリードすることができたので、そこまで緊張することなくプレーできた。
残りの木下3連戦について
(勝ち点的に追いかける立場の)僕らが厳しいとはわかっている。(木下には)1勝3敗と負け越しているので、向かっていく気持ちで戦いたい。
チームの雰囲気や観客の応援はどうか
今は3連勝できていて良い雰囲気。14日は岡山ホーム戦最後の試合で、そこまでファイナル進出の可能性を残せたのが良かった。
応援は力になりますし、前の試合と今日はビクトリーマッチまで行って苦しい試合だったが、そこはホームだから勝てたと思っている。
上田仁(岡山リベッツ)コメント
写真:上田仁(岡山リベッツ)/撮影:ラリーズ編集部
試合の振り返り
負けられない試合ではあったので、オーダーも考えた。対戦相手のメンバー表を見て宇田、戸上がいたので、結構悩んでダブルスを思い切って変えました。苦しい試合でしたが、最後は森薗選手がTリーグで初めて2番に出て、ビクトリー出場というオーダーが当たって勝てたので、非常に大きい1勝だと思います。
ダブルスの勝因
僕らもめちゃくちゃ出来がよくて、相手もかなり出来が良くて、たぶんこの3シーズンで1番良いダブルスの試合ではというくらい良い内容の試合だった。マッチポイントを握られても我慢したボールが1本多く入ったのが大きかった。
木下戦3連戦に向けて
向こうも(今日)ラスト(ビクトリーマッチ)の9本でこっちと同じ勝ち方。実力はもちろん、勝つんだという気持ちがお互い強い。その気持ちで負けないように。シングルスで相手に完璧にやられても勝つというリベッツらしい勝ち方が今日できた。そういう戦い方ができれば。
森薗政崇(岡山リベッツ)コメント
写真:森薗政崇(岡山リベッツ)/提供:©T.LEAGUE
試合を振り返って
戸上相手に成す術なく負けて、落ち込んでるところに最後ビクトリーマッチに出るということですごくしんどかった。周りのファンのみなさんの諦めない応援が耳に入って、情けないプレーはできないと思ってプレーした結果、勝ててよかったです。
ビクトリーマッチについて
前回の試合からサーブの制球が定まらなくて、入る前は自信がなく、試合が終わった今も何で勝ったのか不思議。
タイムアウト後から守りに入っていると感じたので、気持ちを入れ替えて、5-9で負けているところでファンの皆さんが手拍子で応援してくれたので、途中から戦術どうこうでなく、とにかく勝つ、(宇田)幸矢より1本多く台に入れることを意識して戦った。
ビクトリーマッチ最後のサービスエースでの得点について
サーブがずっと悪かった。次何すべきかは頭にあってわかっていたが、サーブに自信がなくて、考えた戦術を出せず結局サーブを置きに行って狙われた。途中からやるべきことだけをやろうと思った。最後もロングサーブを出そうと思って、すごく高くなったけど相手がミスしてくれてラッキーではありました。
木下戦3連戦に向けて
明日の試合が今日以上に大切なのは選手、スタッフはわかっているし、サポーターの皆さんもわかっていると思う。今日以上の攻める気持ちで頑張りたい。
戸上隼輔、宇田幸矢(ともに琉球アスティーダ)に関して
全日本に戸上が出ていたら違った結果になっていたな、と思った。
おそらく僕より彼らは卓球が上手だし強いと客観的に見て思う。ただ、それだけでは卓球の勝敗が決まらない。僕が培ってきたものを彼らにぶつけて、卓球が弱くても勝てるように何とかしていきたい。今日は成す術なく負けたが、次当たる時は何とか結果を覆したい。
観客の応援について
やっぱり有観客で、音とかで応援してもらえるのは心強い。
今日の試合は明治の同級生が遠くから来てくれたり、東京から、福岡から、鳥取からといろんな人が岡山武道館に来て応援してくれた。それだけでもスポーツやっていてよかったなと思っていて、ビクトリーマッチは劣勢ではあったが、情けないところは見せられないと思って戦って勝つことができた。
白神宏佑監督(岡山リベッツ)コメント
写真:白神宏佑監督(岡山リベッツ)/撮影:ラリーズ編集部
試合総括
シンプルに勝つことができて良かった。ファイナルに1つ望みを残して明日に臨めるので良かった。
オーダーの意図
ダブルスが右右で来ると予測していたので、森薗より丹羽の方が良いと思った。前回の試合ダブルスが良くなかったのもあったので変えた。今日勝ったことで明日のオーダーを相手が読みにくくなるので良かった。
また、ダブルスで丹羽が勝つことで、彩たま戦での負けから気分が上がると思って起用した。上田も丹羽も相手も良くて、紙一重なところでよく勝った。最後の勝負勘でうちが上回った。
森薗の2番とビクトリーマッチ起用の意図
森薗をダブルスに使わないのであれば、シングルスとビクトリーという構想が前からあった。戸上と宇田に負けちゃったので、どっちが出てもおかしくない状況だった。迷ったが今日の調子だと宇田が出てくると思ったので森薗にした。
森薗が3季通じて2番の出場が1度もない。相手の意表をつけるかなと。これも木下戦に向けて、こういう戦い方もできると伝えるような意図もある。
宇田選手と森薗は以前対戦して相性も悪くなく、1ゲーム勝負だと何とかなるかなと思って起用した。戸上が出てきたら「頑張れ」と言うだけだったが(笑)、宇田が出てきてくれたので良かった。
日替わりでヒーローが出ている印象。チーム状況はどうか
全員の良いところが出てきている。
今日の森薗も1本に命を懸けるようなビクトリー向きの選手。丹羽はエースとして最後まで繋ぐ。前の試合では吉田も彩たま戦は全勝目指して渋い試合をしてくれた。
ただ木下戦は爆発力が必要となってくる。明日はオーダーもしっかり考えてやりたい。
観客の応援について
心強い。無観客で昨年やってきて寂しかった。後押しされている雰囲気になるしそのおかげでこういう試合ができている。大きな力になるということが改めて感じられた。
木下戦に向けて
最善を尽くして戦うだけ。今調子が上がってきている。木下さんも緊張感を持って臨んでくると思うので、良い試合になるかなと思う。立ち向かって勝ちをもぎ取りに行きたい。
岡山リベッツ 3-2 琉球アスティーダ
写真:勝利した岡山リベッツ/提供:©T.LEAGUE
〇丹羽孝希/上田仁 2-1 木造勇人/吉村真晴
11-9/10-11/17-15
森薗政崇 0-3 〇戸上隼輔
7-11/8-11/4-11
吉田雅己 0-3 〇宇田幸矢
8-11/8-11/4-11
〇丹羽孝希 3-2 木造勇人
8-11/11-5/10-11/11-5/11-9
VM(ビクトリーマッチ)
〇森薗政崇 1-0 宇田幸矢
11-9
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