張本智和「日本のエースである以上、負けるわけにいかない」木下、最終戦でリーグ1位 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:張本智和(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE

大会報道 張本智和「日本のエースである以上、負けるわけにいかない」木下、最終戦でリーグ1位

2021.02.21

文:ラリーズ編集部

<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 2月21日(日)アリーナ立川立飛>

卓球Tリーグ男子では21日、3連覇を目指す木下マイスター東京(以下、KM東京)が岡山リベッツ(以下、岡山)にマッチカウント3-2で勝利した。これでKM東京は勝ち点47と先に全試合を終えていた琉球アスティーダと勝ち点で並んだが、得失マッチ数差で上回り、3季連続でレギュラーシーズン1位を勝ち取った。

張本智和がまたも2点取り

勝利すればレギュラーシーズン1位が決まる試合。KM東京は、ダブルスの水谷隼/大島祐哉が快調なプレーでマッチポイントを握るも、上田仁/森薗政崇(岡山リベッツ)の粘りに屈し、逆転負けを喫する。


写真:水谷隼・大島祐哉ペア(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE

続く及川瑞基、張本智和と連勝し、王手をかけるも、第4マッチでは大島が森薗との乱打戦を制せず、勝負の行方は1ゲーム勝負のビクトリーマッチへ。20日に引き続きビクトリーマッチに登場した張本が、しっかりと勝ち切り、見事3季連続のレギュラーシーズン1位を勝ち取った。また、張本は今回の2勝でマッチ勝利数16勝(3敗)とサードシーズン最多勝を獲得した。


写真:張本智和(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE

張本、邱建新監督の試合後のコメントは以下の通り。

張本智和のコメント


写真:張本智和(木下マイスター東京)/撮影:ラリーズ編集部

試合振り返り

リーグ1位がかかっていたので、3点先に取るという気持ちで戦いました。

ビクトリーマッチについて

チームで一年戦った結果、最後の1試合までもつれてしまった。前半戦迷惑かけたので、自分が決めてリーグ1位を決めたいと思いました。

VM勝利した瞬間、指を1本挙げた

リーグ1位だということです。

今季総括

前半戦腰痛のとき無理して、相性の悪い戸上選手に負けて、心が折れそうになった。少し休んで、1勝して、今度は全日本で負けて、浮き沈みが激しかった。全日本で負けたことによって、また気持ちはゼロからスタートすることができて、結果、後半は1敗しかせず、後半戦は気持ちは楽に持てたのかなと思います。

琉球アスティーダと差があったが

おこがましいんですけど、自分が戸上選手に2敗してまだ0勝のときからチームのみんなに「リーグ優勝しましょう」とずっと言っていました。

自分が言うことによってみんなも認識するし、自分も勝たなきゃと思うので。ここまで上出来な結果になるとは個人的には思ってませんでしたが、チームが2位3位のときから思っていたことが、この結果に繋がったかなと思います。

ファイナルでは同世代の戸上選手、宇田選手がいる。警戒しているか

一年間大会がなかったので、世界ランキングについては気にしていない。もし大会があればトップ20、30に入ってくる選手であると認識しています。

卓球には相性というものがある。(世界ランク)5位だからと言って、上4人以外全員に勝てるわけではない。自分はやりやすいとは思っていなくて、ただ、五分五分。その試合でパフォーマンスが良かったほうが勝つと思ってます。

どんな選手でも、相手が100%のときに自分が勝てるかどうか、を気にしています。その二人の選手は、向こうが100%を出せば自分に勝つ可能性がある選手だと思っているので、警戒しています。

ファイナルへの意気込み

ファイナルはもう一つの決勝として、何があっても勝てるように、みんなで準備していきたい。リーグ1位と最多勝はいったん忘れて、決勝だと思って、ただ勝ちに行くと気持ちで臨みたいです

自分のプレーの手応え

守備になっても勝ちを拾えたり、守備から自分が攻められたり、ということが増えた。自分がゲームを支配できないときも、守備から逆転できるようになった。

全日本後に強化したところは

バックハンド。ここまで16勝中も1、2試合くらいしか自分の理想のバックハンドが打てていない。次、世界が相手ということで、気持ちは少し楽になるんですが、どんな相手でも同じように強いバックハンドを打つのがいまの目標です。

Tリーグで実践を積んだ経験は

ほぼ日本人選手が相手なので負けられない戦い。戸上選手、英田選手にしか負けてない、というのは良かったんですが、やっぱり日本のエースである以上、一人も負けるわけにはいかないと思ってます。負けた3試合もたくさん反省して、勝った試合も反省して、そうしないともっと圧倒的な力はつけていけない。

カタールでのWTTに向けて

まずひと大会目は、ここまで練習してきたものを出してみる。1試合目が良ければ、2つ目は優勝を狙いに行きますし、1試合目に課題が多ければ、2試合目は結果よりも内容を求めていくのかなと思います。

※記載に誤りがあり、「内容よりも結果を」→「結果よりも内容を」と修正しました。大変失礼いたしました。(2/21 17:10更新)

国際大会に行くか行かないか迷いはなかったか

カタールに行かないと国際大会に行かずに五輪を迎えることになるので、リスクはあるんですが、自分の力を試したいなと思い、エントリーしました。

邱建新監督(木下マイスター東京)コメント


写真:邱建新監督(KM東京)/撮影:ラリーズ編集部

試合総括

今日の1球目から選手たちが120%くらい出し切っていたので、今日の勝利は本当に良かったです。すごく嬉しいです

琉球を逆転し、レギュラーシーズン1位になった

3週間前時点で、首位との勝ち点差が15点ほどあった。でも私たちはあきらめなかった。今日の試合も一球目から全力で向かっていって、勝つことができた。自分たちの実力をしっかり出し切れば逆転できると信じていた。あとは琉球さんが1,2試合負けてくれたのもある。

今季の張本智和をどう見ているか

プレーが冷静だった。彼自身に戦術があるし、ベンチからのアドバイスも吸収しているので、後半は隙がなかった。毎回のVMも心配していなくて、安心して見ている。

1位と2位ではファイナルに向けて違うか

実際はあんまり変わらないが、これまで2シーズン1位でファイナルも優勝したので、木下マイスター東京としての目標を達成した。

ファイナルに向けて

調子が良い選手を使って、ベストメンバーで挑みたいと思っています。

木下マイスター東京 3-2 岡山リベッツ


写真:レギュラーシーズン1位を決めた木下マイスター東京/提供:©T.LEAGUE

水谷隼/大島祐哉 1-2 〇上田仁/森薗政崇
11-4/10-11/9-11

〇及川瑞基 3-0 吉山僚一
11-8/11-7/11-4

〇張本智和 3-1 田添響
11-6/7-11/11-8/11-7

大島祐哉 1-3 〇森薗政崇
8-11/11-6/9-11/9-11

〇張本智和 1-0 上田仁
11-6

張本智和インタビュー


写真:張本智和(木下グループ)/提供:長田洋平/アフロスポーツ

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