大会報道 男子快勝で準々決勝進出 次は宿敵韓国【世界卓球2018】
2018.05.04
文:ラリーズ編集部
<世界卓球選手権(団体)2018年4月29日〜5月6日・ハルムスタッド>
日本時間5月3日20時から行われた男子団体決勝トーナメント初戦となるベスト8決定戦で、予選リーグを2位で通過した日本が登場した。
相手は黄鎮廷(4月度世界ランク7位)を擁する香港。
打倒中国へ負けられない戦いが続くが、香港相手に快勝。次の韓国戦へいい流れで進むことができた。
第1試合:張本智和 3-0 黄鎮廷
1番に起用され、相手エースと対戦したのは張本(JOCエリートアカデミー・同13位)。
張本は1ゲーム目序盤、黄鎮廷のフォア側へ短いサーブを出し、相手のストップレシーブを相手のミドルに強打する展開を多く使った。これにより、黄鎮廷が得意とするバックハンドを封じ、1ゲームを先取した。
2ゲーム目、台から下がってプレーする黄鎮廷に対して、張本は台の近くで強烈なカウンター攻撃を連発。黄鎮廷が得意とするラリーに持ち込ませず、ゲームを連取した。
3ゲーム目になると黄鎮廷は、ストップレシーブを中心に、張本に威力のあるボールを打たせないように工夫するも、張本の勢いは止まらない。張本はフォアサイド手前に来たボールを素早くフリック(台の上でボールを払うようにして打つ攻撃技)する。黄鎮廷は打ち手を封じられ、そのままストレートで勝利した。
第2試合:水谷隼 3-1 何 鈞傑
2番で登場した水谷(木下グループ・同11位)は痛めている右腰の影響か、思い切ってフォアハンドが振れない代わりに台の近くで放つバックハンドが冴えた。しかしながら、相手の何鈞傑(同35位)にロングサーブからラリー戦に持ち込まれ、1ゲーム目をデュースで先取されてしまう。
2ゲーム目もやや受け身になる場面が多い水谷。だが、要所でバックハンドのストレートへの攻撃が炸裂し、ラリーを優位に進めていく。このゲームもデュースになるも、最後は水谷の思い切った相手フォアサイドへのチキータを何鈞傑がミスし、接戦をものにする。
3ゲーム目は、バックハンド対バックハンドのつばぜり合いが続いた。威力で勝る何鈞傑が押してくるも、9-9から水谷得意のサーブで速攻を仕掛けてゲームを取った。
ゲームカウント2-1でリードした4ゲーム目、水谷のギアが上がっていく。何鈞傑の強烈なドライブを、カウンター攻撃や、ブロックでかわすなど多彩な技でラリーを制した水谷が苦しみながらも見事勝利した。
第3試合:丹羽孝希 3-0 林兆恒
丹羽(スヴェンソン・同9位)は立ち上がりから絶好調。林兆恒(同68位)がゆっくりと持ち上げて来たボールを得意のカウンターで狙い、瞬く間に1ゲームを先取。
第2ゲームもその流れが止まることはなく、丹羽得意のカットブロック(トップスピンのかかったボールに対して、バックスピンをかけて返球するブロック)が相手をさらに翻弄する。
第3ゲーム、丹羽が点数を3-0とリードしたところで香港がたまらずタイムアウトを取る。
ここから流れが変わり、開き直った林兆恒が積極的な攻めを見せ、10-10とされる。カウンターを更にカウンターで狙う世界最高峰の応酬が続いたが、最後まで冷静にパフォーマンスを発揮した丹羽が勝利。ストレートで日本の準々決勝進出を決めた。
次の相手は宿敵、韓国。油断できない戦いが続く。
世界卓球2018男子団体ベスト8決定戦結果詳細:日本 3-0 香港
第1試合:張本智和 3-0 黄鎮廷
11-8/11-8/11-9
第2試合:水谷隼 3-1 何鈞傑
10-12/14-12/11-9/11-4
第3試合:丹羽孝希 3-0 林兆恒
11-3/11-7/13-11