文:ラリーズ編集部
<卓球・ノジマTリーグ2020-2021シーズン 1月30日(土)>
30日、卓球Tリーグは男子2試合が行われた。1試合目は29日に引き続き1位の琉球アスティーダと2位の木下マイスター東京による首位攻防戦となり、マッチカウント3-2で木下が勝利を挙げた。木下と琉球の対戦はこれが最後で4勝3敗で琉球が勝ち越す結果となった。
2試合目は3位の岡山リベッツが4位のT.T彩たまをマッチカウント3-1で下した。これで岡山は彩たまに対し5連勝となった。
大幅にオーダー変更の木下”作戦通り”
写真:張本智和(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE
琉球と木下の試合、第1マッチのダブルスでは10試合ぶりに及川瑞基/田添健汰ペア(木下マイスター東京)が登場したが、昨日に続き木造勇人/吉村和弘ペア(琉球アスティーダ)の勝利。続く第2マッチでは自ら対戦を志願したという水谷隼(木下マイスター東京)がカットマン・村松雄斗(琉球アスティーダ)を下した。
試合後水谷は「2番は村松がくると思った。僕が勝てたので作戦通り」と見事オーダーを的中させた試合を振り返った。
第4・第5マッチでは張本智和(木下マイスター東京)が相手に1ゲームも与えない盤石の試合運びで2勝。今季このカード3度目にして初めてビクトリーマッチ(VM)を制した。木下は勝ち点を3位岡山と8差の28に伸ばしファイナル進出へ前進した。
水谷隼(木下マイスター東京)コメント
写真:水谷隼(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE
今日のポイント
今日は昨日負けたこともあって、オーダーをガラッと変えて、ダブルスも10試合ぶりに田添・及川にして、2番は村松が来ると思ったので自分が志願して出て、そこで勝てたのが良かったのかなと思います。
琉球戦の7試合3勝4敗、振り返って
昨日今日と琉球はベストメンバーでなくてもこれだけ苦しめられましたし、今季特にVMで今日初めて勝てたんですけど、それまで何度かやられていたので勝負強さもそうですし、ファイナルでは戸上宇田も帰ってきて平野、有延もいて厳しい戦いになる。自分たちの戦いをしてファイナルでは勝ちたいと思っています。
直接対決で最後勝てたことに関して
特別な意識はない。最後のファイナルで勝つことが大事。ファイナルでは力負けしないように、今日は張本も調子よかったですし、張本の2点取りを期待しつつほかのメンバーで1点取れるように頑張りたいと思っています。
有観客について
試合中は集中しているので意識していない。試合前は良いプレーを見せたいといつも以上に良い意味で緊張している部分はある。試合終わった後も喜んでくださるので、次回はもっと良いプレーをして良いパフォーマンスを見せたいという思いは持っています。
吉村真晴(琉球アスティーダ)コメント
写真:吉村真晴(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
今日の試合を振り返って
負けてはしまいましたが、2日間通して勝ち点3と1を取れたのが大きかった。特に4人で戦う中で、1番強い木下相手に2試合で勝ち点をしっかり取れたことが1つ大きい収穫でした。
僕自身、及川選手の試合は全日本で負けてからの今回で、チャレンジャーとして臨むことができました。2ゲーム目のデュースでしっかりとれたのがポイントだったと思います。
木下戦7試合4勝3敗という結果について
やはり1番のキーポイントはダブルス。ダブルスが勝てるとその後良い形でシングルスにも繋がる。逆に負けると厳しくなってしまう。もしファイナルで当たることになれば、そこの重要性を高めて準備していく必要がある。
シングルスについては張本選手、水谷選手、及川選手と格上ばかりなので、その中で相性の良い選手を当てていくというオーダーも非常にキーポイントとなってくる。残りの試合、シングルスでしっかり収穫を得て、ファイナルで発揮できるようにしたい。
全日本後の状態
あんまり調子がいいわけではない。練習始めたのも4日前くらい。楽しみながら練習をして楽しみながら試合をしている。Tリーグは楽しんでやっています。負けてもともとという気持ちで試合に臨めているので、楽しんでやれています。
全日本はなかなか自分の気持ちを上げるのが難しかった。声を出すのがダメなど環境もあった。チーム戦で初めてのホームマッチで多くの方がコロナ禍でも足を運んでくれていて、恥ずかしい試合はできないので、自分のできることをやるという使命感で戦っています。
木造勇人(琉球アスティーダ)コメント
写真:木造勇人(左)・吉村和弘(琉球アスティーダ)/提供:©T.LEAGUE
ダブルスを振り返って
レシーブでは僕は宇田選手と違ってチキータを得意としていないので、フォアでレシーブすることが多くて、和弘さんもそれがやりやすいと言ってくれた。レシーブからの展開も悪くないですし、3球目も狙いも、大学の時組んだイメージもあるのでそれが活きている。
シングルスを振り返って
試合をやった感じ、僕も張本選手も良い調子ではなかった。その分大事なときにミスしないですし、僕のバック系のミスが多かったのでそこがもったいなかった。張本選手の勝負強さはトップの選手だなと思いました。
有観客に関して
沖縄で去年僕はプレーしていなくて、初めてのプレーで、雰囲気もめちゃくちゃ良くて演出も派手でモチベーションも上がりますし、観客がいた方が僕はやりやすいと思いました。
木下マイスター東京 3-2 琉球アスティーダ
写真:及川瑞基(木下マイスター東京)/提供:©T.LEAGUE
及川瑞基/田添健汰 1-2 〇木造勇人/吉村和弘
7-11/11-6/11-13
〇水谷隼 3-1 村松雄斗
9-11/11-7/11-8/11-7
及川瑞基 0-3 〇吉村真晴
6-11/10-11/6-11
〇張本智和 3-0 木造勇人
11-9/11-8/11-8
〇張本智和 1-0 村松雄斗
11-7
岡山が今季初の地元での試合を勝利
写真:勝利した岡山リベッツ/提供:©T.LEAGUE
岡山と彩たまの試合は、第1マッチでは曽根翔/篠塚大登(T.T彩たま)の愛工大名電高校ペアが勝利したが、第2・第3マッチとフルゲームにもつれ込む接戦をものにし岡山が逆転。
マッチカウント2-1で迎えた第4マッチでは森薗政崇(岡山リベッツ)が昨年の全日本選手権で敗れた曽根と対戦した。ゲームポイントを握られながらも終盤連続ポイントを挙げる勝負強さを発揮し、ストレート勝ちで試合を締めくくった。
今季初となる岡山武道館での試合を勝利し、丹羽は「岡山に来て初めてのホーム戦で、なんとしても勝ちたかった。勝つことができて嬉しい」と喜びを噛み締めた。
スコア詳細と試合後の監督、選手コメントは以下の通り。
丹羽孝希(岡山リベッツ)コメント
写真:丹羽孝希(岡山リベッツ)/提供:©T.LEAGUE
岡山ホーム戦での初勝利の気持ちは
岡山に来て初めてのホーム戦で、なんとしても勝ちたかったので、相手にマッチポイントを握られて苦しい試合だったんですが、勝つことができて嬉しい。
第2マッチどういう気持ちだったか
ダブルスを落として2番の僕も非常に苦しい試合だった。なんとか粘って1-1に持っていくことが出来て良かった。
岡山の皆さんにメッセージ
まだ明日も試合があり、ファイナルの可能性残っているので、ファイナル出場目指してがんばります
白神宏佑監督(岡山リベッツ)コメント
ホームでの勝利について
まず、このような状況の中、応援に来て頂き、そこで勝利できたことを本当に嬉しく思います。ありがとうございました!
接戦も多かったが
私も見ていてハラハラしました。でも、丹羽、吉田、森薗、みんな自信にあふれた後ろ姿だったので、信じて応援し続けました。
ファンに向けて
待ちに待ったホーム戦で勝利することができてよかったです。ファイナルに向けてチーム一丸となって、明日2位の木下と戦う。どんなプレーでも勝利をもぎとりたい、ぜひ明日も一緒に戦ってください、よろしくお願いします。
T.T彩たま 1-3 岡山リベッツ
〇曽根翔/篠塚大登 2-0 森薗政崇/町飛鳥
11-10/11-9
松山祐季 2-3 ◯丹羽孝希
5-11/11-10/8-11/11-9/10-12
松平健太 2-3 ◯吉田雅己
11-9/9-11/11-8/7-11/9-11
曽根翔 0-3 ◯森薗政崇
8-11/6-11/10-11
水谷隼インタビュー
写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:伊藤圭
>>第1話「全盛期の7割あれば十分」 水谷隼、最後の大舞台へ懸ける思い
>>第2話 「金メダルの可能性は20%」伊藤美誠との“最強ペア”で描く水谷隼のゲームプラン
>>第3話 水谷隼、北京からロンドン、飛躍の4年間 きっかけは“中国武者修行”
>>第4話 水谷隼「一人で強くなってやる」すべては卓球界を変えるために
ダブルスを制すものがTリーグを制す!?『データでみるTリーグ』
ダブルスで勝利するとその試合に勝つ確率は70%以上ってホント?
サーブよりレシーブで点数を稼ぐ選手は存在する?
Tリーグ出場選手の最も多い年代は25〜29歳?
データから読み解く、卓球「Tリーグ」の魅力。日本卓球界に新たに誕生したTリーグ。「いまさら聞けない」Tリーグの基礎知識から、観客動員数、外国人選手の貢献度まで、どこよりもわかりやすく解説します。
>>電子書籍 データでみるTリーグはこちら